スマイルプリキュア!第13話「修学旅行!みゆき、京都でどん底ハッピー!?」
「ぶあ〜〜〜ん!!」
富士山とその背後の青空の下、青春時代の思い出の1ページを載せるために新幹線は京都へ走る。早くもテンションが有頂天に達しているのか、いきなりみゆきの自前の汽笛で始まる今回のスマイルプリキュア!。
みゆき「いっぱい写真撮ろうね!」
あかね「うち、抹茶ソフトが楽しみや!あと、湯豆腐も食べたいわ〜」
みゆき「食べよー!食べよー!」
やよい「わたし、舞妓さんと一緒に写真撮りたいなぁ・・・」
みゆき「撮ろー撮ろー!」
新幹線での移動では恒例となっている前の座席を反転させて向かい合うようにするスタイル。二人席の境を取って三人ですっぽり収まってそれぞれお菓子やらしおりやらガイドブックを持ち出して、みんな目的地への思いを馳せます。
れいか「み、みゆきさん、落ち着いて。」
なお「どーどー。はい、あ〜ん」
なおがみゆきの気を引いて手に持っていたポッキーの一本をみゆきの口の前に差し出します。
みゆき「あ〜ん!ありがとー、わたしもお菓子持ってきたから食べて〜」
ポリポリポリとチョコがかかった棒菓子を食べたみゆきは、脇に置いておいた自分のかばんからお菓子を取り出そうとチャックを開きます。
みゆき「あ!キャンディ!?」
しかし、みゆきが取り出したお菓子の袋や箱は既に中身の無い空になっていました。かばんの中身を覗けば、そこにはお腹をぱんぱんに膨らませて満足気なキャンディがお菓子に埋もれていました。
キャンディ「ごちそうさまクル〜・・・」
下手に怒鳴るとまた回りに怪しまれるので、「じろっ」と目を細めて視線をキャンディに送ります。そんな視線等、意に介さずにキャンディはしらんぷりします。ここでみゆきが怒るかと思いきや、今度は打って変わってにっこりスマイル。
みゆき「ふふ〜ん、今日はわたし怒らないも〜ん。なぜかって!?それはわたしがウルトラハッピーだからです!そしてなぜウルトラハッピーかと云えば、これからすっごく素敵な旅が始まるからで〜〜す!!」
目を輝かせて宣言するかのように立ち上がるみゆき。ですが
先生「星空さん、車内で騒がない!」
みゆき「はい」
敵も新たにアオッパナ!!対してもこちらも奇跡のレインボーヒーリング!さらにミラクルジュエルなんかもちらつかせて、デコル集めに、メルヘンランド救済に、大忙し。でも今日は思い出作りの修学旅行。少々はしゃぎすぎなみゆきですが・・・。
みゆき「おぉ〜高ぁ〜い!あれが通天閣かぁ・・・」
れいか「京都タワーよ。みゆきさん」
新幹線を京都で下車。荷物もまとめて一同は駅を出ます。
先生の有難いお言葉もそこそこに、班毎に別れてみんなで京都散策です。
第13話「修学旅行!みゆき、京都でどん底ハッピー!?」
みゆき「金閣寺だー!」
れいか「お寺の正式な名前は、鹿苑寺と言うんですよ。」
あかね「あれって、本物の金やろ?いくらかかったんかなー」
一行はまず定番中の定番。池の水面下にも金色の光を映し出す黄金色のお寺にやってきました。確か自分の時は曇りであまり光ってなかった印象がありますな。
れいか「1985から87年のお色直しで約20万枚の金箔を使いました。かかった費用は7億円以上です。」
「「「「7億円!!!!?」」」」
ガイドブック丸ごと暗記したようにすらすらと暗唱するれいかの解説にみゆき達はびっくり。
なお「れいか・・・どんだけ予習してきたの・・・?」
れいか「楽しみでしたから、つい。」
若干頬を赤く染めて照れるしぐさを見せるれいか。
みゆき「うはー!鯉がいるー!」
キャンディ「ほんとクルー!?」
みゆき「ほら!―――――ってえええ!!?キャンディ!?」
池の水面に映る自分の顔を見ると、頭の上にバスのかばんの中で待っているハズのキャンディが乗っかていました。
キャンディ「キャンディだけバスでお留守番なんていやクル!!」
みゆき「集団行動なんだからしょうがないでしょ!」
街中でしゃべるぬいぐるみを見せびらかす訳にはいかず、慌ててキャンディを隠そうとするみゆき。でも、地元でも普通に頭に乗っけていたような・・・。
「あ!」
みゆき「ああああああー!!!?」
みゆきの周囲を文字通りクルクル回って逃げるキャンディ。みゆきは捕まえようと色々なあっちこっちに手を伸ばしますが、うっかり足元を滑らせてしまい、そのまま柵を超えて、鯉が泳ぐ金色の寺が映った池に大きな水音と波紋を広げる事になりました。(なぜか回りくどい言い方)
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ここからみゆきのアンハッピーな一日が始まってしまいます。
集合写真を一人ジャージで撮るハメになり、落ち込んでいたのも束の間、あかねのフォローで今度は引いたおみくじがなんと大凶。
みゆき「え」
やよい「だいきょう」
なお「だいきょうだ」
れいか「大凶、初めて見ました」
あかね「足元、食べ物、持ち物注意って、不吉のオンパレードやな・・・。」
みゆき「だ、だって修学旅行だし、すっごい楽しみにしてたし、大吉しか有り得ないし・・・」
さらにスタッフのいたずらか、追い打ちをかけるようにみゆきのアングルが魚眼レンズでもカメラにとりつけたかのように歪みまくります。ある意味みゆきの心象描写を表していると言えますが、それにしても怖いwww
あかね「せやけど逆に凄いやん!」
なお「今が一番悪いんだから、これから良くなるって事だよ!」
若干苦しい感じもしますが、みんななんとかフォローの言葉をかけます。
みゆき「そ・・・そうだよね!きっとこれから楽しい事ばっかりだよね!」
唯一の持ち味であるポジティブをなんとか取り戻したみゆき。しかし
れいか「あら?雨かしら?」
ぽとん。とみゆきの頭に落ちる何か。
なお「あ、鳥のふんだ」
みゆ「・・・。ぎゃああああああああああああああ」
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あかね「あぁ!ここテレビでよく見るとこや!」
れいか「嵐山のシンボル、渡月橋です。全長は154メートルあります。」
なお「もはや歩くガイドブックだねぇ」
みゆき「みんなで写真撮ろうよー!すみませ〜ん!」
今度は記念写真にと、カメラを出してはしゃぐみゆき。道行く人に事情を言ってカメラマンをお願いします。が。
欠けたり、ブレたり、ピンボケしたり、ピントがズレたり、逆光だったり、挙句の果てには新聞紙に襲われたり、カメラのバッテリーが無くなるまで結局まともな写真は一枚も撮れませんでした。
みゆき「なぜ!なぜうまく撮れないのぉ〜〜!!!」
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そして一行はお土産屋へ。
あかね&なお「「かわいい〜〜!」」
以前秘密基地の話でちゃっかりあかねとなおが可愛い物好きというのがわかっていましたが、お土産も「彦にゃん」的な招き猫を手にとって共感していました。
みゆき「すいませ〜ん、これくださ〜い」
怪しいこけしを手にとって店員を呼ぶみゆきですが、振り向いた店員の肩に当たった小さいこけしが、ドイノ倒し的な感じで大きなこけしに倒れ、そのままみゆきの頭に倒れてきます。
「あだ!」
後ろで刀をじっと見つめるれいかが怖い。
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その後も、あかね念願の抹茶ソフトをみゆき恒例の顔面キャッチしたり、買ったこけしを落としてしまってしまいにはその髪が外れてつるっつるになってしまったり。みゆきのウルトラアンハッピーは続きます。
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れいか「はぁ〜〜良いお湯でした。」
ドライヤーでビューティーな青髪をなびかせるれいか。旅館について夕食、そして温泉です。
その後ろで風呂上がりに髪を乾かすついでに濡れた制服を乾かしながら、俯いているみゆき。普段の髪をまとめた姿と違ってなんだか新鮮です。
みゆき「池の水冷たかったでした・・・。」
やよいは買ったお土産の櫛を手に取って帰った時のお母さんの反応を今から気にしていました。
やよい「お母さん喜んでくれるといいな」
みゆき「お母さん怒らないといいな・・・大凶パワーって凄いかも。」
特大のため息をついてつるっつるになったこけしにボヤくみゆき。
だけどそんな俯くみゆきに、あかねは枕をぼすっと投げつけます。
あかね「ため息なんかついたら、ハッピーが逃げてまうで!!」
それはかつて、バレー部の練習を川原でみゆきとした時にあかねがみゆきに言われた言葉でした。落ち込んでいる自分を励ますために、前向きに一生懸命みゆきは力になってくれました。
なお「そーいう事!」
あかね達の気持ちも通じたのかは定かではありませんが、投げられたら投げ返す。修学旅行の伝統行事のひとつ、枕投げが突如始まりました。
みゆき「やったなー!」
れいか「み、みなさん!そんなはしたない事を・・・ぶ!」
やられたらやり返す。青木家の家訓にでもそう書いてあるのか、弓道を志すれいかの目は委員長から侍の目に代わりました。まぁ、結局6人で盛大にはしゃいでいるんですが。
みゆき「たあ!――――ああ!?」
しかし、みゆきの枕は思わぬ明後日の方向へ飛んで行き、冷蔵庫の上のお茶の入ったケトルをはじき飛ばしてしまいます。このままでは大惨事。しかし、それを反射的に察知して体が先に動いたのは、運動部の二人。なおの華麗なリフティングとあかねの正確はレシーブでケトルはぽんぽん、と部屋の中を中身を零さずに跳ねます。
みゆき「はーー!!!」
先生「もう寝なさいよ〜」
ジャンプしてみゆきはケトルをキャッチ。しかし、高さに問題あったのか、ケトルの速度を殺しきれなかったのか、本体を止めたものの、中身はまだ速度を失っていなかったらしく、お茶はそのまま出口を探してフタこじ開け、ちょうど見回りに来た先生の頭に勢い良く降り注ぐ事になりました。
みゆき「・・・あは」
「こおおおおらあああああああああああああ」
「ごめんなさああああああいいいいいいいい」
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あかね「長かったなぁ・・・先生のお説教。」
みゆき「ごめんね、あたしのせいで・・・。」
こっぴどく叱られた後、ようやくみんなふとんについてひそひそと反省会です。
あかね「じゃあ罰として、告白ターイム。みゆき君、好きな人を述べよ」
ぴっとみゆきを指差して司会者風な口調であかねが言います。
みゆき「すすす、好きな人!?」
言葉の意味を理解した瞬間赤くなるみゆき。
「「「「えぇ?!」」」」
れいか「みゆきさん、好きな人がいるんですか!?」
こういう時は大抵の場合、軽い感じではぐらかす事が多いものですが、みゆきは素直に顔に出てしまうのでいるというのがバレバレ。しかし、みゆきに好きな人がいる、という緊急事態に女子会のテンションもヒートアップします。
なお「わたし達の知ってる人?」
全員が全員、顔を赤くしながらもなお問いただします。みゆきは人差し指を合わせてもじもじしながら、しばらくしてこくりと頭を下げます。
「「「「きゃーーーー!?」」」」
無駄に高ぶる女の子達の恋の取り調べ。なんかなおがれいかを揺さぶってます。
あかね「誰や誰や!手近なところで豊島とか!?」
やよい「明るくて元気だね」
れいか「年上なら入江会長!?」
あかね「勉強できるし、人望熱い!」
なお「大穴狙いで宗本!」
れいか「見るからに大らかですね!」
好きな人がいるかいないか。それが特定できれば今度は、相手が誰なのか、女の子達はあの手この手で聞き出します(トラウマ)。
やよい「みゆきちゃん!ヒントヒント!」
みゆき「・・・・・・。とっても身が軽くて・・・・」
「「うんうん!」」
みゆき「永遠の少年で・・・・。」
「「うんうん!!・・・え?」」
みゆき「わたしの好きな人は・・・“ピーターパン”!!!いやーーー!!言っちゃったーーー!!!」
先生「もう!!早く寝なさい!!」
画してしょうもない女子達の取り調べは幕を閉じる。
れいか「みゆきさん、明日はきっと良い事あるよ。」
なお「大凶なんて気にしないで・・・・。」
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「むかぁーしむかし、村人達は鬼に襲われ苦しんでおりました。オニはこうでなきゃオニ!」
なんだかんだで絵本が(せいかくには悪者が暴れている最初の方のページが)好きなのか、鬼が活躍している話を読みふけるアカオーニ。すると、都合良く人間界の電波を受信しているらしいテレビが京都の映像を流しているのをアカオーニは見かけます。
アカオーニ「お、昔話と景色が同じオニ!ここなら俺様も・・・」
「そうだ、京都行こうオニ!」
お約束ですね。
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なお「清水の舞台って傾いてるんだね。」
あかね「コケたら転げ落ちそうやな。」
熱心に二人が見てるのは、名所中の名所“清水寺”の舞台の上。さり気に立てたフラグを早速回収したみゆきは、段差でバランスを崩して見事にローリング。
なお「うわっと!!」
咄嗟に察したなおはゴールキーパーさながらに先回りして体を張ってみゆきを止めます。
れいか「もしやみゆきさん・・・」
あかね「まだ大凶が続いてるんか・・・」
みゆき「あはは、まーさか」
はぐらかすみゆきですが、現実はみゆきには厳しかった。水路に足を突っ込み、犬に追い回され、お土産の雪崩に合い(またか)、誰の目から見てもアンラッキー、アンハッピーです。
なお「大丈夫?みゆきちゃん」
あかね「お払いでも頼むか?」
みゆき「大丈夫だよ!わたしなんともないよ」
やよい「本当に?」
みゆき「本当だよ!」
れいか「少なくとも、昨日のように落ち込んではいないようですね。」
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あかね「ここが祇園か!」
なお「なんか時代劇みたいだねー」
やよい「舞妓さん!舞妓さんと写真撮るのー!」
しかし、一見して舞妓さんの姿は見当たりません。キャンディも何を勘違いしてか、口紅デコルを使って自分が舞妓さんになりますが、さすがにこれは厳しい・・・。
なお「舞妓さんはいつもいる訳じゃないからね。」
れいか「偶然会える事を祈るしかありません。」
みゆき「運が良くないとダメって事か・・・わたしダメじゃん!・・・・。大凶のわたしが一緒だと、みんなも舞妓さんに会えないかも」
やよい「考えすぎだよ〜」
再びネガティブスイッチが入るみゆき。自分だけならまだなんとかなりますが、自分がついてないせいで回りのみんなにも迷惑かけてしまう事が気がかりみたいです。
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そんな事情は露知らず、京都に降り立つ赤い鬼。
アカオーニ「京都、ここはオニの天国、いや地獄オニ!」
いや地獄じゃ不味いでしょ。
アカオーニ「さぁ人間共!怖がるオニ!!」
しかし、意外と今日の町は地元住民より観光客の方が多い。なので、地元を知らない人間にとってみれば、鬼の仮装をした“そういうモノ”だと思われてしまう事も。
「うおオニだ!」
「カメラどこ!?何の撮影!?はい、チーズ!」
カシャ
アカオーニ「違うオニー!」
ちゃっかりポーズ撮って写真を一枚撮るという高度なノリツッコミをした後、いつもの白紙攻撃です。
アカオーニ「鬼の怖さを思い知るオニ!世界よ、最悪の結末、バッドエンドに染まるオニ!!白紙の未来を黒く塗りつぶすオニ!!」
京都、歴史の町で集まるバッドエナジー。近くにいたみゆき達も空が突然夕焼けに変わったのを見てアカオーニの存在に気づきます。
れいか「これは!」
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れいか「おやめなさい!」
アカオーニ「プリキュア?なんでここにいるオニ?」
あかね「それはこっちの台詞や!」
アカオーニ「俺様は京都でこそ輝く男オニ!お前ら運が悪かったオニ!」
みゆき「運・・・!」
アカオーニの言葉に反応するみゆき。キャンディが飛び出して言い返しますが、その拍子に大凶のおみくじがアカオーニの方へ飛んでいってしまいます。
みゆき「あぁ!それは・・・」
アカオーニ「大凶?ぶははははは!プリキュアが大凶オニ!?」
その場で笑い転げるアカオーニ。
アカオーニ「つまり、俺様のチャンスオニ!!いでよ、アカンベェ!!」
そう言って取り出したのはウルフルンの時と同じく青いハナ。しかもタチの悪い事に今回はみゆきの大凶を使った大凶アカンベェです。
れいか「大凶がアカンベェに・・・」
やよい「なんかやだぁ」
あかね「んな事言ってる場合か!」
なお「行くよ!みんな!」
戸惑いながらみゆきも構えていざ変身!
「“プリキュア・スマイルチャージ”!!!!!」
「Go!!Go!!Let’s go!!」
「キラキラ輝く未来の光、キュアハッピー!」
「太陽サンサン熱血パワー、キュアサニー!」
「ピカピカぴかリンじゃんけんぽん、キュアピース!」
「勇気リンリン直球勝負、キュアマーチ!」
「シンシンと降り積もる清き心、キュアビューティ!」
「「「「「5つの光が導く未来、輝け!スマイルプリキュア!!!!!」」」」」
『アッカンベェ〜〜〜!!』
おみくじを使って攻撃してくるなんともバチ当たりなアカンベェ。みんな攻撃を避けるものの、どれも最終的にハッピーに直撃してしまいます。
アカオーニ「ぶっはっは!なんてついてないヤツオニ!」
両手を叩いて笑うアカオーニ。
ハッピー「なんのこれしき!」
サニー「ハッピー、ここはうちに任せとき!」
ハッピー「サニー!」
「“プリキュア・サニー・ファイヤー”!!!」
勇んで打ち出したサニー・ファイヤですが、やはりジョーカーの言うとおり青いハナのアカンベェには効果が無く・・。
キャンディ「みんな、レインボーヒーリングクル!」
こっそり外灯の影から囁くキャンディ。早くもワンパターン化しようとしていますが、2回目というのに早くも暗雲が。
ハッピー「うわ!」
アカンベェの歩く地響きで足元がふらいついたハッピーは、取り出したスマイルパクトを手から離してしまい、なんとそのまま横を流れる水路に落ちてしまいました。水で壊れたか?
ピース「スマイルパクトを川に落とした・・・。」
マーチ「どんだけ大凶なの」
キャンディ「はやくひろうクルー!!」
ハッピー「はいいいい!!」
アカオーニ「一気に決めるオニ!」
「「「「うわーーー!!!!」」」」
ハッピー「みんな!」
アカンベェから打ち出された大凶ビームの直撃を受ける四人。さらにアカオーニは追い打ちをかけるようにハッピーを攻めます。
アカオーニ「はっはっは!バカな奴オニ!大凶のヤツなんかと一緒にいるから巻き添えを喰うオニ!」
ハッピー「わたしの・・・わたしのせいでみんなが・・・」
アカオーニ「トドメオニ!!」
ハッピー「だめーーー!!!」
アカンベェが振りかざした鉄球が倒れた4人目掛けて振り落とされようとしたその時、それを一人で受け止めるハッピー。
「「ハッピー!!」」
ハッピー「みんな、ごめん。ごめんね、わたしのせいで・・・。わたし、みんなが一緒に居てくれるから、大凶でも楽しかったし、頑張れた。でも、一緒に居たせいでみんなまで大凶に巻き込んじゃった・・・こんな事なら・・・。」
普段のみゆきとは打って変わって思いつめるハッピー。その姿は幸せの名を司る戦士には見えません。自分でも思ってもいない言葉を吐き出しそうになったその時。
マーチ「ハッピー!巻き込まれてなんかいないよ!わたし達も同じ、ハッピーと一緒だから楽しいんだよ。一緒だから頑張れるんだよ!」
ビューティ「そうです。この程度のピンチ、大凶ではありません!」
ピース「わたし達はいつだって・・・」
サニー「一緒におったら大吉や!!」
ハッピー「みんな・・・・」
そんなみんなの思いに答えるかのように、虹色の光を纏って川から飛び出したスマイルパクト。アカオーニが怯んだ隙に、ハッピーが支えている鉄球のところへ4人も駆け寄ります。
サニー「5人おれば、こんなん軽いわ!!」
ハッピー「うん!!」
「「「「「1!!!、2の・・・・ゴー!!!!!」」」」」
全員の力で鉄球を弾き返し、アカンベェの体制を崩させます。高ぶったキャンディも飛び込んできて、全員の力を一つに。
「“プリキュア・レインボー・ヒーリング”!!!!」
『アカンベェ〜〜!!?』
以上、アカオーニさん、京都へ行く。でした。
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みゆき「みんなありがとう!あたし大凶引いてからろくな目に合わなかったけど・・・でも」
ちゃんと向き直ってみゆきが皆に謝ります。でもそんな空気を突き破って、笑い出すのはなお。
なお「ご、ごめん、思い出し笑い。だってみゆきちゃん、清水寺で転ぶ話をした途端に転ぶんだもん。」
れいか「ふふ、みゆきさんが池に落ちた時、鯉が驚いて飛び上がってました。」
あかね「くく、一人でジャージで集合写真て・・・」
やよい「ソフトクリームが顔にべちょって・・・ふふ」
みゆき「もぉ〜!みんなったらぁ〜!でもそれだけ運が悪いとかえって笑えるよね?」
嫌な思い出も笑い話に。そう考えれば他には無い貴重な体験でしたね。それに、おみくじが原因かどうかわかりませんが、肝心の大凶はアカンベェになって浄化されたので・・・。
やよい「あ!あれ!?」
みゆき「舞妓さん!・・・・あたし大凶なのにどうして・・・。」
れいか「“笑う角には福来たる”笑っている人には、幸運が訪れると言います。」
なお「いつもみゆきちゃんが言ってる事じゃない。」
笑顔をやめたら、幸せが逃げちゃう。スマイル、スマイル。
みゆき「そっか・・・・・・。」
「じゃあ行くよ!!せーの!」
ついてなくても明けない夜は無い。笑う角には福来たる。幸せは自分の手で掴むもの。諦めずにアカンベェに立ち向かったご褒美でしょうか。それとも・・・・。
「「「「「ハッピー★」」」」」
次回は修学旅行後編!
輝く蝶の翼、大暴れの通天閣アカンベェ、そしてキャンディの頭がう●こに!?
次回「修学旅行!大阪で迷子になっちゃった!?」