【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

毎日欠かさず更新して約11年目・・・・・。FGOとホロライブ・ホロスターズ中心のブログです。

スマイルプリキュア!第16話「れいかの悩み!どうして勉強するの!?」








「「「「はぁ。」」」」


 悪をくじき正義を貫く、我ら伝説の戦士プリキュア。だけど、そんなみゆき達に最大の難関、中間テストが襲いかかる。それぞれ苦手な科目で大苦戦し、思わず空を見上げてため息をつきます。


あかね「中間テスト、英語があかんかった・・・。」

やよい「わたしは数学が・・・」

なお「わたしは歴史がねぇ・・・」

みゆき「わたしなんか・・・わたしなんか全部だよぅ」


 誰にだって苦手なものはある。それは勉強だって同じ、全部が全部良い点を取る事はとても大変な事です。


れいか「元気を出してください。」


なお「れいかは学年トップだったんでしょ〜」

れいか「え・・・えぇ。」


 屋上の手摺りにもたれ掛かってぐったりする4人は後ろから声をかけてきたれいかに振り向きます。


やよい「また!?入学してからずっとだよね?」

れいか「きちんと勉強すれば、みなさんも良い成績が取れますよ。」

なお「それができたら苦労しないって・・・」


 手摺りに肘をかけたまま、諦め気味になおが言います。



みゆき「でもさ〜、どうして勉強しなきゃいけないのかな〜」


 勉強する者誰でも一度は思い当たる壁。みゆきは自分の頬をぐにぐに押したりしながられいかに聞きます。


れいか「将来困るからです。」

あかね「ほんま?学校の勉強ができへんくても、そんな困らん気がするけど」

やよい「そうよねぇ、数学とか科学とか何の役にたつかいまいちわからないし。」


「「「うんうん。」」」


 こくりこくりと3人はやよいの言葉に頷きます。


みゆき「れいかちゃんは、どうしてそんなに勉強するの?」





れいか「え・・・?」


 ふと考えに耽るれいか。勉強をする理由。何のために。たださせられているだけなのか、それとも・・・。




 ちょっと難しい話ですが、ともかく勉強するのは何で?っていう、今日はそんなお話です。とりあえず数学は、なんだかんだで一生役にたちます。






・・・・・・・・・・・・・・・



 れいかの家、青木邸はれいかの性格からも容易に想像できるくらいの大きな平屋のお屋敷です。朝、太陽が登り始める暗がりの空の下で、鶏の鳴き声と共にれいかの一日は始まります。

 髪を縛ってジャージに着替え、玄関の前で兄の淳之介と一緒に軽くストレッチ。


淳之介「よし。れいか、行くぞ。」

れいか「はい、お兄様。」


 そうして二人揃って門を潜り、朝日を浴びながらのジョギングで街へ。



 そのあと帰ったら今度は朝食の準備。割烹着姿の母・青木静子(さん)と一緒に卵焼きを作ったりします。早めの朝食を取った後は、学校が始まるまで授業の予習。雀の鳴き声を聞きながらもくもくと数学の問題をノートにまとめます。



 “れいかちゃんは、どうしてそんなに勉強するの?”




 静かな部屋でみゆきの言葉が何度もれいかの頭をよぎります。あの時かられいかの中でその答えが頭を巡ります。







れいか「失礼します。お爺様、入っても宜しいでしょうか?」

曾太郎「・・・・。入れ」

れいか「ご相談したい事があります。」



 遠くで「かたん」と鳴る“鹿威し”の音。れいかは答えの知るために祖父である曾太郎の部屋を訪ねました。



れいか「わたしは今まで、勉強は義務だと思い、励んでまいりました。でもそれは、“やりたい”という自分の意思ではありません。勉強だけでなく、生徒会副会長になったのも、みなさんに推薦されたから。弓道部に入ったのも、みなさんに歓迎されたから・・・。プリキュアになったのも」

曾太郎「ぷり?」

れいか「あ、いえ・・・。とにかく、自分から進んで何かを始めた事が無いのです。」


 ふとれいかは、先ほど祖父が書いていた畳の上の「道」の文字を横目で見つめます。


れいか「自分のやりたい事がなんのか、わたしの“道”はどこにあるのか、わからないのです。」


曾太郎「ならば全てをやめてみれば良い。」

れいか「え――――。」


 俯いていたれいかは顔を上げます。


曾太郎「やめて。見えてくるものもあるだろう」

れいか「やめる・・・。」



 祖父の言葉の意味は。そしてれいかの自分の“道”を見つける事ができるのか。何のために勉強するのか、何のためにプリキュアとして戦うのか。




第16話「れいかの悩み!どうして勉強するの!?」




 校舎と体育館に繋がる中庭の一角に、れいかはみゆき達と生徒会役員、クラスの副委員長たち、そして自分が所属する弓道部の人たちを集めました。


れいか「わたし、やめます。」

みゆき「え・・・。やめるって何を?」


れいか「生徒会副会長を」

会長「え゛」


れいか「弓道部を」

「えぇ!?」


れいか「勉強を」

「えええ!!」


れいか「プリキュ―――」

あかね「わー!!わー!!」

なお「あー!!」

やよい「やー!!」


キャンディ「クルー!!」

みゆき「うわ〜〜〜!!」


 流れでついプリキュアと公言しそうに(まぁ9割方言ってますが)なるも、あかね達が必死にごまかします。れいかを隠すように手を振って飛び出す3人ですが、キャンディも一緒になって飛び出したので急いでみゆきが回収。


れいか「全てをやめさせてください。」

みゆき「な、何で!?」

れいか「自分が、本当にやりたい事がなんなのか解らないのです。こんな中途半端な気持ちでは、皆さんにご迷惑をかけます。ですから―――」





「ちょ、ちょっと待ってください!」

「いきなりそんな事言われても。」


会長「まぁまぁ落ち着いて・・・。」


 あちこちから困惑した声が上がる中、それをなだめてれいかに向き合う会長。


会長「青木くん、そう結論を急がないで・・・。やめるのはいつでもできるんだし・・・。そうだろ?」


れいか「でも・・・。」


 遠まわしに宥める会長に戸惑うれいか。自分の言いたい事がうまくまとめられずにモヤモヤしてるとそれを見ていられずになおがれいかの前でみんなに言います。


なお「みんな!れいかは頑張り屋で責任感が強いって事は良く知ってるよね?ちょっと頑張り過ぎたのかも、どうかな?しばらくれいかに休んでもらわない?」



「確かに、副会長はいつも頑張っています。」

弓道部の練習も誰よりも一生懸命やってるわ」



やよい「れいかちゃんがこんな事言い出すなんて、よっぽどの事なのね。」

みゆき「ちょっとお休みした方がいいかも。」



 れいかの意図を組んだのか、なおはれいかの言いたい事がわかるようでとりあえずその場をやんわりまとめる事に。


なお「決まりだね。というわけでれいか、しばらく休んで自分のやりたい事をゆっくり考えなよ。」







れいか「―はい・・・。ご迷惑をかけて申し訳ありません。」


 ぺこりと頭を下げるれいか。それを見つめる なおとの絆が際立って見えますね。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 そんなわけでれいかは、今までこなしてきた事を一時的にお休みして、自分の時間にあてる事に。



淳之介「朝のランニングは、僕が誘って始めた事だろ?れいかは自分のやりたい事をやりなよ。」







母「お手伝いはしばらくお休みでいいわ。れいかは、自分のやりたい事をやりなさい。」






 “やりたいこと”



 今まで自分がやってきた事は、誰か他の人がやってきた事をやっているに過ぎない。生徒会もクラス委員も推薦されたから、別に自分から立候補したわけじゃない。部活だって部員勧誘の時に誘われたからやっているだけで、最初からやる事は考えてなかった。もちろん、それはプリキュアだって・・・。


“わたしのやりたいこと・・・。わたしの、やりたいことって・・・”


 授業中、黒板をただただぼーっと眺めてずっと考え込むれいか。ノートをとらなかったのは、勉強をやめたからというよりは、ずっと考え事をしていて、勉強をやめたことすら忘れている感じです。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






なお「放課後、あたし達と一緒に?」

れいか「はい。みなさんがどのように過ごしているのかを知りたいのです。」


 やりたい事はどうすれば見つかるのか。それを知るには自分だけじゃなくて他の人がどうしているのを見るのが手っ取り早い。れいかは放課後、生徒会に費やしていた時間をみんなと過ごす事に。とは言っても、他人を見て自分を見つめ直す事は、結局勉強熱心なれいからしいですね。



 まずは、みゆきの放課後。



 大好きな絵本の物語が載っている世界名作童話という分厚い本を、みゆきは図書室で読んでいました。

 れいかもみゆきに習って本を一冊分けて貰い、一緒に読む事に。もちろん、有名な話ばかりなので新鮮というよりは懐かしい感じで慣れ親しんだ物語を読み返します。

 すると向かいのみゆきは、泣いたり、怒ったり、笑ったり、1ページめくる毎に表情を変えて、物語に心の底から入れ込んでいるのをれいかは感じました。



れいか「みゆきさん、その童話を読むのは初めてですか?」

みゆき「ううん。何回も読んでるよ?」

れいか「知っている話をなぜ読み返すのです?」

みゆき「だって、何回読んでも面白いんだもん。」






・・・




あかね「そーれ!!やったれー!!」


 あかねは体育館でバレー部の練習中。チーム分けして練習をする中、あかねはコートの外で仲間のチームを応援しています。


あかね「ナイスや!!」


れいか「なぜ自分の出番が無い時も、声を出すのですか?」

あかね「バレーで大事なのはチームワークや、だからいっつも声を出してお互いを応援して気持ちをひとつにするんや!」





・・・



 今度は教室でやよいと一緒に、れいかも絵を描く事に。すらすらと写生のように描くれいかの横で、何回も消しゴムで消して描き直すやよい。



れいか「どうしたんですか?」

やよい「何度描き直しても、この辺がカッコ良い感じにならなくて・・・。うまくいかないなぁ・・・。」


 口では残念そうに言うものの、それに向かって鉛筆を取るやよいの表情は真剣で、いつもの彼女より大人びて見えます。




・・・



 そして、学校から帰って一旦着替えて川原へ行くと、なおとその姉弟達が遊んでいました。いつもなおから話を聞くれいかですが、こうしてなおが面倒を見ているのを見るのはのは久々です。



れいか「姉弟の面倒を見て、なおは偉いわね。」

なお「いや。ただ見てるだけだし。」


 その時、ふたりの前で弟のゆうたが転んでしまい、泣き出してしまいます。


れいか「大丈夫!?」

なお「れいか!・・・。ゆうた、自分で立てるでしょ?」


 れいかの前に手を出してなお は ゆうた にそう言うと、ゆうたは涙を堪えて立ち上がります。



ゆうた「ううぅ・・・」

なお「よーし、さすがゆうた!偉い!」


 そう言って頭をなでるなお。それで笑顔になったゆうたは、また走り出して遊びに戻ります。







・・・






「Let’s go!!“juice”!!」


またも奇跡のメルヘンパワーで量産向けデコルが登場。出てきたジュースが何味なのかはわからないが、美味しそうにストローで飲むキャンディ。


キャンディ「おいしいクル〜〜」


れいか「・・・。みなさん、凄いです。」

キャンディ「クル?」


 なお達は夕飯の支度で早めに帰ったので、キャンディと一緒に公園のベンチで夕陽を眺めるれいか。今日一日で、みんなの知らなかった部分、自分が知らなかった事がたくさん見れました。




れいか「ちゃんとやりたい事があって、それを一生懸命やっています。それに比べてわたしは・・・」

キャンディ「れいかだっていままでずーっといっしょうけんめいだったクル!」

れいか「え・・・。」

キャンディ「がっこうでう〜んってかんがえたり、えいえい!ってうごいたり、れいかはいつもいっしょうけんめいでたのしそうだったクル〜〜!」

れいか「そお?」

キャンディ「クル。」





 なんだかんだでキャンディはみんなの事をしっかり見ていました。やりたい事を一生懸命やっている。何が自分のしたい事なのか、一生懸命やるにはそれなりの理由がどこかにあるはず・・・。







・・・・・・・・・



アカオーニ「オニ?」



 一方、いつも平和なバッドエンド王国。どさっと置かれた紙の山を不思議そうに見るアカオーニ。


ジョーカー「いままでのプリキュアとの戦いを資料にまとめました〜。お読み下さい〜。」

アカオーニ「なんでオニ?」




ジョーカー「強〜〜いアカオーニさん達がプリキュアを倒せないのはな・ぜ・か?原因を考えた方がいいと思うんですよ、ピエーロ様が大変ご立腹ですし。」

アカオーニ「な、なんでオレ様だけ?」

ジョーカー「ウルフルンさんとマジョリーナさんにも、同じものをお渡ししました。プリキュアを倒すため、しっかり勉強なさってください〜。」


 仮面の下から貼り付けたようなニコニコ笑いを浮かべるジョーカー。そう言い残すとぐるんと回って消えてしまいました。


アカオーニ「べ・・・べんきょう・・・。」


 赤鬼。という種族の情操教育がどの程度なのかはわかりませんが、少なくとも読むだけで手いっぱいの様子。しばらく紙と睨めっこしたと思ったら、あっという間にオーバーヒートしてしまい、せっかくの資料を叩きつけます。


アカオーニ「オニーー!!・・・・、あ。なぁ〜〜んだ、勉強なんて必要無いオニ!プリキュアを倒せばそれでいいオニ!オレ様頭良いオニ!」



 と、混乱したせいで目的と手段がごっちゃになったまま、アカオーニは街へ繰り出します。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






なお「れいか・・・まだ悩んでるのかな。」

あかね「うちらのせいやろか・・・。もしそうなら悪い事したなぁ・・・。」

やよい「プリキュアをやめるのって一時的に、だよね?」

みゆき「いつ戻ってきてくれるのかな・・・。」



 れいか不在で落ち込む4人。ああは言ったものの、みんなれいかが心配みたいです。




 しかし、そんな心配を他所に、分数のテストで満点を取った小学生に八つ当たりするアカオーニ。なんていうか、アカオーニって一番ちびっ子向けの敵キャラクターですよね。


アカオーニ「世界よ、最悪の結末!!バッドエンドに染まるオニ!!白紙の未来を黒く塗りつぶすオニ!!」


 聞いた話だと、この時のアカオーニ(ウルフルン達もだけど)の真似をして、手で絵の具を握って遊ぶ子供が多いんだとか。もちろん、先生に怒られてバッドエンドですが。


 勉強嫌いが起こしたバッドエナジーは、子供たちを勉強嫌いに変え、その力をアカオーニは吸い取ります。


 アカオーニが現れた事で赤く染まる空。それに気づいた4人は空から降りてきたアカオーニを見付けて急いで近くまで走ります。キャンディとれいかもアカオーニの存在に気づいて走りますが、れいかは途中で立ち止まってしまいます。




“しばらく休んで自分のやりたい事をじっくり考えなよ”





れいか「わたしは・・・わたしは!」





・・・



 着々と積み重なるバッドエナジー。そこにみゆき達が駆けつけます。


アカオーニ「うはは!プリキュア、今日こそ倒してやるオニ!」


みゆき「そうはいかない!みんな、いくよ!」



「“プリキュア・スマイルチャージ”!!」








「Go!!Go!!Let’s go!!」








「キラキラ輝く未来の光、キュアハッピー!」



「太陽サンサン熱血パワー、キュアサニー!」



「ピカピカぴかリンじゃんけんぽん、キュアピース!」



「勇気リンリン直球勝負、キュアマーチ!」






アカオーニ「んん!?もう一人はどうしたオニ?」


 ビューティを残して変身した4人。こっちの事情は知られたくないので、サニーがごまかします。


サニー「あ、あんたなんか4人で十分や!」

アカオーニ「生意気オニ!アカッパナでコテンパンにしてやるオニ!!」


「いでよ!アカンベェ!!」


 アカッパナが反応したのは、小学生が持っていたさんすうの教科書。そこから生まれたのはもんだいしゅうアカンベェ。


アカオーニ「こいつらを、こてんぱんにするオニ!!」



アカンベェ『キュアサニー!!』


 びしっとアカンベェに指名されて思わず驚くサニー。


サニー「えぇ!?ウチと勝負?よっしゃ!受けてたつで!!」


 意気込んで前に出るサニーですが。アカンベェは攻撃をする代わりに本になった自分の体のページをばたんとめくります。


アカンベェ『問題、英語で『私の名前はキュアサニーです』は何と言う?』


サニー「英語?!」


 条件反射で怯むサニー。突然出てきた問題に戸惑います。


サニー「えっとえっと・・・え〜〜っと・・・。ワタシィー、キュアサァニィー!」


 ぶぶー。


 なぜか片言になってしまうサニー。


アカンベェ『ぶぶー。答えは、 “My name is CureSunny”。アカンベェ!!』



 正解のページを開いた後、両手で×を作ったアカンベェは、バツ印をそのままサニーに飛ばして攻撃します。


サニー「うわ!な、なんやこれ、全然動かれん!」

アカオーニ「答えを間違えると×に閉じ込められるオニ!!」


ハッピー「ええぇ!?」



アカンベェ『キュアピース!!』

ピース「う・・・・。ま、任せて!!」


 サニーの事を考えて、英語の授業でやった事を振り返るピース。英語だったらまだなんとかなる。


アカンベェ『問題、1+2+3+4=?』


ピース「さ、算数?!え、ちょ、ちょっと待って!!え、いちたす・・・にたす・・・さんたす・・・」


 英語の問題だとばかり思っていたピースが今度も不意打ちをつかれたように戸惑います。


ぶぶー。


アカンベェ『答え、10!!アカンベェ!!』


ピース「きゃあ!!」


アカオーニ「時間切れで答えられなくてもそうなるオニ!!」

アカンベェ『次、キュアマーチ!!』


マーチ「よし、来い!!」


アカンベェ『問題、徳川幕府三代目の将軍は誰?』


マーチ「れ・・・歴史の問題!?」

サニー「頼むで!」

ピース「マーチ!」


 しかし、またも自分の苦手な科目を予想してなかったマーチもアガってしまいます。


マーチ「徳川・・・家・・・家・・・家なんとか!」


「「「家なんとか〜〜??」」」


ぶっぶー


アカンベェ『答え、徳川家光!!アカンベェ!!』


 びたん、とバツ印にハマってしまうマーチ。これで動けるのはハッピーだけに・・・。



アカンベェ『キュアハッピー!!』

ハッピー「うおあ!!だめだめぇ!わたし全教科苦手だから〜〜!」


アカオーニ「うっはっは!腰抜けオニ!!」


 ですが、アカオーニの挑発にムッとしてハッピーは、3人の前に立ちます。


ハッピー「腰抜けじゃないもん!もう当たって砕けろだ!」

サニー「砕けたらあかんやろ!」


アカンベェ『問題、ことわざ 犬も歩けば・・・続きは何?』

ハッピー「おおやった!それなら知ってる!」


 笑顔満点に戻るハッピー。どうやら知っている問題みたいですね。


「「「いけ、ハッピー!」」」

アカオーニ「えぇ!?」


ハッピー「犬も歩けば・・・ここ掘れワンワン!!」


ずこーーー


「「「えええ!?」」」


『アカンベェ!!』


ハッピー「うわー違うの!?」

サニー「犬も歩けば棒に当たるや!」


 どうしても絵本の知識に偏ってしまうみたいで、花咲かじいさんの話ですね。ここ掘れワンワン、は。


アカオーニ「うっはっは!とどめオニ!!」


 意気揚々とするアカオーニとアカンベェ。かつて無い大ピンチ!!


れいか「お待ちなさい!!」


 そこに決意を新たにれいかが駆けつけます。


アカオーニ「遅刻オニ。お前“道”にでも迷ってたオニ?」


 アカオーニさん上手い事言う。


れいか「確かにわたしは迷っていました。わたしの、本当にやりたい事はなんなのかと。でも・・・。わたしは、わたしの意思でここに来ました!!」



 どこかで誰かが泣いている。それは正義か。自分のやりたい事。戦う理由。どこかで誰かが泣いている。



「人々を嘆き悲しむ悪事、私には見過ごせません!!」



 一生懸命戦ってくれる仲間がいる。一生懸命気遣ってくれる友がいる。そんなみんなの力になりたくて、だから自分も一緒に頑張ると決めた。誰かの役に立つために、自分の道を自分で選んだのだから。


アカオーニ「お前一人でこのアカンベェにかなうものか!」


キャンディ「れいか、変身クル!」

れいか「はい!」


「“プリキュア・スマイルチャージ”!!」



「Let’s go!!beauty!!」





「シンシンと降り積もる清き心、キュアビューティ!」



ビューティ「わたしがお相手致します!」

アカオーニ「アカンベェ!あいつもコテンパンにしてやるオニ!!」

アカンベェ『問題、英語で 私の名前はキュアビューティです は何と言う?』



サニー「えぇ!また英語や!」

ビューティ「 My name is CureBeauty. !!」


アカンベェ『あ、アカンベェ!!』


 難なく答えるビューティが正解すると、アカンベェは自分自身に丸印が現れて爆発します。


ハッピー「え!何?」

ピース「正解したら、アカンベェがやられちゃうんだ!」




アカオーニ「え!そうなのオニ?」

サニー「知らんかったんや!」


アカンベェ『つ、次の問題!1+2+3+4= 何?』

ビューティ「10!!」

アカンベェ『あかんべぇ〜〜!!?』



アカオーニ「計算早いオニ!?」


アカンベェ『徳川幕府三代目の将軍は誰?』




ビューティ「徳川家光!!」


アカンベェ『あかんべぇ!!?』


ピース「さすが学年トップ!」

キャンディ「ビューティすごいクル〜〜!!」


アカオーニ「な、なんで全部わかるオニ!?」


 いままでどれひとつもわからなかったアカオーニは、ビューティの思わぬ才能に驚きっ放しです。そんなアカオーニの問いかけに答えるように、ビューティは振り返ってハッピー達に語りかけます。


ビューティ「わたしにも、わからない事はたくさんあります。」

アカオーニ「オニ?」


ビューティ「バレーボールで大事なのは仲間と気持ちを伝え合う事だと。サニーから学びました。」

サニー「―――。」


ビューティ「絵の一本一本の線に書いた人のこだわりや情熱が籠っている事を、ピースから学びました。」

ピース「・・・・。」


ビューティ「こどもたちに厳しく接する事も優しさなのだと、マーチから学びました。」

マーチ「・・・。」


ビューティ「知っている物語を、なんども読み返す事によって違う味わいが出てくる事を、ハッピーから学びました。」

ハッピー「――――。」


 何か、やらなきゃいけない義務なんかじゃない。誰かに押し付けられたりしたわけじゃない。ただやりたい事を一生懸命やっているだけ。
アカオーニ「何の話をしているオニ?チャンスオニ!アカンベェ攻撃オニ!」


ビューティ「自分のやりたい事がなんなのか、まだわかりません。」


 アカンベェの攻撃を躱し、打ち返しながら、思いを込めてビューティは言います。


ビューティ「でも、皆さんを見ていて思ったのです!学校の勉強も大切ですが、それだけじゃ、ない!!もっと色んな事を、見たい、聞きたい、知りたいと――――!!」


 まっすぐにアカンベェにキックを打ち込んで大きく仰け反らせます。


ビューティ「そしていつか、自分のやりたい事を見つけたい!」


それは例え自分から始めた事じゃなくても、自分が一生懸命やると決めた事だから、そこには確かに自分の強い意思が宿っている。今はまだ答えがでなくても、今の自分に出来る事をせいいっぱいやる。それが、キュアビューティ青木れいかのやりたいこと。




アカオーニ「ええい!!ごちゃごちゃうるさいオニ!!アカンベェ、あいつにものすご〜〜〜〜〜く難しい問題を出してやるオニ!!」


アカンベェ『問題!!詩人 高村光太郎の詩 道程 のはじまりを述べよ。』


ハッピー「えぇ〜〜何この問題・・・。難し過ぎるぅ」


 完全にまるなげ状態のハッピーとは打って変わって。静かに目を閉じて佇むビューティ。


アカオーニ「ウッハッハ!わからないオニ!?オレ様もさっぱりわからないオニ!!」






僕の前に道は無い。 僕の後ろに道は出来る。





アカオーニ「えぇ!?」

アカンベェ『アカンベェ!!?』

アカオーニ「正解しちゃったオニ!?」


「「「「やったぁ〜〜!!!!」」」」


ビューティ「やりたい事を見つけるために、わたしはこれからも、色々な事を学び続けます!!それが、わたしの道です!!」


アカオーニ「よくわからんが生意気オニ!!いけ、アカンベェ!!」

アカンベェ『アカンベェ!!』



 迷うのもまた、道。突き進むのもまた、道。可能性は無限大、幾重にも別れた道をそれぞれに、そしてみんなで、一緒に進めばいい。


「“プリキュア”!!」


 凍てつく氷の浄化の力が、ビューティの回りに吹き荒れる。



「“ビューティ・ブリザード”!!!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 光に包まれバナナデコルを残して、アカンベェは消滅しました。


あかね「れいかはさすがやな。」

れいか「いいえ。それよりあかねさん。」

あかね「ん?」

れいか「あかねさんなら、バレーボールで世界大会に出場するのも夢ではありません。」

あかね「え、いや!それはおだてすぎやて〜〜!」

れいか「今から英語を学んでおくと、世界に出た時、各国のプレイヤーとお話ができて良いと思いますよ?」

あかね「―――、なるほど!」



れいか「やよいさん。数学が楽しくなるイラスト入りの本があったら読みますか?」

やよい「もちろん、そういう本があったら嬉しいなー」

れいか「やよいさんなら、数学が苦手な人の気持ちがわかって良い本が作れると思いますよ?」

やよい「そっか!わたしがイラストを書いて説明すればいいんだ!そしたら、数学の勉強にもなるし!」



れいか「なお、サッカーは歴史あるスポーツです。弟さん達に、サッカーの歴史を教えてあげると喜ぶと思います。」

なお「そうだね!もっとサッカーが好きになるかも。」



れいか「みゆきさん・・・。」

みゆき「色んな事を知ってた方が、物語をも〜〜〜っと!楽しく読めるね!!」


れいか「――はい!」



 将来どこかで役にたつから。確かに漠然としてわかりづらいけど、でも、それが必要だからわたし達は学んでいる。知識はいくらでも吸収して自分のものにできる。


 それはいつか、将来みんながたくさんの夢を目指せるように・・・。














次回は、ウィーンジャンケンの申し子、なるほどなるほどなるほどな、顔がでかいからや!「熱血!あかねのお笑い人生!!」




 キュアゴリラ爆誕か!?






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