【FGO ストーリー】Fate/Accel Zero Order ACT-7「青髭狩り」
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特異点Fより10年前の過去にあたる冬木市に現れた新たな特異点。
その時代、冬木は第四次聖杯戦争の最中にあった。
エルメロイⅡ世を案内役にレイシフトすることとなったマスター。
第四次聖杯戦争における特異とは何なのか。
真相を探るための闘いが始まる・・・。
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・前回まで
ケイネス大先生を聖杯戦争の勝利に導くために、ケイネス大先生のおかげで出来た未来の組織「カルデア」のタイムスリップ技術を使って、未来からやってきましたライネス(仮)です。という大変残念な大ボラを真に受けてしまったケイネスと共に、第四次聖杯戦争の厄介役キャスター討伐に乗り出した一行。
貯水槽にたどり着き、構わず中へ入る。濁った水が滴る中、蠢く何かがこちらを待ち構えていた。
水路に現れたのは、路地裏で撃退した海魔の群れだった。軽自動車ぐらいある巨大なヒトデをひっくり返したような見た目に「キシャーキシャー」と怪物らしく謎の声をあげている。
一体一体は大した脅威ではないが、何より数が多い、一体倒せばまた次が、二体倒せばその次が、まるで水路の奥から無限に湧き出てくるようだ。
戦闘に高ぶるケイネス。ん?エルメロイ?エルメロイは諸葛孔明ではないか。いや、彼はエルメロイ||世。つまり。。。
海魔の群れを突破する。貯水槽にたどり着いた一行は、そこで驚愕の光景を目の当たりにした。
街で行方不明になった子供。その数50人以上。かろうじて息をしているもの、小さく悲鳴を上げているもの、全く動かないもの、ぱっと見ただけでも悲惨な光景だった。しかも、誰一人として、人間の体として、原型を留めていなかった。
快楽殺人現場。そう呼ぶしかない場所だった。
一般人なら嘔吐していただろう。
彼ら彼女らの状態はどう見ても死んでいるべき姿だ。だが、彼ら彼女らは生きている。
それはキャスターの魔術によって「死ぬことができない」状態らしい。
惨状に目をやる隙に、キャスターが貯水槽の奥から現れた。
広大な面積を持つ貯水槽に響き渡る元オルレアン元帥の雄叫び。
かつて、第一の人理修復でジャンヌ・ダルク(オルタ)を生み出した復讐の狂騎士。
右手に持つ魔本が、濁った光を放つ。瞬間、虚空から連続召喚された海魔が、マシュ達に襲いかかった。
海魔を呼び出す魔本こそ、キャスターの宝具「螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)」。
元が騎士であり、魔術師キャスターとして資質は元々持っていない彼にとっては唯一の魔術行使の手段である。しかし、一般的な魔術師が魔力源を自身の肉体のエネルギーを糧とするのに対し、キャスター自身の魔力源はその宝具自体にある。
この冬木の聖杯戦争において、海魔の召喚に限定される魔術だが、無限に近い魔力源を持つ魔本は、無限に海魔を増殖させる。
対人戦において、物量による戦略は彼に軍配が上がる。
しかし、もちろんそれは、対人戦においてであり、対軍、対城宝具を持てば全ての海魔を吹き飛ばし、キャスター自身を討伐することも可能。
また、あらゆる魔術要素を強制無効させる「破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)」を持つランサーにとっては、魔本さえ破壊すればキャスターの無力化に成功したと言っても過言ではない。
加えて未だ姿を見せない彼のマスターは、魔術師としての知見を何も持たない素人。
組み合わせこそ最悪だが、一度突破してしまえば、容易い勝負であった。
しかし、キャスターのマスターは行方が知れない。
元々の目的を果たしたケイネスは、キャスター討伐の報酬である令呪一画を受諾するために、冬木協会へと向かった。
残ったエルメロイと共に貯水槽の奥へ進む。
ここまでは全て名軍師の策通り。
しかし、一行はついに決定的なイレギュラーに遭遇する。