スマイルプリキュア!第25話「夏だ!海だ!あかねとなおの意地っ張り対決!!」
晴れ渡る青空。8月。中学生の夏。プリキュアの夏。
景気の良い目覚まし時計の音で、背中を伸ばしながら体を起こすみゆき。朝から庭の水巻きをしていると、キャンディが今日は平日なことに気がつきます。
「みゆき〜、きょうはニチヨウビじゃないクル〜!ガッコーいかなくていいクル?」
みゆき「今日から夏休みなんだよ〜★」
キャンディ「なつやすみ?」
みゆき「お休みがね、い〜〜〜っぱい!なんだよ!」
キャンディ「おやすみがいっぱいクル〜〜!!」
みゆき達が学校で勉強している時は、キャンディはカバンの中で大人しくいていなければいけません。学校の勉強がない夏休みは、キャンディにとっても、みゆき達にとっても自由に羽を伸ばせる貴重な時間なんですね。
みゆき「だけどなーんにも予定が無いなんだよね……。」
春に転校してきたみゆきも、季節がやっとひとつ過ぎた夏。まだまだ町には知らない場所が多く、学校で会う機会の多いみんなとも休みとなれば会えず、退屈な時間でもありました。
そんな時、みゆきに一本の電話が。
みゆき「はいは〜い。あ、もしもし?あかねちゃん……どうしたの?……うん…うんうん!行く行くよ!すぐに行くから!」
電話の相手はあかねちゃん。何か誘われたようで、みゆきの表情が一転して笑顔に。
みゆき「う〜み〜!」
キャンディ「膿?」
みゆき「うみうみうみうみうみ!!う〜〜〜み〜〜〜だ〜〜〜!!!」
膿。それは傷口が化膿して出来る腫れもの……。
海。それは水着回と称して男性視聴者向けのげふんげふん。
やってきました夏の海。青い空と青い海。白い砂浜には、カラフルなパラソルが華のよう咲き、香ばしい匂いで食欲をそそる屋台が立ち並んでいます。
そんな海で起こった人騒動。あの子(?)の水着ももちろんあるよ!!
アカオーニ「う〜〜ん、退屈オニ」
平日の昼間。それはする事がない人にとっては退屈な時間意以外の何者でもない。学生は友達と遊んだり、宿題をやったりとやる事は多いですが、無職でしかも夢は世界のバッドエンドというアカオーニさんには、囲碁やゴルフのチャンネルをくるくる回していかにも暇な自宅警備員状態です。というか、ピエーロ復活を目前にして未だにやる気が感じられないんですけど……。
『夏!肌はこんがり小麦色、素敵な夏の想い出作りに、あなたも海へ行きませんか?』
ふと回したニュースだか、CMの宣伝文句をしげしげと見つめるアカオーニ。
アカオーニ「イカしてるオニ!オレもこんがり小麦色になって夏の想い出作っちゃうオニーーー!!!」
そう言うなり、虎柄のパンツ一丁になって、勢い良く飛び出していきました。
・・・
キャンディ「クル〜!早く海で遊びたいクル〜!」
みゆき「うんうん。えっとーあかねちゃんとの待ち合わせ場所は…」
きょろきょろと辺りを見回すみゆき。あかねに誘われて一緒に海の家の前で待ち合わせみたいですね。あかねが待っていると言った海の家からは、香ばしいお好み焼きの匂いが漂ってきました。いかにもあかねらしい待ち合わせ場所です。
みゆき「あかねちゃ〜〜ん、お待た―――」
あかね「らっしゃーーーーい!!!」
みゆき「せ―――!?」
あかね「あ、みゆきかー?」
みゆき「あ、あかねちゃん!?」
海の家でお好み焼きを焼いていたのはあかね本人でした。海の家で待ち合わせて、一緒に海で遊ぶと思っていたみゆきには、予想斜め上の展開です。
あかね「よう来た!待ってたで〜」
なお「いらっしゃいませー!」
れいか「氷いちごですね、少々お待ちください。」
あかねの前では、ジュージューと熱々のお好み焼きが音を立てていますが、その隣では、なおがガリガリガリと氷を削ってかき氷を作っていました。
れいか「お待たせ致しました。」
削った氷にシロップをかけてお客さんに渡すれいか。
みゆき「なおちゃん!?れいかちゃん!?」
あかね「く〜〜、あちtも調子良さそうやな。けど、負けへんで〜!」
突然集まったいつもの面々に戸惑うみゆき。
あかね「めっちゃ旨いお好み焼きやでええええ!!!」
なお「ふん、受けて立つよ――――。冷たああいかき氷、いかかですかあああ!!!」
お互いに睨み会う二人。そう、ここにお好み焼き対かき氷の海の家デスマッチが行われていた。
あかね「夏こそ熱々のお好み焼きいいい!!!」
なお「シャリシャリで甘〜〜〜いかき氷いい!!!」
あかね「お好み焼きで元気モリモリ!!!」
なお「冷たい!!美味しい!!かき氷で決まりいい!!!」
みゆき「………。」
れいか「―――。」
あかね「ソースの香りがたまらへんでー!!」
みゆき「え……え〜っと……。」
輝けスマイル!後、汗とか海面とか色々!夏の海で突如起こった屋台合戦。お互いに譲らない戦いに、みゆきも巻き込まれ……。
第25話「夏だ!海だ!あかねとなおの意地っ張り対決!!」
みゆき「ありがとうございました〜〜!」
あかね「おおきに〜〜!」
手馴れた手つきで、次々とお好み焼きを返しながら声をかけるあかね。その横で、お好み焼きの生地をひたすらかき混ぜるみゆき。
みゆき「……あかねちゃん、これはどーゆー…」
すると、あかねはさっと右手をみゆきの口元で止めて、台詞を遮ります。
あかね「わかる。わかるで〜。海で遊びたいっちゅー気持ちは、ようわかる。けどな、ホンマは困っとっとんよ。夏の間だけここに店を出したはイイものの、父ちゃんはまたギックリ腰起こして家でお休み。元気はバスケ部の合宿でおらんし、母ちゃんとウチだけやろ?」
さり気なくみゆきの両肩に手を置いて、芝居臭く語るあかね。
「こんな時に頼りになるんは、みゆきしかおらん!」
みゆき「あっはっはっはっは……。」
なんか利用されている気がしないでもないような、そんな事をどこかで察しながらもとりあえず照れながらみゆきは生地をこねくり回します。
正子「悪いなぁ、せっかくのお休みやのに…。」
みゆき「いえ!精一杯お手伝いします」
キャンディ「キャンディはあそびたいクル…。」
みゆき達にだけ聞こえるくらいのボリュームで、ナスのダンボールの中に座り込んだキャンディが抗議していました。
れいか「どうも。有難う御座いました。」
普段の服と変わってブラウスの上からエプロン、さらに長い髪を束ねて、お淑やかさ100割り増しのれいかが、夏の屋台には不釣合なくらい丁寧に頭お辞儀をします。
「え?ど……どうも。ご丁寧に……。」
みゆき「で?どうしてなおちゃんとれいかちゃんがいるの?」
あかね「何でも、隣はなおのおじさんのお店で、その手伝いに来てるんやって。」
みゆき「へぇ〜、でも惜しいね〜。これでやよいちゃんが来てたら全員集合なのにな〜。」
お好み焼きチームはあかねとみゆき。かき氷チームはなおとれいか。そして、噂をすればとは良く言ったもので…。
「え〜っと、冷たーいかき氷と…」
なお「―――!」
「熱々のお好み焼き…」
あかね「―――!」
やよい「どっちにしようかなー……。」
なお「かき氷!―――――」
あかね「お好み焼きや!―――――」
「「――――――あ!」」
夏の日差しよけに帽子の下にふわふわの髪を隠し、白いワンピース姿にスケッチブックを抱えたやよいが、屋台合戦の真ん中にやってきました。
みゆき「やよいちゃん!」
やよい「あれ…みんな?」
みゆき「これで全員集合だね〜」
れいか「海に遊びに来てたんですか?」
やよい「美術の宿題、海の家を書こうと思って…。」
キャンディ「やよい!あそぼ!クル!」
いつの間にか、帽子から耳を出したキャンディがやよいに飛びつきます。
「すいませーん!氷メロンひとつくださーい!」
そんな後ろで店の前の客がなおを呼びます。
なお「はいはーい!冷たーーい氷メロン、ひとつ!」
店に戻る間際、不敵な笑みを浮かべて戻るなお。その視線に気づいたあかねは、今は勝負の真っ最中だと云う事を思い出します。
あかね「は!そろそろお昼のかき入れ時や!みゆき、呼び込みや!」
みゆき「え――。」
あかね「めっちゃ美味しいお好み焼き〜〜〜!!スタミナ満点のお好み焼きやで〜〜!!ほら、みゆきも!」
みゆき「ふぇ!?ええええ、ええっと――――めっちゃおこのみやきやでええええ!!!」
あかね「いや――――――、まあいいか。」
そんなあかねの呼びかけにカップルが足を止めます。
「お好み焼きだって」
「いいねぇ、お好み焼きふたつ!」
あかね「はいよ!お好み焼きふたつ!!まいど。」
ふたつを強調するようにVサインをなおに見せつけるあかね。でもそういうのはピースの先輩特許なんだ……。
なお「かき氷!!キンキンに冷えてまーーす!!」
「かき氷食べたーい!」
「わたしはお好み焼きにしよっと。」
「えび玉2人前!」
「こっちは豚玉!」
「氷あずき3つ!」
「いちご味よろしく!」
ジュージュー、ガリガリ。ジュージュー、ガリガリ。香ばしい香りと甘い匂いがお客さんをどんどん引き寄せます。
みゆき「2列になって並んでくださーい!」
れいか「ご注文はこちらでお願いしまーす!」
キャンディ「キャンディはうみであそびたいクル〜」
やよい「いいよ、一緒に行こう」
そんな4人を尻目にのんびりとマイペースな二人は、特に4人と絡まずに浜辺へ。きっと何か危険センサーが働いたのでしょうか。
みゆき「二人共、今日はどうしちゃったんだろ?」
れいか「あかねさんはバレー部、なおはサッカー部。どちらも根っからのスポーツ少女です。ライバルがいれば競い合い、勝ちたいという想いが強いのでしょう。」
・・・
「“Let’s Go!!DO・RE・SU”」
前回のスーパーアカンベェからの戦利品、「ドレスデコル」でキャンディを可愛い水着姿にデコレーション。
キャンディ「ここならだれもいないクル」
やよい「可愛い〜!」
キャンディ「さぁ!うん、っとあそぶクル!!」
・・・
みゆき・れいか「ありがとうございましたーー!」
あかね「おおきに〜〜……!」
なお「ありが…ござ…ましたぁ……!」
接客がすっかり板についた二人の後ろで、客をさばくために高速でメニューを回した二人はバテバテになっていました。
あかね「いやー繁盛したなぁ。ウチの店がこの海でいっちゃん儲かったんとちゃう?」
なお「こっちの行列の方が長かった気がするけど?」
互いに一歩も譲らない二人。その後ろで母・正子と、叔父さんが店から顔を覗かせました。
緑川叔父「お疲れさん、しばらく休憩に入っていいよ」
正子「こっちも大丈夫やから、みんなと遊んでき。」
みゆき「やったーー!やっとみんなで遊べるねー!ほら、ビーチボール持ってきたんだ!」
待ってましたとばかりにみゆきは、ピンクのボールを二人に見せますが、あかねとなおはお互いをぎらりと睨み、真剣な眼差しでボールに食らいつきます。
「「ボール―――――!?」」
・・・
キャンディ「うりゃ!」
やよい「そーれ!」
ぽーん。ぽーん。お互いのいる場所を狙って、優しくボールを投げ合うキャンディとやよい。とても微笑ましいのですが……。
・・・
「「勝負だ!!」」
ビシっとビーチにネットを張って、あかねとみゆきのお好み焼きチームと、なおとれいかのかき氷チームに分かれます。
みゆき「なんで……こうなるの?」
あかね「みゆき!いったで!!」
そうして恒例のみゆきの顔面キャッチで、ビーチバレー勝負は開幕します。
あかね「ナイスや!」
相変わらずみゆきの顔面への被災は誰も気に止めなせんね。哀れ。
「“日野ちゃんスペシャルアタッーーーーーク”!!!」
ボールが歪むくらいの勢いで砂浜にボールを叩きつけるあかね。さすが、バレー部。日頃の「サニー・ファイヤ」もこうして鍛えられているのですね。
あかね「ふっふふ。」
なお「次はあっちのコートでサッカーだ!」
あかね「望むところや!」
みゆき「ええぇ!?」
・・・
キャンディ「くる〜〜〜」
やよい「待ってぇ〜キャンディ〜」
太陽の光が反射してキラキラと青い海の光を浴びて、純白の砂浜でキャッキャウフフする二人。とても微笑ましいのですが……。
・・・
なお「うおおおおおおおおおおおおお!!!」
みゆき「うわわわわわわわわ!!?」
雷十一のごとく、猛烈なドリブルからの「マーチなシュート」でゴール。顔面への直撃を危惧しつつも、なんとかなおのシュートを止めようとするみゆきですが、やはりサッカーはなおの独壇場です。
あかね「次いくで!」
みゆき「まだやるの〜……?」
正子「みんな〜!スイカ切ったで〜。みんなで食べや」
みゆき「おおお!ありがとうございます!ほらほら、勝負はお休みお休み」
なんとか宥めて平和にしようとするみゆき。
・・・
やよい「お弁当作ってきたの」
キャンディ「美味しいクル!」
一方、平和(ピース)なやよいとキャンディも、お弁当を食べてひと休憩。地味ですけど、やよいの料理スキルって意外で良いですね。
・・・
「「ごっちそうさまー!!」」
なお「こんなにキレイに食べちゃった!」
そう言ってなおは、赤い果実の部分がほとんど残ってない皮だけになったスイカを見せつけます。
あかね「へへー。ウチなんかこんなやで〜〜〜」
それを待ってたかのように、あかねはぺらっぺらになった皮の裏までキレイに真っ白にしたスイカを見せびらかします。
なお「いぃ―――!?」
あかね「カブトムシも真っ青や!」
みゆき「あははは……。」
その後も、砂場で大きく砂を固めるか、それとも城を作るかで競ったりする二人。そして、それに振り回されるみゆき。それでもれいかは、ぴったりなおに付いて行く辺りさすがです。
みゆき「せっかくみんな揃ったのになーーー……。」
「イヤッッホォォォオオォオウ!」
いきなり空からダイブするアカオーニさん。ちなみに上の台詞は、本気でそう言っているように聞こえる。
アカオーニ「夏オニ!海オニ!小麦色の肌になって、素敵な思い出作っちゃうオニ!!」
・・・
今回から、CMアバンカードも新しくなりました。プリンセスヴァージョンが追加された感じ?後、キャンディも新しいカードになってましたね。
セミの鳴き声と波の揺れる音、空を自由に飛び交うカモメにピントを合わせていたやよいは、そこでありえへんものを見てしまうのです。
あかね「どや!ウチの方がぎょーさん取れたで!」
そう言って網いっぱいに入れたあさりを見せつけるあかね。
なお「あたしの方が――」
みゆき「ひ、引き分けじゃないかな……。」
あかね「勝負に引き分けなんかあらへん!次は水泳で勝負や!」
なお「望むところ!」
あかね「ええか、ゴールはあそこに見える…あの!……あの?」
夏の波間に揺れる影。男は黙って海を行く。
「ん?」×4
遠くに見える見覚えのある人影に、4人は目を凝らします。
赤く太陽のような肌、雷が落ちたかのようなパンチパーマ、ギラリと笑う口元には2本の牙。そして、何より頭に生えた2本の角。
「「「「っあああああああああああ!!!!」」」」
「「「「アカオーニ!!!?」」」」
大きな体で巧みにサーフボードを操り、波間を踊るように滑ります。
アカオーニ「夏はスペシャルな季節オニ!今日は海から登場オニ!素敵な思い出作りの始まりオニ!」
慣れた様子で波の動きを読んで、サーフボードを滑らせるアカオーニ。Aパートの調子とは打って変わって完全にプロの犯行です。
アカオーニ「ん?人間がいっぱいいるオニ。人間達には、素敵な思い出は作らせないオニ!」
そのまま真上に飛び、絵本と絵の具でいつもの下準備。
「世界よ、最悪の結末バッドエンドに染まるオニ!白紙の未来を黒く塗りつぶすオニ!!」
青く澄み渡る空が、黄昏時の夕焼け色に変わります。
気だるさ、面倒くささ、何をしてもつまらない。海水浴場は一瞬でバッドな空間に様変わり。サングラスをかけたまま、アカオーニはそのバッドエナジーを吸い込んでピエーロに送ります。
みゆき「やめなさーい!」
アカオーニ「プリキュア!?オレ様の小麦色の思い出は邪魔させないオニ!」
「いでよ!スーパーアカンベェ!!」
そこらへんにあったかき氷が突如巨大化。両手が生えて不気味なピエロの顔が張り付いたアカンベェに変身します。
『ス〜〜パ〜〜アカンベェ!!』
アカオーニ「人間共に最悪の夏休みをフプレゼントしてやるオニ!」
みゆき「そうはさせない!!みんなの夏休みは、あたし達が守る!!」
「「「「うん!!」」」」
「“プリキュア・スマイルチャージ”!!!!!」
「Go!!Go!!Let’s go!!」
「キラキラ輝く未来の光、キュアハッピー!」
「太陽サンサン熱血パワー、キュアサニー!」
「ピカピカぴかリンじゃんけんぽん、キュアピース!」
「勇気リンリン直球勝負、キュアマーチ!」
「シンシンと降り積もる清き心、キュアビューティ!」
「「「「「5つの光が導く未来、輝け!スマイルプリキュア!!!!!」」」」」
『アッカンベー!!』
ハッピー「みんな、行くよ――――――え?」
ハッピーが4人に言い終わる前に、サニーとマーチは疾風の如く飛び出して行きました。
サニー「ウチに任しとき!」
マーチ「あたしが行く!」
ハッピー「えぇ!?まだやってたの!?」
マーチ「私のスピードで!」
スーパーアカンベェの回りを高速で回るマーチ。翻弄されている隙をついて、アタマの氷の部分を攻撃します。が、キレイに細かくなった本物の氷のようで、サクサクサクサクと削れるだけで、効いていません。
サニー「うおおおお!!ウチのパワーで!!」
今度はウルフルン戦で岩を持ち上げたのと同じ要領で、アカンベェを持ち上げるサニー。しかし、両手を着いてアカンベェは自分の体を自分で持ち上げたので、サニーはそのまま真下で下敷きに―――――。
『スーパーアカンベェ!!』
サニー「ぶは!あぶなかったーー」
なんとか砂に潜って脱出したサニー。
マーチ「もう一度!」
サニー「ウチが行くわ!!」
ハッピー「おーい!二人共、待ってぇー!」
アカオーニ「オニ?なんか仲間割れしてるオニ!もっとやれやれオニ!プリキュアはあっちオニ!」
『アカンベェ!!』
スーパーアカンベェは、頭の氷を両手のスプーンで周囲に振りまきます。巨大な氷の塊は、ぶつかったところが氷漬けになるみたいで、一度でも当たったらカッチンコッチンです。
そんな状況を意に介さず、我先にと走る二人。しかし、皮肉にも二人仲良く氷で足を滑らせ、防御も回避もできない体勢でアカンベェに狙われてしまいます。
サニー「あ――――」
マーチ「――――」
『ス〜〜パ〜〜アカンベェ!!!』
ずしん、と重いアカンベェの一撃。いくら下が砂とはいえ潰れてしまいそうな衝撃はしかし、追いついたハッピー、ピース、ビューティの3人が受け止めます。
「「みんな!!」」
ハッピー「二人とも、大丈夫――――うわ!?」
「「「うわああああああああああああ!!!」」」
支えていた手を離す前にスーパーアカンベェはそのまま3人を持ち上げて、自分の頭の氷の中へ閉じ込めてしまいます。
キャンディ「このままじゃ、ハッピー達が凍っちゃうクル!」
サニー「ハッピー!ピース!」
マーチ「ビューティ!」
急いでアカンベェの頭目掛けてジャンプ。そのまま連続パンチで氷を砕こうとしますが……。
サニー「みんな!今、ウチが助けたる!」
マーチ「待ってて!あたしが助けるから―――!」
『スーパーアカカカカカカカカカカ!!!』
それを振り払うように、スーパーアカンベェはその場で高速回転。そのせいで風が吹き荒れ、凍った砂浜も合わさって吹雪が吹き荒れます。
アカオーニ「ウハハハハ!この調子で全員やっつけるオニ!……って、いつまで回ってるオニ!言う事聞くオニ!ぶるるるる!これじゃあ小麦色の肌になれないオニ!ぶぇっくしゅん!!」
サニー「こんな吹雪……ウチの炎で―――!!」
マーチ「あたしの風で―――!!!」
しかし、二人の力を上回る猛烈な風で炎と風はかき消えて飛ばされてしまいます。
「「うああああああああああああ!!!」」
辺は様変わりしてすっかり吹雪が吹き荒れる荒れ野になってしまいました。それほどまでに強力な力。今までの相手とは明らかに違います。
サニー「ハッピー…ピース……ビューティ……。」
マーチ「このままじゃ――――1人だけの力じゃ――――。」
サニー「助けられへん……。」
寒さと疲労が、二人に睡魔として現れます。凍えるように冷たい世界で、肌が痛いくらいに冷えた体で、二人は雪に埋もれて、倒れてしまいます。
サニー「マー……チ」
マーチ「サニー……」
凍えた体はどんどん体から温もりを奪い、そして次第に自由が効かなくなっていきます。既に立ち上がることができないサニーは、なんとか腕だけの力で這いながら、マーチのところへ。
そんなサニーの姿を見て、マーチも動かない足を引きずってサニーの元へ。
凍える吹雪の中、そうして二人は伸ばした手を取り、合わせ――――。
その手から、とても心地よい、暖かな風が流れます。
その光は、吹雪を止め、凍った砂浜を溶かします。
太陽の力、炎のプリキュア。
勇気の力、風のプリキュア。
浄化の力は、自然の力。太陽は光を、温もりを与え、風はそれをまんべんなく伝える。
サニー「これは―――ウチの炎と」
繋いだその手をさらに固く結び、二人はアカンベェと対峙します。
サニー「いくで!マーチ!」
マーチ「オッケー!!」
『スーパーアカンベェ!!!!』
渾身の力で飛び上がったアカンベェは、二人目掛けて真っ逆さまにダイブアタック。ものすごい速度で突っ込んでくるアカンベェを、なんと二人は片手ずつ差し出して受け止めます。
「「はああああああああ!!!」」
「“プリキュア・サニー・ファイヤ”!!!」
「“プリキュア・マーチ・シュート”!!!」
サニーの炎がアカンベェ目掛けて飛び出し、それをマーチの風が覆います。渦巻く炎にたまらずにアカンベェの氷も溶け出します。
「「だああああああああ!!!」」
ハッピー「サニー!!マーチ!!」
『スーパー!!!』
パンチとキックで砕いて氷の中の3人を救出。そのまま、ペガサスに祈りを捧げ、プリンセスフォームに。
「みんな!」
「「「「うん!!!」」」」
天まで羽ばたく天馬の翼。白きペガサスは純情の印。その輝きを受けて、5人は純白の衣を纏う。
「“プリキュア・プリンセス・フォーム”!!!!!」
「届け!!希望の光。」
天馬に跨り、それぞれのキャンドルに火を灯す。
「はばたけ!!未来へ!!」
描く星の繋がりはペガサスの星座に。その聖なる力を宿して。
「“プリキュア・レインボー・バースト”!!!!!」
5つの光は虹色へ。眩く輝いてアカンベェを包み込みます。
アカオーニ「やられたオニ!で・も、こんがり小麦色の肌になって、素敵な思い出できたオニ!」
なぜか満足気に帰っていくアカオーニ。なんだ……ハッピーエンドか畜生……。
ビューティ「二人が力を合わせる姿――」
ハッピー「とってもかっこよかったよ!」
ピース「うん!」
サニー「あったりまえや!ウチらのコンビは最強やで!」
マーチ「そーだね!」
「「――――そうだ!!」」
・・・
というわけで、お互いのお店で出しているお好み焼きとかき氷をセットにして売る事に。
みゆき「美味し〜〜!」
れいか「いいですね、お好み焼きとかき氷のセット。」
やよい「二人のお店の協力メニューだね!」
みゆき「うん!きっとお客さんもよろこんでくれるよ!」
あかね「そりゃあお好み焼きがメッチャ旨いからなー!」
なお「かき氷が美味しいからだよー!」
二人で意地を張りつつも(アカンベェとの)戦いを通して互いに認め合う事ができた。そんな感じでまとめです。
みゆき「ああいう仲良しもあるんだね」
キャンディ「なつやすみたのしいクルー!」
みゆき「お休みはまだ始まったばかりだよー!キラキラウルトラハッピーな夏休みにしようね!!」
というわけで、 新エンディング「満開✽スマイル」で元気無敵ガールズ!いくよ!スマイルプリキュア!
来週は夏休みの思い出その2!!夏祭りで浴衣だー!!天狗なんだあれ…怖い。そして絶対輪投げアカンベェだろうなー。
次回、「夏祭り!夜空に咲く大きな大きな花!」
だけど大きな鼻にも気をつけて(誰が上手いこと言えと)!
オリンピック中継でもしかしたら延期かもしれない来週の放送にドキドキしながら次回へ続く!
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