妖狐×僕SS 第０９話「約束の日」

【喧嘩ごしで会話しろ】

　想いを素直に。

　メゾン・ド・章樫（あやかし）。

　通称、妖（あやかし）館。

　そこは名家より先祖の妖怪の血を色濃く宿した先祖返りたちが寄り添う場であり、これはそんな住人とＳＳ（シークレットサービス）による物語である。

「わたぬきのばか、パフェいっしょにたべてくれなきゃ、きらい？」

「朝飯前だそ、バカヤロー！！！」

　・・・物語である。

　第９話「約束の日」

　今日の夜、御狐神（みけつかみ）くんと一緒にコーヒーを飲む。最初に約束をした桜の下で、彼への気持ちに応えるためにようやくできた約束。他人にとっては些細な事だが、そんな他人に対する振る舞いになれていない彼女にとっては、もし会話が続かなかったら、もし悪態をついてしまったらと不安な事ばかり・・・。

「（そうだ・・・難しく考える事はない。一緒にコーヒーを飲む、それだけの事・・・。平常心、平常心・・・・。）」

　どんな時でも彼は彼だ。こうして今まさに想い悩んでいる凛々蝶（りりちよ）をよそにぶどうの皮むきとか相変わらず過保護である・・・。

　結局その日、夜８時まで学校でも緊張しっぱなしな彼女であった。

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【喧嘩ごしで会話しろ】

童辺「何よこれ？」

野ばら「誰かのいたずら？」

ちの「なんじゃーこりゃー！！」

童辺「それは喧嘩ごしっていうより“太陽にほえろ”の刑事風・・・」

野ばら「こぉらぁ！いい乳しすぎだぞぉ！こいつぅ！(　´∀｀)」

ちの「野ばらさんもいい乳です！このやろぉ！」

童辺「本当にやるのね・・・」

野ばら「何冷静ぶっこいてんだオカマコラ！ヽ(`Д´)ﾉ」

童辺「それは本気の喧嘩ごしね・・・。」

　謎の指令と・・・いい乳。

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凛「で？なぜ君まで」

カルタ「おいしいもの・・・いっぱい」

　一方、学校帰りにコーヒーに会うものでもと云う事でデパートによる凛々蝶。美味しいものに惹かれてカルタもついて来ました。

カ「はい。」

凛「ふ・・・ふん。これで最後だからな！」

　相変わらずカルタは食べ物シェアを強要してきますが、それに満更でもない様子で応える凛々蝶。片っ端から試食と試飲コーナーを巡ります。そしてそのどれにも丁寧に味の解説を入れる凛々蝶様（笑）

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【喋るな】

　アニメで中の人がいるにも関わらずしゃべらずにジェスチャーするウサギと木綿コンビ。しかしどうにも意思の疎通ができてないようで・・・。

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凛「よし！」

　なにせ他人を自分の部屋に招くのは初めて（おばりよんの一件は別）なので念入りに掃除を始める凛々蝶。窓の珊までやる事はないんだけど・・・。

ちの「マスクメローン！・・・マスクメロン・・・はっ！食べたあとに・・・・。」

　結局デパートで見かけたメロンを買って送ってもらったようで、ちの たちが部屋に持ってきてくれましたが・・・。

童辺「この場合のマスクは、ＭＵＳＫ〜仮面〜じゃなくて、ＭＵＳＫ〜麝香（じゃこう）〜の事。麝香のような香りを持っているからマスクメロンって言うのよ。」

ちの「あはははは！！博識のオカマだぁー！」

童辺「オカマ馬鹿にしてんの・・・？」

凛「いいからメロンを渡せ。」

　しかし、何分用意周到に準備したものでまだ昼間のうちにやる事が全部終わってしまった・・・。そんな時、カルタから電話がかかってきて・・・。

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野ばら「はぁ・・・良いわぁ・・・。新緑の木漏れ日の中、二人で顔を寄せ合い勉学に勤しむ美少女・・・。二人で！(*´Д`)ﾊｧﾊｧ 」

渡狸「オレもいるっての！！」

　というわけで中学生３人は来週の小テストに備えた勉強会です。

カ「ペリー」

凛「いやそれ数学の問題だろ。数学にペリー出てこないだろ。」

　まさかの鉛筆ロール（転がし）で選択肢を埋めるカルタ。「光合成」「豊臣秀吉」「四分音符」「３」「満漢全席」・・・これでどうやって点を取れと？

凛「じゃあボクが歴史の問題を出してやろう・・・。大政奉還を行なった徳川１５代将軍は誰？」

カ「３！！！？」

　だめだこりゃ・・・。

それに対して渡狸と凛々蝶は生真面目なので、勉強は問題はないみたい。ただ、凛々蝶がわからないとこを双熾が丁寧に解説、いざという時凛々蝶に勉強をあげられるように勉強をした。みたいな言い方ですね。本当にそうなのかもしれませんし、そうじゃないのかもしれませんけど（原作読破者の余裕）。

　しかし、ほのぼのやるカルタに対して渡狸は喧嘩ごしです。凛々蝶は双熾のパートナー、御狐神を倒すにはその主人を倒してから！というよくわからない不良の発想（あくまで自称不良）で対抗心を勝手に燃やしています。

連「まだ気にしてたんだ・・・。」

残「ぷふー。渡狸ちっちゃーい！」

さて、そんな訳で残夏が思いついちゃったクイズ大会がいよいよ開催で、Ａパート終了です。

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「第一回！妖館チキチキパートナーゲーム大会―！！」

　相変わらず不良（ワル）の渡狸を不良乗り（ワルノリ）させる残夏。今回はパートナーごとに別れてクイズを出してポイントを稼ぐんだとか。

残「というわけで、最初は箱の中身はなんだろなクイズー！」

　重さ、匂い、音。

　しかし、趣旨がよくわかっていないお嬢様。双熾の過保護もあって安全に「たわし」を攻略。

「えび・・・」

　そして、カルタは手を入れる前から中身を宣言。見事取り出したのは生きた伊勢海老。そして、そのまま殻を「ぱきゃっ」と割ってワサビ醤油を探す・・・やだ・・・強い。

　そして、普通にこんにゃくにびびる連勝。マジでー。

残「反之塚くんてー、ふつーだよね。」

連「え、何それ？キャラ薄いって事？」

残「うんうん（頭ふるふる）。癒される・・・。」

　因みにここらへんの話はコミックス２巻のおまけコーナーの話。蜻さまが凛々蝶の体液を口の中で蹂躙する話も（！？）

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　続いて２回戦―。

残「自分のパートナーについて、質問に答えて貰いまーす。」

　双熾の事をあまり知らない凛々蝶はついつい緊張してしまいます。残夏はノリノリですね。

　まずはカルタ渡狸のどくろたぬきチーム。

　Ｑ．渡狸の好きな学校行事は？

　Ａ．「たいいくさい、ぶんかさい、マラソンたいかい・・・あと、しゅうがくりょこうも」

渡「し、しかたねぇな。どうしてって言う（ry」

　Ｑ．カルタたんがデートで行きたい場所は？

　Ａ．「じゃ・・・じゃあ、今度ウマいもん食いに連れてってやらぁ・・・。」

　「うん。」

　何を堂々と誘っている・・・。

残「二人の世界だねー。」

　続いて連勝たち木綿雪女ペア。

Ｑ．雪小路野ばらさんが良く口にする「メニアック！」とはどういう意味でしょう？

Ａ．「え。う〜・・・。エロいってこと？」

野「違うわよ！」

「いい？メニアックって云うのは・・・」

「これを・・・こう！！」

→

Yes!!maniac!!

「これを・・・こう！！」

→

Yes!!maniac!!

野「カルタちゃんにはニーソではなくハイソ！！ハイソよ！！」

連「はー・・・・・・・・・。よくわかんね」

野「だーかーらー！」

「これを・・・こう！！」

→

Yes!!maniac!!

「これを・・・こう！！」

→

Yes!!maniac!!

野「ちなみに凛々蝶ちゃんはツンデレじゃなくて、ツンしゅん！ツンの後にしゅん．．．と落ち込むツンしゅんよ！！（公式）」

連「熱いなぁ・・・・」

凛「人のジャンルを勝手に作らないでもらおうか！！」

残「野ばらちゃんて惜しいよねぇ・・・美人なのに・・・」

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Ｑ．ちよたんは、猫派かな？それとも犬派？

　そして、双熾の番ですが、この近年稀に見る公式ストーカーＳＳにはそんな問題は些細な事。例の音楽と共に淡々と、まるで打ち合わせでもしていたかのように語ります。どちらかというと犬派のようです。一応妖狐×僕SSですからね。

　その他食べ物の好みから、服の趣味まで片っ端から語りだすプライバシーダダ漏れＳＳ。なぜ主人の個人情報を公表する（笑）そしてメモる野ばらさんェ・・・。

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双「申し訳ございません。溢れる想いを抑えきれませんでした。」

凛「抑えよう。大人なんだから。」

　それでも、どことなく一日強ばっていた様子の彼女の緊張はほぐれたみたいで、カルタも一安心。もちろん、ウサギさんは全部見ていたようですが。

　おなじみ行き過ぎたストーカーエンディングで今回は終了・・・・。

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【喋るな】

「（いつまで黙ってればいいんだ？）」

メール『本当に可愛らしいです。記念に写真を撮らせていただいても宜しいでしょうか？』

「（そうでなく！！）」

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　物語はまだ続く。謎の指令もまだ続く。

【第一問　東京都の形を描け】

　イモムシによく例えられているとかでなぜかナウシカに・・・。

「もっとさぁ・・・こうじゃね？」

「「「「おぉ！」」」」
「本題を思い出せ！」

【第二問　対義語の対義語は？】

凛「同義語・・・だろう？」

渡「なお、このクイズに関しての商品は、蜻さまと行くハワイ７日間の旅？」

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蜻「そう！！この私だ！！」

カ「カゲさま・・・」

　突如現れた青鬼院蜻蛉（しょうきいんかげろう）。凛々蝶の婚約者であり、双熾の元主人。加えて世界をＳとＭで分別するＳ！

蜻「やっと気づいたか。意外な犯人に驚きを隠せないでいるな。ハハハハハ！！出迎えご苦労だったな、我が肉便器達よ！！！」

　ダイジョーブ・コナクナーイ！！

次回予告、せっかくのカルタちゃんが予告してくれたのだが、蜻さまに次回予告を蹂躙され、視聴者が辱められてしまう。あぁ、Ｓなのか！？それともＭなのか！？

次回、「裏切りの妖狐」

　手紙と言葉。誰もが予想しているような、していないような真実がそこにある！！（読破者の余裕）

　仮面マン．．．No,maniac!!

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