【FGO アニメ感想】Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア 第15話「新しいヒトのカタチ」【オマエハトテモツマラナイ】
いろいろの気持ちの整理が追いつかない第15話。
見るだけでSAN値がもりもり削られ、アナロスとシドゥリロスのダブルパンチとキングゥお前・・・というなんとも言えない胸糞悪さととにかく気持ち悪い新人類さんたちに心をめちゃめちゃにされました。わかっていたけど、映像で見ると100億倍ダメージがでかい。
アナの記憶、ゴルゴーンの記憶。
二人の過去は共通しています。
生前、大好きな姉を守るために怪物に変貌し、暴走し、そして姉を飲み込んでしまったゴルゴーン。
アナは、そんなゴルゴーンの本来あり得なかった女神としての偶像。
どちらも同じ自分でありながら、どちらも本来のメドゥーサとは違う姿。
アナは怪物と化した自分を止めるべく、命を賭けてゴルゴーンに死の鎌を突き立てます。
鎌の名はハルペー。メドゥーサの首を切り落とした英雄ペルセウスが持つ、不死を切り取る鎌です。
聖杯の力によって不死性を持つゴルゴーンに対して、自分を殺した鎌を持ち立ち向かうアナの姿は余りにも儚いです。。自分に対して絶対的な驚異となる武器を持つアナというサーヴァントは、自分殺しのためにこの世界に現界したともいえますよね。。。
あと一歩で鎌が刺さるという瞬間にゴルゴーンの髪がアナを捉えますが、その瞬間、かつて自分の姉を殺した瞬間を思い出して、アナの髪を解いてしまうというのも切ないですね。そして、それが決定打となり、ゴルゴーンはアナと共にバビロニアから消滅しました。
藤丸、ずっと髪飾り持ってたんか。
マーリン退場。彼は本体ではなくあくまで幻。
しかし幻も消えてしまうほど本体にダメージが入る出来事が。
無敵の胡散臭いキャラが吐血するとこれ以上なくヤバイ状況だというのがよくわかります。ここでビーストという単語がFGOアニメで初めて登場します。
その正体は人類悪ティアマト。
今まで乗り越えてきた6つの特異点の何よりも驚異となる存在が生み出されてしまいました。
かつてない驚異。
バビロニア全土に襲来する黒い怪物。
そしてそれを使役するティアマト。
ビーストとは災厄の獣、人類が滅ぼす存在。
炎を背負うあのシルエットは、、、、
黒い怪物の殺戮が続き、混乱渦巻くウルク。
そして姿を消したシドゥリ。
藤丸は当然救出を進言しますが、「王」としてあるキャスターのギルガメッシュは、一個人に感情を傾けることはしません。
それでも、シドゥリを止めようと声を上げるところや、藤丸ならそう言うだろうと見込んで笑みを浮かべるところは、少し人間らしいなと思いました。
もちろん、シドゥリが最期どうなったのかは、自身の千里眼で全部見えていたのでしょう。
それは、シドゥリが自分が行くと言い出した時には既にわかっていたはずです。行けばどうなるかを。
それでも、「王」としてある彼はシドゥリが自分で決めた選択肢を肯定しました。その先にあるものをわかっていながら、個人に大きく干渉しない、できないのは千里眼持ちの宿命ですね。(マーリンは好き勝手やってますが)
運命は残酷。
あのとき言ったイシュタルの「白旗を用意して~」の意味が、今ここで別の形で見ることになるとは。
ゲームではがっつりバトルパートになって倒してしまうシーンですが、アニメでは途中で気づいた藤丸が、見逃す展開に変わっていました。
それでどうなるかはわかりませんが、「ヒト」になったそれらを殺すことも、また殺人と同義であり、藤丸とマシュの心が壊れないか本気で心配です。
嘲笑。
貫かれたキングゥの霊核。
それは彼らにとって娯楽、アリを潰すように、ただ笑って、笑って、ゴミのように捨てられる。
そして戦いは最終決戦へ。
余りにも絶望的な状況が、藤丸たちに襲いかかります。