【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

毎日欠かさず更新して約11年目・・・・・。FGOとホロライブ・ホロスターズ中心のブログです。

スマイルプリキュア!第10話「熱血!あかねのお好み焼き人生!!」






 いきなりサイレンが鳴り響く日曜朝8時30分。七色ヶ丘病院へ向かう救急車。なんとあかねちゃんのお父さんがぎっくり腰で入院してしまった。

げんき「ギックリ腰て」

あかね「そや、何事か思たわー。」

大悟「あいたたたた・・・」

ベッドに仰向けになって痛みを訴えるあかねの父親

正子「せやなー、母ちゃんお好み焼き上手に焼かれへんからー」

大悟「休みにするしかないかー。」

げんき「週末の食事会はどうすんの?町内会長さんら来るんやろ?」

大悟「あぁ、せやねん・・・。」

あかね「わざわざ店締めへんでも、うちが代わりに焼くわ!」


「「「えぇ!?」」」


 突然のあかねの提案に驚く3人。

あかね「・・・あかん?」

正子「せやな!あかね焼くの上手やし!」

大悟「やってみるかぁー」

あかね「よっしゃー!店の大ピンチうちがなんとかしたるで!」




 というわけで父親の代わりにお好み焼きを焼く事になったあかね、果たしてちゃんとお店を開けるかな?











第10話「熱血!あかねのお好み焼き人生!!」











まずはすっかり馴染んだバッドエンド王国から〜。


ウルフルン「あ゛〜腹が減って力が出ないぜ〜」


 オオカミの主食がなんなのかあまり知りたくないけど、とにかくお腹をすかせているオオカミさん


 何やら不思議な臭いを嗅ぎつけてマジョリーナの部屋へ行ってみると、鍋の中で見るからに怪しい色をした何かをマジョリーナがかき混ぜていました。


ウルフルン「あ?何作ってんだ?」

マジョリーナ「新しいクスリだわさ」

ウルフルン「うまいのか?」

マジョリーナ「材料はトカゲの尻尾、豚のよだれ、カエルのおなら・・・」

ウルフルン「うわ・・・まずそう・・・。」

マジョリーナ「ふん、だったらこれで我慢するだわさ!」


 そう言ってマジョリーナは、みゆきの世界の食べ物特集の雑誌をウルフルンに投げつけた。



ウルフルン「なんだこりゃ?お好み焼き・・・?ふんふん・・・。見てたら余計に腹が減って来たぜーー!!ウルッフー!!」


 いても立ってもいられずに文字通り城を飛び出すウルフルン。尻尾を思わずフリフリしながらはしゃいでいます。


「人間界に行ってプリキュア退治と食べ物探しの一石二鳥!俺ってあったまいいぜーーー!!」




 紫色の空に大きな三日月が浮かびあがります。




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みゆき「あ、あかね」

やよい「ちゃんが」

なお&れいか「てんちょー!?」

あかね「ししししし、まぁ店長って言うても父ちゃんが良くなるまでの手伝いやねんけどな。」

みゆき「あかねちゃん、えらい!!」


 何気なく話すあかねだったけど、それにえらく感動したみたいでみゆきが声をかけます。


やよい「あかねちゃんすごーい!」

あかね「え・・・?え・・・?いやーそれほどでも・・・あるでー!」

なお「それを言うならそれほどでも“ない”でしょ。」

れいか「ふふふ」

あかね「ただなー、最大の難関は日曜やねん。」

みゆき「どうかしたの?」


あかね「町内会長さんらが、うちで食事会する事になってんねん。」

れいか「あ、確か町内会長さんが美食家だと伺った事があります。」


 なんだか聞きなれない(関東では30後にいやという程聞くが)言葉に戸惑うみゆき。



みゆき「び、びしょく・・?」

なお「グルメって事だよね?」

みゆき「あぁ」

あかね「そうやねん。そのグルメな町内会長さんが父ちゃんのお好み焼きを、“今まで食べたお好みの中で一番おいしい”って褒めてるんや!がっかりさせへんよう、がんばらないとあかんねん!」

やよい「あかねちゃんちのお好み焼き、ほーんとおいしいもんねー“家で食べるのとはひと味もふた味も違うね”ってママと話してたんだー」

みゆき「へー。聞いてたらお腹すいてきちゃった・・・。」


 思わずよだれが口からたれるみゆき。わかりやすいですね。


キャンディ「キャンディも食べたいクル!」

あかね「よっしゃ!じゃあみんな一回家に帰って、それからうちのお店に集合や!」


「「「「やったー!!」」」」


 寄り道しちゃ、いけませんね。



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みゆき「うわー!もう焼けたかなー?」



 早速あかねのうちでお好み焼きを食べる事にしたみんな。

 ふと目線を外した れいか は、内側にかかっていた店の のれん を見て あかねに聞いた。



れいか「あかねさん、お店の名前・・・もしかして」

あかね「あぁ、うん。うちの名前から取ったんやて。うちが生まれた年に店始めたらしくって、娘のように大事にしようって意味なんやて。」

れいか「ふふ。素晴らしい由来ですね。」

あかね「へへー。」



 誇らしげなあかねの横でお好み焼きから漂う匂いに連れられて頬がにやけるみゆきとキャンディ。


あかね「焼き方にもコツがいるんやで!チュウチュウ・・・タコ・・・かいなっ・・っと!」



 そう言いながらあかねは慣れた手つきでフライ返しを上手に使ってお好み焼きを綺麗に引っくり替えしました。


「「「「おおー!!!!」」」」


あかね「どや!日野家奥義、”コテ返しスペシャル”!お好み焼きは、まかしときー!」



 焼きたて熱々のお好み焼きをスマイル満点で食べるみゆき達。いかん、こっちまでお好み焼きが食べたくなってきた(→バイト先お好み焼き屋)。


「ただいま〜。」

 すると玄関を開いて弟のげんきが帰ってきました。


あかね「げんき!」

げんき「なーにー?」


 すっと逃げるように横切った弟をあかねが呼び止めます。


あかね「弟のげんき。」

げんき「どうも。」

あかね「・・・ちゃんと挨拶し」

げんき「む・・・。いやーお調子者の姉がいつも迷惑かけてすんません!」


 さすが関西人。笑いをきかせた自己紹介でさらにそれを突っ込むあかね。立派な姉弟漫才です。


げんき「あ、これ姉ちゃんが焼いたん?いっただっきまーす!・・・ん!まぁまぁうまいやん!父ちゃんのとはちょっと味ちゃうけど。」

あかね「え」

げんき「まぁ、姉ちゃんっぽい味やな。」

みゆき「美味しくってウルトラハッピー」


 げんきの言葉を聞いて、自分の知っている父親の味を考えながら、今焼いたお好み焼きを食べるあかね。


あかね「あかん・・・。」

げんき「え?なんで?」

あかね「何でもへちまもあらへん。会長さんは、父ちゃんの味を楽しみにしてくれてんねや。これじゃあ、喜んで貰われへん。」


 あかねの云う事はもっともです。目標は自分の父親の味なだけに、自分のお好み焼きに自身が持てないあかねちゃん。


あかね「なんでやろー・・・。材料も焼き方もおんなじなハズやのに・・・。」

げんき「あ!そういえば父ちゃんが、“秘密の隠し味”があるって前に言うとった!」

あかね「秘密の隠し味?で、なんやの?それ。」

げんき「うん。それは・・・・・・・・知らん!」

あかね「は?」




 自分は知らなかった父親の隠し味。父親のお好み焼きを焼くにはそれを見つけるしかありません。


あかね「隠し味か・・・。それがわかれば父ちゃんの味が作れるんやな・・・。うん、うち探してみる!父ちゃんの味を再現してみたいんや!」


みゆき「わたしも手伝うよ!」

やよい「わたしも!」

れいか「そうですね」

なお「よっしゃ!」

あかね「みんな・・・ありがと!」



 友達が困っていれば助け合う。スマイルスマイル。


 というわけで5人でお好み焼き奮闘記の始まりです。目指せ父親のあじー。


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あかね「いつもの材料はこんな感じや。」

山芋、生地(小麦粉)、だし汁、キャベツ、天かす、青のり、卵、豚肉、かつおぶし、べにしょうが。ごくごく普通のお好み焼きの材料です。因みに山芋は生地10に対して4ぐらい入れるとふっくら焼きあがりますよ(バイト知識)。


なお「隠し味って事は、何かを入れるんだよね。」

れいか「すいかに塩をかける要領でしょうか?」

あかね「すいかに塩?」

れいか「ええ。甘いものには辛いもの、辛いものには甘いものを程良く入れると味が引き立つとお爺様が。」

なお「うちじゃ、カレーにすりおろしたリンゴを入れるよ。」


 甘さと辛さは相反するので、分量が多い方の味が引き立つんですよね。一種の化学反応みたいなものですが、料理は科学(そして愛情)とは良く言ったものです(若干ネタバレ)。

 そして、れいかのおじいさまがここで話に上がりました。一体どんな人なんでしょう・・・。和食の料理長とか?


みゆき「甘いものには辛いもの。」

やよい「辛いものには甘いもの。」


 どうやら料理経験のある、あかね、なお、れいかチームと、料理経験があまりないみゆき、やよいチームに別れるみたいです。


「Let’s Go!!P・U・R・I・N!!」


「「うわ〜!!」」





あかね「何してんの?」



 手近にある甘いもの。という事で、プリンデコルから飛び出した巨大なプリンを鉄板で焼く二人。また、一儲けできそうなデコルが・・・。



みゆき「これがほんとの焼きプリン?」



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 色々な物を足してみたり、引いてみたり。混ぜ方を変えたり、焼き方を変えたり。





 生クリームを入れたり、みかんも入れたり・・・(え





 若干二名がスイーツ思考すぎる・・・。



 そんなこんなで試行錯誤しながら作業は続いた・・・。





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あかね「やっぱあかん・・・ちゃうわ・・・。」

みゆき「そっかー。じゅうぶんおいしいけどなー。」

れいか「やっぱり秘伝の隠し味ですから」

なお「そう簡単には見つけられない・・・か。」


 いつの間にか秘伝になった隠し味、色々試してみたけれど、父ちゃんの味には及ばない。


あかね「やっぱり父ちゃんは凄いな!」

みゆき「え?」

あかね「うちな、照れくさくって言うた事ないけど、父ちゃんの事、尊敬してんねん。父ちゃんのお好み焼きはめっちゃ凄いねん!父ちゃんのお好み焼きを食べたら、みーんな笑顔になんねん。暗―い顔してた人もまるで魔法みたいに・・・。」

「そんなお好み焼きを焼けるのは、世界中で父ちゃんだけって思ってる。そんなお好み焼きの隠し味、ちょっとやそっとでわかるわけないもんな。」

みゆき「あかねちゃん・・・。」

あかね「よっしゃ、意地張っててもしゃあない!ちょっと父ちゃんに聞きに行って来るわ」



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 一方、なぜかムーンウォーク(わからない人はお父さんかお母さんに聞いてみよう)で美味しいものを探すウルフルン。しかし、自前の顔をかぶりもの扱いされ、追い出されてしまう。



ウルフルン「まったく。なんでったって俺さまが・・・。よし!次こそ人間界の食べ物を食ってやるぜ!」


 無銭飲食する気満々ですね。良い子のみんなはお面を取って、お父さんかお母さんと一緒に食べに行こうね☆


 CMアバンはまさかのアカンベエ。びっくりしてる5人がかわいいです。




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大悟「隠し味?」

あかね「どうやっても、父ちゃんとおんなじ味にならへんねん。教えてや?」

大悟「なんやお前、今まで何見とったんや?そんなんでよう“店はうちにまかしときー!”なんて言うたなぁ・・・。店の名前が泣いてんでー。」


 一生懸命がんばって、それでもわからなかったから仕方なく聞いた。だけど、返ってきた言葉はあかねには予想外に冷たく響きました。自分の努力を何も知らないで・・・。と。


あかね「なんやてー!そんな隠し味ぐらい、自分で見つけられるわ!」

大悟「おー、そら頼もしいなー。」

あかね「うちのお好み焼きの年季、見せたるわ!」


 そういってあかねは病室から出て行ってしまいました。お互い素直になれないのは、よく似ていますね。




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みゆき「だめだったの?」

あかね「そんなん自分で見つけるって啖呵切ってもうたー。」

なお「でも食事会まで後三日だよ?」

あかね「あー。しゃあない、後には引かれへん。ここはびしっと決めたるしかないわ!」


 そうしてまだ試していなかったいろんなスパイスや調味料、普段は使わない食材などを色々試して、何枚も、何枚も、何枚も焼きながら、やっぱりどこか遠く感じる味をあかねは噛み締めていました。








 それでもみんなは笑顔であかねを支えてくれます。なおはお好み焼きに関する本を、やよいはまだ勘違いしてるのかスイーツの本を、そして出自不明な巻物を抱えたれいかも。もちろn、みゆきも笑顔と元気であかねを応援します。


そうして2日が過ぎ、いよいよ明日に迫った食事会。その日の夜に片付けをしていたあかねに、母正子が語りかけます。


正子「あかね・・・。あんた覚えとるかなー、あんたが初めてお好み焼き焼いた時のこと。」

あかね「うん。母ちゃんが風邪ひいた時やったっけ・・・。」



正子「“母ちゃんこれ食べて元気になってー!”ってあのお好み焼き、ほんまに美味しかったわー」

あかね「え・・・・えぇー!・・・あれコゲコげやったやーん。あんなんおいしいわけないやん。」

正子「コゲコゲやったかもしれんけど、それでもお母ちゃんには美味しかったんよ。」


あかね「うちは・・・誰が食べてもおいしい、父ちゃんみたいなお好み焼きが焼きたいねん。」


 喧嘩しているみたいだけど、目標は父親。まだこの時の母ちゃんの言葉の意味は、あかねにはわからなかった・・・(ドキュメント風)。




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 今日の《お好み焼きあかね》の営業は露店。


みゆき「いやーこんなイベントやってたんだねー。」


 今日は町内会で開いている屋台村の一つとして、みゆき達も手伝って出店していた。








ウルフルン「結局三日・・・なんも食ってねぇ・・・」


その頃、ふわふわと上空を飛んでいたウルフルンは出店の匂いに誘われてみゆき達の露店を発見します。


ウルフルン「ん!?・・・んん!?まさしくあれぞお好み焼き!こうなったらどんな手を使ってでも食ってみせる!!」


 ガイドブックに映るお好み焼きの写真を開きながら、ついでにいつもの白紙の絵本も開いて、バッドエンド絵の具で黒く染め上げます。


ウルフルン「世界よ!最悪の結末、バッドエンドに染まれ!!」


 お馴染み夜の空が浮かび、テラスで優雅に食事をしていた人達はたちまち憂鬱モードに。たまたま居合わせた(というかあっちからやってきた)みゆき達は、ウルフルンを見つけます。




ウルフルン「バッドエナジーとお好み焼き・・・両方いっただきまーす!!」


 あれですね、お腹が空いたけど素直に食べられないバイキ○マン的発想ですね。


みゆき「あれは!」

キャンディ「ウルフルンクル!みんな変身クル!!」


 日に日にしゃべる機会が減ってきたキャンディ。ここぞとばかりに飛び上がります。




「“プリキュア・スマイルチャージ”!!!!!」

「Go!!Go!!Let’s go!!」










「キラキラ輝く未来の光、キュアハッピー!」



「太陽サンサン熱血パワー、キュアサニー!」



「ピカピカぴかリンじゃんけんぽん、キュアピース!」



「勇気リンリン直球勝負、キュアマーチ!」



「シンシンと降り積もる清き心、キュアビューティ!」




「「「「「5つの光が導く未来、輝け!スマイルプリキュア!!!!!」」」」」




ウルフルン「プリキュア・・・オレの食事の邪魔はさせないぜ!いでよ、アカンベエ!」



『アカンベエ〜!!』



 今週のアカンベエはお好み焼きに使うタレとハケ。なんか関西弁聞きすぎて「あかん」ベエ〜って聞こえる・・・。


あかね「こら!ソースの使い方間違って・・・うわととと!!」



 ソース攻撃(後でスタッフg)でサニーはソースまみれに。しかもただのソース(というかソース)じゃくて、強力な粘着接着剤みたいにくっついて動けません。


ビューティ「みなさん気をつけて!」


ウルフルン「ウルッフッフッフ、この隙に・・・いっただっきまーす!」

サニー「あぁ!うちの焼いたお好み焼き!?」


 袋に包んだ焼きたてのお好み焼きを片っ端から食べ散らかしていくウルフルン。やはりイヌ科なのか、食べ方は犬食いです。



ハッピー「うわー!」

ピース「なんか強そうになってく!」

キャンディ「きっとウルフルンがお好み焼きを食べたせいクル!」


 一方でアカンベェがムクムクと膨らんで大きくなっていきます。


ウルフルン「腹いっぱいで元気出たぜ!やれ、アカンベェ!」


『アカンベェ〜!』


「「「うわ!!!」」」


ビューティ「皆さん!?」


 べったり接着剤を受けてしまい、身動きが取れないハッピー、ピース、マーチ。


ハッピー「と・・・とれない〜!」



ウルフルン「ウルッフッフフ、人間の食い物もなかなかだったぜ。」

サニー「え?ほんま?おおきに。はっ!おおきにちゃうわ!」

ウルフルン「あぁ?何でお前が礼を言うんだよ?」

サニー「それ作ったの、うちやからな。」

ウルフルン「ん〜まぁ、こんなの誰が作ってもおんなじ味だけどな。」

サニー「おんなじちゃう!どんなにがんばっても父ちゃんとおんなじ味になれへんから悩んでんのに〜」

ウルフルン「そんなしょーもない事で悩むなんざーくだらねぇなぁ・・・。」




マーチ「くだらない!?」

ピース「あかねちゃんの一生懸命さをバカにしないで!」


 ピース。今はサニーだよ。


ウルフルン「一生懸命とかどうでもいいんだよ!腹ん中に入ったら全部一緒じゃねぇか。」


 人間の食べ物は初めての癖に爪楊枝の使い方はマスターしているウルフルン。しかし、その台詞は料理をする人全員を敵に回してしまいます。


ウルフルン「だいたいこれ失敗作なんだろ?偉そうな事言ってんじゃねぇよ」

「やめて!」


ハッピー「失敗作なんかじゃない!!絶対に美味しいもん!だってそのお好み焼きには・・・“あかねちゃんの気持ちがいっぱい詰まってるんだから”!!!」



・・・・――――!?



 気持ち。








 ずーっと後ろで見ていた。


 父ちゃんが焼く姿を。


 だから、隠し味があるって知った時はなんか変だと思った。


 全部作り方は知っているハズなのに。もしかしたら自分に隠れたところでこっそり何か付け足していたんじゃないか。


 だけど違った。


 気持ちを込めて作る・・・。そう。


『“それでもお母ちゃんにはおいしかったんよ”』



 あと、ハッピーも。あかねちゃんじゃなくてサn



サニー「そうか・・・そうか!そうか!!わかったでー!!父ちゃんの隠し味―!」


ウルフルン「あ゛ぁ?」


サニー「食べた人に元気になってもらいたい。その気持ちをギューギュー詰めに込める!それが父ちゃんの・・・“お好み焼きあかねの隠し味や”!!!」


ウルフルン「何言ってんだ・・・。アカンベェ!さっさと片付けろ!!」


 ウルフルンの指示でビューティに狙いを定めるアカンベェ。構えるビューティですがサニーが横から呼び止めます。



サニー「ビューティ!うちに向かって“ビューティー・ブリザード”や!」


ビューティー「え!?どうしてですか!?」


サニー「いいから早く!」


ビューティー「わかりました!」



「“プリキュア・ビューティー・ブリザード”!!!」





サニー「おっしゃああああああああ!!!!」





 気合いで燃え上がるサニー。その気合いの炎がサニー自身を包み込み、ビューティの氷とぶつかって急激に蒸発します。詳しい事はうんぬんかんぬんで省略して、水に解けた接着剤が流れてサニーは体の自由を取り戻します。




ウルフルン「なに!?」

ハッピー「すごい!」


サニー「はああああああああ!!!」



 そのまま炎の拳でアカンベエを空高く打ち上げます。気合いをパクトに込めなくても、単発で炎が出せるんですね。それとも燃えるサニーの心の現れでしょうか。



『アカンベェ・・・』


「“プリキュア・サニー・ファイヤー”!!!」



 炎の弾丸が勢いよくアカンベェを弾き、気合いで浄化しました。



サニー「いーよっしゃー!!」





キャンディ「カサデコルクルー!」


 ゲットしたデコルをすかさずデコルデコールにしまいます。これで雨の日も安心!


ウルフルン「ちっ。プリキュアめ・・・」





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みゆき「お待ちどお様!」


町内会長「いただきます・・・。」


 父親の味とは違った味のお好み焼き。でもそれが日野あかねとしての、一番のお好み焼きです。真心と相手を気遣う想いがこもった料理なら、おいしくないわけがありません。


町内会長「うん・・・これは、おいしい!なんて元気が湧いてくる味なんだ!さすがあかねちゃん、とってもおいしいよ!」


大悟「ただいま〜、今帰ったで!」


 あかねが安堵したのも束の間、父ちゃんの帰還で店内はますます盛り上がります。


町内会長「日野さん、おいしいお好み焼きいただいてますよ!」


大悟「ほんまでっか!?えらいおおきに!・・・なんやなんや?めっちゃ評判ええやないか!」

あかね「ふふん!うちはこの店の看板娘やで!父ちゃんの隠し味ぐらいお見通しー」

大悟「お?わかったんか?言うてみ?」


 もったいぶったようにじーっと溜めてから、スマイル満点であかねは言いました。


あかね「それは父ちゃんにも内緒や!」





 友情、真心、気合いとじゃんけん。スマイルプリキュア!はそんなアニメです。




 次回「プリキュアがチイサクナ〜ル!?」




 どうやら男勝りな なおちゃん にも苦手な物があるみたい。一体何で縮んでしまったのか。若干白々しいですが、次回に続く!