【FGO】第七の聖杯 絶対魔獣戦線 バビロニア【第5節 密林の呼び声 5-2】
七度目の聖杯探索の舞台は紀元前2655年。
それは人間が神と袂を分かった最初の時代。
人類を滅ぼさんと結託した「三女神同盟」の魔の手。
ウルクを飲み込もうとする滅びの予言。
絶対的な終焉を前に、今、最大の戦いが幕を開ける-------!
・前回まで
ウルク市滞在から幾週間か経った頃、ついにギルガメッシュ直々の王命を受けたカルデア一行。
マーリン、アナと共に「帰らずの森」と化したというウル市に向かう。
噂では三女神同盟の一人がいるらしいが・・・。
一行はウルク市を出て湿原を歩いていた。
道中、様々な魔獣が襲い掛かってきた。どれも現実には存在しない空想上で語り継がれてきた魔獣だ。
その魔獣にはある共通点があると、マーリンから話を聞いた。
ティアマト・・・?
なるほど。
スケールが大きすぎてなんとも・・・。
そこは・・・・・・覚悟しておきます。
河を越え、湿原を渡ると森が広がっていた。鬱蒼と茂っている。。。でもこれって、、、、
クッソ暑い!!どうなってるのこれ!?
一番堪え性の無さそうなマーリンが声を上げた。
鼻?
温室育ちなのにサバイバル知識も豊富とは・・・。
と、見渡す限りの密林で、知らない声が聞こえた。
ネジが一本外れたような狂気に近い笑い声が密林に響いた。
確かに、頭上の枝の上を何かが高速で飛び回っている。
なんとなく声の主はネコ科の何かな気がした(人語を話しているが・・・)
うん、同意。
ふ、藤ね、、、、誰だーーー!!!!!
聞かれてもいないのにいらん情報を漏洩する自称ジャガーマン。
突如目の前に現れた女性(?)は、サーヴァントらしい。確かにサーヴァントの気配は感じるが、その出で立ちはどう見ても着包み(しかも虎柄)である。
アナは汚らわしいものを見るような目でジャガーマンを見ている(いや、もはや視界から外している)。
とりあえず現地動物を撃退しながら、進もう。おそらくこいつとは必要以上に関わってはいけない。
しかし、密林がホームであるジャガーマンはその姿に似合わずパワー、スピードが驚異的だった。とても★3鯖の性能とは思えない。
そうだね、精神にくるよね。
珍しくマーリンの意見に同意し、一行はウル市を目指した。
しかし、ウルク市と比べると建築様式が異なるのがわかる。ダ・ヴィンチちゃんが言っていた通り、他の時代の文明がまるごとここに存在しているようだ。
女性の言葉から、マーリンは何かを感じ取ったらしい。穏やかな口調が少し変わった。
・・・生贄か。
それは仕方がない、という訳にはいかない。何しろマシュが納得しない。
そう言う女性は顔に絶望の色を浮かべ、頭を抱えて泣き出したまま家に閉じ籠もってしまった。
大丈夫、マシュは何も間違ってなんかいないよ。
と、その時、シリアスをぶち破る狂化ランクEの笑い声が響いた。
何者だ!名を名乗れ!
(ビタイチ呼んでいない)
(そこはツッコんだら負けだ!)
(徒歩できた)
そう言ってジャガーマンはフードを脱いだ。着包み感がどうしても拭えない。
なんか知らんが怒っているらしい。
とりあえず金時の動物会話スキルが無いと意思疎通は難しそうだ。。。
彼女の宝具?は「逃れ得ぬ死の鉤爪(グレート・デス・クロー)」。
猫の手が巨大な鉤爪に変わり、その一撃を持って相手を押しつぶす攻撃だ。
さらにジャガーマンは永続バフ『密林の呼び声』で、毎ターンチャージを2増やす&被ダメージを減らす特殊スキルも持っている。
バトル的にもストーリー的にもとにかく厄介な存在である。
もちろん多勢に無勢。人数差ではこちらが有利なので数で押し切る。
くそ!なんてこった!
マンなのに女性なのが気になる・・・!
アナ、ごめん!あんな地雷芸人に関わるのは確かに危険だった。
とりあえず一行は森を抜けた。
ジャガーマンには当たりがキツイね。
(そこなの?)
そもそもジャガーの話をうまく伝えられる自信が無いんですけど・・・。
その後、半日かけてウルク市に帰還。早速、ギルガメッシュに報告する。
怒り心頭の様子で手荷物書簡を握りつぶしかける王。
(あぁ、シドゥリさん大変なんだな・・・)
アナが自分の話しをするのは珍しい。出自は話してくれなかったが、彼女も神性持ちのサーヴァントだ。そういう文化にはある程度の知識はあるのだろう。
恐らくギルガメッシュはアナの正体を知っている。知っていてああ言う言い方をしているのだ。そしてたぶん、私も。
こうしてウル市の調査は完了した。いや、何も解決していないのだが、密林に潜む謎の生き物について知ることができた。
願わくば、金輪際関わりたくないと願う。