【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

毎日欠かさず更新して約11年目・・・・・。FGOとホロライブ・ホロスターズ中心のブログです。

【FGO ストーリー】Fate/Accel Zero Order ACT-18 「堕ちた杯 前編」

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特異点Fより10年前の過去にあたる冬木市に現れた新たな特異点
その時代、冬木は第四次聖杯戦争の最中にあった。
エルメロイⅡ世を案内役にレイシフトすることとなったマスター。
第四次聖杯戦争における特異とは何なのか。
真相を探るための闘いが始まる・・・。

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・前回まで
ロードの前に突如立ちふさがったライダー。万感の想いを込めて英雄イスカンダルを退けたのも束の間、聖杯完成を目論むマキリ・ゾォルケンがロードを狙う。

暴れまわるバーサーカーをなんとか撃退するも、ロードはゾォルケンの攻撃をまともに受けて、傷を負っていた。



皺の奥からギラリと赤い眼光がこちらを睨む。


大聖杯への魔力は小聖杯であるアイリスフィールを通して蓄積される。よってある程度はアイリスフィール側で大聖杯への魔力を抑えることができるが、ゾォルケン目の前にある大聖杯に直接魔力を注ぐ術を知っていた。



黒い魔力の密度が更に濃くなる。

煮えたぎる釜の中から、この世全ての悪が産み落とされる。






500年生きた怪物は、ただただ魔術の悲願に没頭していた。不老の体はしかし、自身の内に元々あった願いを失っていた。

ユスティーツア。それは最初の聖杯に捧げられたアインツベルンの魂。「天の杯」と呼ばれ、本来の聖杯戦争の願望機を担っていた。

だが、目の前のアレは真っ黒に染まっていた。



黒い布状の触手がゾォルケンを一瞬で包んで溶かした。

アイリスフィールと瓜二つな姿であるが、元々アインツベルンのホムンクルスは皆同じ姿をしている。それは、アイリスフィールに似ているのではなく、アイリスフィールがユスティーツアに似せて作られているからである。




ギョロリとその瞳がアイリスフィールを捉える。アイリスフィールと同じ顔、同じ声で黒い聖杯は自分の存在を公言した。







直感スキルを持つ騎士は、瞬時にその場の戦力差を計算し、その場の勝敗を判断する。

ことセイバーとランサーが言うのであればこれ以上ここに留まる事に意味はない。






ロードを背負って大空洞を抜ける。セイバー達の戦闘の音が聞こえなくなった所まで走って、ロードの介抱にあたった。










誰に向けたかはわからない憎しみを込めて、ロードは言った。



問おうとしたウェイバーの言葉を遮り、逆にロードが問いかける。






自分ならそういうだろう。

馬鹿と言いながら、ロードは微笑ましく笑った。



見果てぬ夢を目指した王の背中を、もう一度思い出す。




それは魔術による疑似契約だった。かつて、諸葛孔明とロード・エルメロイ||世が契約した時と同じ、ウェイバーを疑似サーヴァントとして自身の力を移す魔術だった。











自身の力を移したことで、今のロードはただの人間だ。衰弱する速度は増し、ギリギリ意識を保っている中で、彼はかつての自分の背中を見送った。







それは禁じられた遊び

人類を救うため、永遠の平和をもたらすハズだったものの成れの果て。

だから、不完全な願いでしか無い。


膨大な魔力の塊である聖杯。しかし、その魔力も無尽蔵ではない。

こちらの攻撃が聖杯の修復を上回れば良い。

こちらの防御が聖杯の攻撃を耐えしのげば良い。


これは人類の理を守る戦い。


そして、1人の少年が王の背中を目指した戦い。