スマイルプリキュア!第21話「星にねがいを!みんなず〜っと一緒!!」
みゆき「あー、いいお天気―。今日は七夕だし、夜はたくさん星が見えるといいなぁ〜…」
窓を開けて部屋から晴れ渡る七色ヶ丘の空を見るみゆき。着ている服はいつものと違って新しい服みたいですね。フリフリ。
ふわふわ
ぱたぱた
みゆき「…あれは?………もしかして。」
空の青い色に混ざって背表紙が空色の本が、鳥が羽ばたくようにバサバサとこちらに向かって飛んできます。みゆきは以前経験した覚えのある想い出を引っ張り出して、その正体に気付きました。
みゆき「久々の………」
羽ばたく本がこちらに開いて中のページを向けました。そこに描かれていたのはキャンディの兄の…。
ポップ「あ!みゆき殿!」
キャンディ「おにーちゃーーーん!!」
ポップ「ぶほ!!!」
空色の本を顔面キャッチして倒れ込むみゆき。慌てて本の中からポップが出てきて介抱しようとしますが、久々の兄の姿に居ても立ってもいられないキャンディが、今度はポップにアメフトタックル。
みゆき「ウルトラはっぷっぷぅぅぅぅ………」
残すデコルは後1個!バッドエナジーも残り2つ!ピエーロの復活が先か、ロイヤルクィーンの復活が先か!物語はここに来て急展開を見せます。
まずはOP明けの恒例バッドエンド王国から。
悪の皇帝ピエーロ。その復活のために集められた人々の絶望の心、バッドエナジー。まもなくそれも必要量に近づいているようで、ピエロの不気味なバロメータを見て静かに笑うのは、三幹部を裏から仕向けるジョーカー。
ジョーカー「ふふふふふ。バッドエナジーメモリーも、後2つでいっぱいになりますねぇ…。もうすぐピエーロ様が復活します。そうなれば世界がバッドエンドに―――。」
スマイルプリキュア第21話「星に願いを!みんなず〜っと一緒!!」
ポップ「皆の衆、元気そうで何よりでござる」
まるで時代劇の冒頭のような始め方で挨拶をするポップ。みゆきはみんなに知らせて、ふしぎ図書館の秘密基地に集合しました。
れいか「本当に久しぶりですね」
あかね「ポップ〜相変わらず可愛いな〜」
ポップ「やめるでござる!拙者は男。可愛いなどとは無礼でござる!」
撫でようとしたあかねの手をはじき、日本海の荒波を背負いながら坂本竜馬スタイルであかねに説教するポップ。
やよい「やっぱりかっこいいー!」
ポップ「え。あ。いや、そ、それほどでも……ああああある…ふご!」
照れながら後ずさりしすぎて、ポップは机の上からイスへ後ろ向きで落っこちました。
あかね「何やっとんねん」
なお「で、今日は何か用があって来たの?」
ポップ「おぉ…そうでござる」
ポップは、みゆき達のデコルデコールを見せてもらう事に。そういえば個人的なアレですけど、私の仕事先のお孫さんが「デコルデコール」持ってましたね。アニメと違ってデコルの種類はたくさんあるみたいです。象さんデコルとかあったけど、アニメで使ったらどうなるんだろうか……。
ポップ「よくぞここまでデコルを集めてくれたでござるな」
れいか「15個集まったんですねぇ」
ポップ「あとひとつでキュアデコルが全てそろうとキャンディから知らせを受け、急ぎかけつけたのでござる」
キャンディ「もしもししたクル!」
キャンディはデンワデコルを取り出してみんなに見せました。
あかね「キュアデコルが16個揃ったら、メルヘンランドの女王様が復活するんやな」
ポップ「如何にも。女王様が復活すれば、皇帝ピエーロからメルヘンランドを護ることができるのでござる」
やよい「皇帝ピエーロ…。」
なお「世界をバッドエンドにしようとしている。悪の皇帝……。」
みゆき「だいじょーぶ!!世界はバッドエンドになんてならないよ!ほら見て!このプリキュアの本は、わたし達が主人公の絵本なんでしょ?だったらこれからの真っ白な未来は、わたし達が作るてことだよね?スマイルでいっぱいの、ウルトラハッピーな未来にしよう!!」
キャンディ「ウルトラハッピークル!!」
あかね「せやな。」
「「「「うん!!」」」」
みゆき「それじゃ、まずはお星様にお願いしちゃおう!」
そう言ってみゆきは、後ろに飾ってあった笹を指差しました。
ポップ「それは何でござるか?」
キャンディ「キレイクル〜」
みゆき「七夕の笹だよ」
やよい「今日は、七夕だからね」
キャンディ「たなばたって、そりなに?」
なお「七月七日の夜。一年に一度だけ、織姫さまと彦星さまが天の川を渡って逢うことができるの。」
れいか「この日に、短冊に願い事を書いて笹に飾ると、その願いが叶うと云われているのです」
ポップ「ほお、この世界にはそのような言い伝えがあるのでござるか。メルヘンランドのペガサスの日と、よく似ているでござる」
やよい「ペガサスの日?」
あかね「ペガサスって…あの?」
あかねは両手でパタパタと翼を生やした馬の仕草をします。
ポップ「そう。あのペガサスでござる。ふん!!」
その場でポップは高くジャンプに、どこから取り出したのか、巻物を口に加えてシノビのニンニンポーズをすると、煙の中からポップ色の翼と角の生えたペガサスが現れました。
ポップ「ヒヒーン!でござる」
やよい「わー!かっこいいー!」
みゆき「乗ってみたーーーい!」
ポップ「ペガサスの日とは、メルヘンランドで一年に一度、たくさんの星が流れる夜に、キャンドルを灯し、夜空を翔けるペガサスにお願いする日でござる。さすればペガサスがお願いを叶えてくれるという、言い伝えでござる」
れいか「確かに、少し七夕と似ていますね。」
なお「ポップ、良い日に来たね」
やよい「今日は夜は百年に一度の流れ星がたくさん見られる日なんだよ」
みゆき「じゃあ今日は七夕とペガサスの日、両方やろう!」
少し目を離した隙に、みゆきがポップの背中の上で言いました。
ポップ「って―――乗ってる!?」
やよい「わー!私も乗りたーい!」
キャンディ「キャンディもー!」
一斉にペガサスに乗りかかってたまらずポップは元の姿に。
みゆき「ご…ごめん〜」
キャンディ「だいじょうぶクル?」
ポップ「ちと重かったでござる」
やよい「やーん……」
あかね「ほな、ポップ達も短冊書いてー」
ポップ「短冊?」
れいかはポップに本のしおり程の大きさの紙を見せました。
れいか「ここにお願い事を書いて、笹に飾るんですよ」
なお「飾りつけが終わったら、みんなで流れ星見に行こうね!」
キャンディ「キャンディもおねがいごとかくクル!いくつかいていいクル?」
みゆき「いくつでもいいよー!たっくさん書こう!!」
キャンディ「やったクルー!」
なお「あたし達はもう書いてあるんだ。」
そう言って、みんなそれぞれ自分の短冊を発表します。
なお【女王様が復活できますように】
れいか【メルヘンランドが救われますように】
ポップ「おぉー…でござる」
みゆき【これからもステキな物語とたくさん出会えますように。―――みゆき】
それには良い脚本家を(略
あかね【商売繁盛儲かりまっか?―――あかね】
やよい【絵が上手くなりますように。――――やよい】
なお【家族旅行に行きたい。――――なお。】
れいか【正しき道を行く。――――れいか!!】
パ!っと見えない富士山を背景に、短冊をいつぞやの「道」掛け軸の如く開くれいか。
なお「それって願い事なの……?」
あかね「ただの、決意表明ちゃう?」
れいか「あら。そうですか……?」
みゆき「れいかちゃんらしいよー(フォロー?)」
あかね「そやな」
なお「じゃあ笹に付けよう!」
やよい「うん!」
みんなで短冊を笹につけます。
みゆき「なんかもうちょっと……。そうだ!―――――――ぴったり!可愛い〜」
しかし、何か物足りなさを感じたみゆきは、自分のインスピレーションに忠実に、デコルデコールからホシデコルを取り出して、くるデコげふん!げふん!で短冊に飾ってしまいます。おいそれじゃ、なおとれいかの短冊が叶わな(ry
ポップ【デコルが16個集まりますように。】
ポップ「キャンディ、楽しそすでござるな」
キャンディ「たのしいクル!!」
ポップ「キャンディが笑顔でいられるのは、この仲間たちと出会えたからでござるな。」
改めてポップは5人の少女達を見つめます。悪と戦う伝説の戦士。だけど、普段は元気いっぱいの女の子。そしてキャンディもその仲間として立派に、毎日楽しんでいる。
なお「ポップー!書けたらもってきてー」
ポップ「心得たでござる!」
みゆき「へぇ、ポップ達筆だねぇ」
ポップ「いやぁ…それほどでも…」
キャンディも短冊を書く作業を一旦やめて、みゆき達の方を見つめます。初めての人間界。不安だらけなところを助けてくれたまっすぐな少女みゆき。度胸があって全力で頑張れるあかね。自分に自身を持って前へ進めるやよい。決して迷わずに自分を貫けるなお。優しく、そして大らかに包み込むれいか。
ハッピー・サニー・ピース・マーチ・ビューティ。5人揃って伝説の戦士プリキュア。戦いに巻き込んでしまった負い目がありながらも、みんなが楽しそうに笑っているその姿は、キャンディも素直に幸せという事みたいですね。
キャンディ「あ!そうクル!」
キャンディ【みゆきたちとずっといっしょにあそぶくる―――――きゃんでぃ】
キャンディ「できたクルー!!」
そうして5人は、星がよく見える丘の上の公園へ。本棚の鍵を開いて光の中へ。
・・・・・
レインボー・ヒーリング。青っ鼻をも浄化する聖なる力。そして、その力を目覚めさせたのは、キャンディが持つ5つのデコル。
ジョーカー「やはりあの妖精、ミラクルジュエルのヒントを握っているのかもしれませんねぇ」
アカオーニ「ジョーカー!わざわざオレを呼びつけやがって!何の用オニ?」
ジョーカー「アカオーニさぁん!お待ちしておりましたぁ〜!…………。」
敵にも味方にもその正体を隠し、影であざ笑うジョーカー。その目的は一体……。キャンディとミラクルジュエルの秘密とは…。
・・・・・・・・・・・・・・・
みゆき「わー、みんな集まってるねぇー!」
日も沈んで月が出た七月七日の夜。天の川が空に煌き、街より明るい星の輝きに、公園で腰を下ろし、見上げる人々。
ポップ「みな星を見に来ているのでござるか?」
やよい「うん。ここが街で一番星が良く見える場所なの」
なお「おーい!こっちこっちぃ!」
全員準備を済ませて公園に集合。さきに場所を取っていたあかねとなおのところへみゆき達も向かいます。
なおがみんなを穴場スポットまで案内します。恐らく兄弟で良く公園で遊んでいるから詳しいのでしょうね。高台に着た5人は、空を覆い尽くす満天の星空に目を向けます。そういえばみゆきの苗字は星空でしたね。だから何だってわけじゃないですけど。
みゆき「すごいねー、お星様が降ってきそう」
ポップ「美しいでござるなぁ。メルヘンランドを思い出すでござる。」
メルヘンランドから来たばかりのポップはなぜかホームシック発言。それとも実は今メルヘンランドにはいないのかな。
あかね「メルヘンランドかー」
やよい「どんなところなんだろー」
4人は背中を芝生にあずけて、視界を星空でいっぱいにします。れいかはれいからしく、星座で空を見上げています。
ポップ「いつか皆の衆をお招きするでござるよ」
なんとなく去年のスイプリの流れで、その話は劇場版になりそうな気もする…。
なお「楽しみだなぁ…」
みゆき「キャンディはメルヘンランドから来たんだよね?」
キャンディ「そうクルー」
みゆき「…キャンディに出会った時ね、わたし、とびきりハッピーな事が始まるって思ったんだ。」
キャンディ「クル?」
みゆき「あの時の予感は本当にあたったの。だって、キャンディに出会えたから、みんなとも仲良くなれた。わたし、今すごくウルトラハッピーだよ!」
キャンディ「クルー!」
最初はみんなバラバラだった。それぞれ何かしら人に負い目を持っていた。だけど、それをみゆきという少女が変えた。世界は幸せに満ちている。どんな事でもやり遂げれば、ウルトラハッピーになれる。だから、5人はここでこうして、空を見ている。
なお「あ!流れ星!」
あかね「ほんまに!?」
みゆき「どこどこ!!」
流星群は、空を駆けて、そして消えたと思ったら、また別のところから永遠と降り注ぎます。
みゆき「きれい…。まるで空を翔けるペガサスみたい。」
ポップ「真でござるな」
あかね「みんな!お願いせな!」
あかねが両手を合わせて目を閉じ、みんなに促します。
キャンディ「クル?」
やよい「流れ星にお願いすると、お願いが叶うの」
キャンディ「ほんとークル!?」
みゆき「うん!きっと叶うよ」
キャンディ「おねがいするクル!」
そうして星が煌めく空の下。5人の少女と妖精2人は、星空に願いを込めて、祈った。
キャンディ【みゆきたちとずっといっしょクル―――おほしさま、おねがいクル】
なお「そういえば、キャンディは短冊になんて書いたの?」
れいか「まだ見せて貰っていませんでしたね」
みゆき「そうだった…何書いたの?キャンディ」
キャンディ「そりは……ヒミツクル!!」
ポップ(キャンディには不思議な力があるでござる。メルヘンランドを救うためにも、絶対にキャンディを護るでござる)
・・・・・・・・・
アカオーニ「ハッハッハッハッハ!お前たちの願いなんて、叶わないオニ!!」
唐突にアカオーニ現る。早速本を取り出して、絵の具タイムです。
アカオーニ「世界よ!最悪の結末バッドエンドに染まるオニ!!白紙の未来を黒く塗りつぶすオニ!!」
後2回なんだから、どこか誰もいないところで虫とかのバッドエナジー貯めてればいいのに…。
煌めく星空が一転して、黄昏の夕焼け時に変わります。星空が見えなくなって絶望(?)に陥った人々から、負のバッドエナジーがアカオーニの本に集まります。
アカオーニ「何がお願いオニ!星が願いを叶えてくれるなんて、あるわけ無いオニ!笑っちゃうオニ!hsーっはっはっは!」
みゆき「何がおかしいの!!」
アカオーニ「んん!?」
みゆき「お願いを叶えて欲しいって気持ちは、未来を信じる力になるんだから!みんなの大切な気持ちを笑わないで!!」
みゆき「みんな、いくよ!!」
「“プリキュア・スマイルチャージ”!!!!!」
「Go!!Go!!Let’s go!!」
「キラキラ輝く未来の光、キュアハッピー!」
「太陽サンサン熱血パワー、キュアサニー!」
「ピカピカぴかリンじゃんけんぽん、キュアピース!」
「勇気リンリン直球勝負、キュアマーチ!」
「シンシンと降り積もる清き心、キュアビューティ!」
「「「「「5つの光が導く未来、輝け!スマイルプリキュア!!!!!」」」」」
アカオーニ「いでよ!!アカンベェ!!」
今回で残りひとつ。残り2回を青っ鼻でやり過ごせばバッドエンドの勝利なのですが、青っ鼻の在庫がないのか、アカオーニは赤っ鼻でアカンベェを生み出します。今週は笹の葉アカンベェですね。
『アカンベェ〜〜!』
キャンディ「さいごのデコルをてにいれるクル!」
いつもよりやる気十分なアカンベェ。笹の葉の飾りを鎖に変えて、振り回し、握り締めます。
ハッピー「そうだった。次のデコルで全部揃うんだった!」
アカオーニ「そうはさせないオニ!アカンベェ!やっちまうオニ!!」
巨大な鎖を叩きつけて攻撃してくるアカンベェ。瞬時にジャンプして躱す5人。真上から攻撃しようとしますが、笹の葉が鋭く飛び出して、ハッピー達に直撃します。
ハッピー・ピース・サニー「うわああああ!!!」
縦横無尽に自分の攻撃範囲を鎖によって極大化したアカンベェは、一見大雑把に見える攻撃にも隙がありません。マーチとビューティも攻撃の間を狙いますが、鎖ではじかれてしまいます。
アカオーニ「ふはっはっはっは!お前達なんか本気のアカンベェには叶わないオニ!」
諦めずに立ち込める白煙の中から飛び出す5人。しかし、アカンベェは自分の短冊をふたつ合わせて回転させ、暴風を起こします。恐らく笹に詰まった人々の願いの力をアカンベェは利用してパワーアップしているのでしょう。
『アッカンベェーーーー!!!』
アカオーニ「掠りもしないオニ!さっさと諦めたらいいオニ!」
サニー「諦めるわけないやろ!!」
ピース「女王様が復活しますように!メルヘンランドが救われますようにって、みんなでお願いしたんだもん!」
ビューティ「わたし達は願い続けます!そして・・・」
マーチ「前に向かって進み続ける!!」
アカオーニ「ふん!いくら願ったって、未来はバッドエンドオニ!願いなんて無駄だオニ!」
願いは救いであり、希望。それが光に変わる。絶望しかないバッドエンドには、願いなんて意味はない。
ハッピー「無駄なんかじゃない!!今までみんなで頑張ってきたんだもん!!」
暴風に立ち向かい、立ち上がる5人。吹き飛ばれされそうになったハッピーの手を、サニーとピースがしっかり握ります。
ハッピー「わたし達の未来、スマイルでいっぱいの未来にするために、みんなで頑張るの!!」
サニーはマーチに。ピースはビューティに。それぞれを手を合わせ、アカンベェと向かい合います。それが、光輝く戦士の姿でした。
アカオーニ「ほざいてろオニ!アカンベェ!」
『アカンベェ〜〜!!』
サニー・マーチ「でぃやああああああああ!!!」
一瞬の隙を突いたサニーとマーチは、持ち前の運動神経でアカンベェと壮絶なラッシュを繰り広げます。お互いの攻撃を攻撃で避けつつ、相手の体勢を徐々に崩していきます。
今度はしなる鞭のように跳ねた鎖をビューティが氷漬けに。元々紙でできているからか、凍ったところから脆く崩れていきます。
『アカカッカカカカカ!!!』
今度は笹の葉を鋭く飛ばしてビューティを狙うアカンベェ。それを見越したかのようにピースの雷が、笹の葉を黒焦げにして燃やし尽くします。
アカオーニ「ムムムムム…!!」
ハッピー「気合いだ気合いだ気合いだーーーーーー!!!」
アカオーニ「オニ!?」
気合いのハッピーオーラ全開。淡いピンクの光に包まれるハッピーに思わずアカオーニも焦ります。
アカオーニ「絶対に勝つオニ!アカンベェ!!」
『アカンベェ!!!』
キャンディ「ハッピーがんばるクルー!」
「“プリキュア・ハッピー・シャワー”!!!」
ハッピーが放った渾身の一撃は、アカンベェが吐き出したバッドエナジーと激しくぶつかります。幸せの浄化の力か、負の絶望の力か。両者一歩も譲りません。
アカオーニ「アカンベェ!絶対にやっつけるオニ!!」
がこぉん!金棒をアカンベェの足に振り下ろすアカオーニ。たまrくぁずアカンベェはショックで、バッドエナジーを5割増しで吹き出し、ハッピーシャワーを呑み込んでいきます。
ハッピー「あ……」
「「「「ハッピー!!!」」」」
ハッピー「わたし達は、」
「「「「「絶対負けない!!」」」」」
燃え上がる炎、炸裂する雷土、吹き荒れる疾風、舞い上がる吹雪。
「“プリキュア・サニー・ファイヤ”!!!」
「“プリキュア・ピース・サンダー”!!!」
「“プリキュア・マーチ・シュート”!!!」
5つの浄化の力が合わさり、アカンベェのバッドエナジーをかき消して行きます。
『アカンベェ・・・・・!?』
そうして浄化の光に包まれて、最後のデコルがその姿を表しました。
アカオーニ「んがー!ちくしょー、プリキュアめ!!」
・・・
そうして、星空は再び空に光輝きます。まるで何事ななかったかのように、人々はハッピーな気持ちで天の川を見上げていました。
そんな星空から、最期に残されたデコルがみゆきの両手にぽとん、と落ちてきました。
キャンディ「さいごのデコルクル」
やよい「ヒマワリデコル、可愛い〜」
あかね「これでぜーんぶ集まったんやな!」
「「「「「やったーーーー!!!」」」」」
れいか「それで、次はどうすればいいのですか?」
ポップ「デコルデコールに、その16個目のキュアデコルをはめるでござる。そうすれば、メルヘンランドの女王様が復活するでござるよ」
なお「女王様、ついに復活するんだね!」
みゆき「ポップ、お願いね!」
みゆきは手にしたデコルをポップに渡します。
ポップ「かしこまったでござる。これで願いが叶うでござる。皆の衆のおかげでござる。心から感謝するでござる。」
キャンディ「はやくはめるクル………あ!」
キャンディがデコルデコールに振り向いた次の瞬間。黒い影がその場にあったデコルとデコルデコールを奪い去っていきました。
ジョーカー「んふふふふふふふ。」
なお「誰!?」
ポップ「デコルデコールを返すでござる!!」
みゆき「せっかく最期のひとつを手に入れたのに!」
ジョーカー「それはそれはご苦労様でしたぁ〜〜。バッドエナジーも直にいっぱいになります〜。ピエーロ様の復活ももうすぐでぇす。」
ポップ「御主、バッドエンド王国の――――」
ポップがそう言い終わる前に、ジョーカーはキャンディの目の前にトランプを投げつけます。キャンディの目の前で刺さったトランプは、一枚からたくさnカードが広がり、キャンディを包み込んでしまいます。
キャンディ「クルーーーー!!!」
みゆき「キャンディ!!」
ジョーカー「うっふふふふふふふふふふふ。」
一瞬目を離した隙に、まるでマジックのようにキャンディはジョーカーの手に。
みゆき「キャンディを返して!!」
キャンディ「みゆきーーーー!!!」
ジョーカー「んふふふふふふ。願いは叶う?残念ながら、あなた達の願いは何一つ、叶いませんよ?」
キャンディ「クルーーーー!みーーーゆ――!!。」
そうして笑い声が木霊する中、吹き荒れるトランプに紛れて、ジョーカーとキャンディは消えてしまいました。
デコルデコールにはヒマワリデコルを合わせて16個全てのデコルが・・・。いや、みゆきが笹に下げたホシデコルが最後のデコルになったという事は、この時点では誰も気づきません。
果たしてキャンディの運命は。そして、ピエーロは復活してしまうのか。
次回、「いちばん大切なものってなぁに?」
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