【FGO アニメ感想】Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア 第20話「絶対魔獣戦線メソポタミアⅡ」【原初を語る。天地は分かれ、無は開闢を言祝ぐ。世界を裂くは我が乖離剣。】
このシーンキレイ過ぎて好きになる。
そのままCDのジャケットにできるぐらい良い。
ここがアヴァロン。
最終決戦、ゲームプレイ時、何度も夢見て、頭の中で繰り広げられていた激闘が、超高クオリティの映像になって目の前で再現されていた。
ここまで完成度の高い作品に昇華されて、バビロニアは本当に素晴らしい作品になったと改めて実感できました。
これまでの旅路の総決算。残された全ての力を使って、全サーヴァントが冥界で人類最後の戦いに挑みます。
初見殺し、ゲームプレイ時、誰もがその登場を予想だにしなかった、初代ハサン・サッバーハ。
グランドの冠位を捨て、ティアマトに死の概念を与え、絶対無敵の原初神を生物として殺す状態にまで落としたアサシンのサーヴァント。
ついにティアマトを倒せるレベルにまで追い詰める。
原作ファンにはたまらない山の翁の戦闘がついにアニメで実現しました。ゲームではずっしり重く攻撃する翁もアニメでは高速で移動し、その大剣を振り回している様はまさに死神といえる姿でした。
山の翁による死の付与により、ティアマトに攻撃が通り始めます。しかし、それでもなお量産されるラフム達に苦戦を強いられる藤丸たち。
一歩間違えばいつ死んでもおかしくないような状況は変わらず、徐々に強化された神霊級のラフム達に追い詰められていきます。。
そんな中、マーリンが剣(どうみても拝借してきたエクスカリバー)を取り出してラフムを剣で圧倒します。それもそのはず、魔術の詠唱は下を噛むので苦手と言い張る彼は、アルトリアの剣の師匠であり、敵を倒す時は魔術よりも剣で斬った方が早いという。。。。
ゲームの技を再現した「柄ではないんだけどね。」の攻撃がかっこよかったですね。
絶望に至る窮地に降り注ぐ黄金の宝剣。この時代において、魔術のみと自分を縛っていたキャスタークラスを捨て、新たにサーヴァント・アーチャーとして「王の財宝」を展開し、ティアマトを行く手を遮るのは、人類最古の英雄王、ギルガメッシュ。
アーチャークラスのギルガメッシュは「英雄王」としての全盛期の姿であり、「賢王」と呼ばれたキャスターのギルガメッシュよりも若く勇猛(やんちゃ)であり、何よりここにおいて人理救済のためにこのメソポタミアの地で慢心を一切捨てた本気モードのギルガメッシュです。
声を聞くと分かりますが、関さん明らかにキャスターのギルガメッシュと演技を分けています。キャスターの方が落ち着きがあり、アーチャーがいつもの(というか我々がよく知る)ギルガメッシュの姿でした。ここでちゃんと台詞回しが切り替わっているのは耳で聞いて鳥肌が立ちましたね。。。
最後の悪あがきとしてティアマトが発動したのは、世界侵食の「ネガ・ジェネシス」新たな生命を育み、古い生命を根絶するその空間において、死者であるサーヴァントは全て消滅してしまう。
唯一、生者である藤丸こそがティアマトに到達できる唯一の手段であり、これがティアマトにトドメを刺せる最初で最後のチャンスとなる。
ティアマトの動きを封じるために発動された発熱神殿。エレシュキガルの宝具演出がかっこ良かった。地面に突き立てるところの台詞回しがさすが様になっていましたね。後で知りますが、この時点でかなり衰弱していたエレシュキガルは、精一杯の宝具詠唱だったのだと聞き直すとわかります。
「いまは遙か理想の城」と「永久に閉ざされた理想郷」によるネガ・ジェネシスの無効化。
かつてアーサー王が支えとした白亜の城、かつてアーサー王が生涯目指した理想郷。
その2つの加護を受けて、藤丸は単身でティアマトの眼前に飛び込みます。
キャメロットとアヴァロン、Fateにおいて、これ以上の護りは無いでしょう。この2つの宝具を同時に発動させるシーンは、何度見ても鳥肌ものです。
さようなら、冥界の女神。
藤丸たち生者に協力することは、冥界において禁忌に触れる行為。
それを誰にも伝えず、最後まで戦い続けたエレシュキガルに、ずっと距離をとっていたイシュタルが駆け寄ってその身体を最後まで支える。
花の演出がキレイだし、ここの作画の力の入りっぷりは本当に神がかっていましたが、何より、同じ声なのに演技を巧みに分けていて、ちゃんとそれぞれ別人に聞こえる植田佳奈さんの演技も同じぐらい神がかっていました。
「英雄王」と「山の翁」の最強のバックアップを得て、ティアマトに刃を突き立てる藤丸。
ここまで、あらゆる戦力、英霊、神霊の力を使って、ティアマトの力を削ぎ落とした最後、その不死身だった体に終わりを告げたのが、英雄じゃないただの人間だった、というのが最高に熱いですね。
ゲーム版では倒す時は割とあっさりしていましたが、アニメでは藤丸立香というキャラクターを主人公として、人間として見せるための上手い演出だと思いました。
ゲームの場合、自分を主人公と同期させて一緒に戦うように作られていますが、アニメでは藤丸という人間を応援したくなるように、最後の見せ場を変えてきたのは、アニメならではですね。
ティアマト・・・・・・。
「原初を語る。天地は分かれ、無は開闢を言祝ぐ。世界を裂くは我が乖離剣。」
「星々を廻す渦、天上の地獄とは創世前夜の祝着よ。死をもって静まるがいい。 」
「『天地乖離す開闢の星エヌマ・エリシュ』!」
そして決着。
ギルガメッシュにとって例外的に彼しか持ち得ない、固有の宝具。
「乖離剣」とも呼ばれる、無銘にして最強の剣。
世界を乖離する空間切断。その一撃を持って、ティアマト神は消滅した。
アニメで完全再現された、慢心を捨てた英雄王の宝具演出。ここは無限にリピートできるぐらい本当に格好良くて、もう台詞回しも宝具演出も、BGMも全部が神がかっていました。
最後に、ティアマトは藤丸に自身がずっと抱えていた「愛」について、その虚しさを伝えて消えていきました。このシーンは原作ゲームにはないアニメのみの演出でしたが、ティアマトという存在の抱えていた寂しさを映像でうまく見せていたのは良かったですね。
藤丸も、変にティアマトに同情せずに「愛されていた」と彼女?に告げ去っていく演出が、彼が自分から戦いが終わった別れを告げる演出になっていて良かったです。