【FGOコミカライズ感想】Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 英霊剣豪七番勝負 2巻 【貴方にもう一度会えるなら私は世界を燃やしますーーー】
講談社コミックス / 原作/TYPE-MOON 漫画/渡れい
カルデアのマスター・立香の意識は、突如江戸時代の日本へ奪われた。異なる歴史を辿る下総国にて、女剣士・宮本武蔵と共に、凄惨な殺戮を繰り広げる七騎の“英霊剣豪”との死闘をくぐり抜けてゆく──
少し遅れましたが、渡れい先生のFate/GrandOrder コミカライズ 「英霊剣豪七番勝負」の2巻の感想レビューです。
気軽に読むにはあまりにも重厚な内容なので、時間を作ってたっぷり読み込みました。
とにかく「藤丸立香」と「宮本武蔵」の快活女二人旅!!という感じでお互い尊敬しあいながら強敵との戦いに立ち向かっていく姿が非常に読んでいて読み応えがあります。
渡先生の迫力のある細かいバトル描写、味のある下総の舞台の人々、そして立香と武蔵ちゃんの喜怒哀楽が存分に描かれていて、何度でも読み返せるクオリティに仕上がっています。
表紙裏の人々。
この作品では、バトルパートにカルデアからサーヴァントの影を立香が召喚する設定があり、それで武蔵ちゃん以外のキャラも戦闘に参加するのですが、今回はアーラシュと俵藤太とレオニダスが登場していました。
そして、サーヴァントではなく下総の姫として登場した清姫。
当然ながらバトルシーンには参加できなかったので、見せ場が少なくてムキになっていました。
背表紙は本編とは全く関係ない、ラスベガスでのぐだマシュ武蔵。かわええ。
リンボによって英霊剣豪に変えられてしまった宝蔵院胤舜。
救う術を持たない武蔵と立香は、激戦の末胤舜の命を断つことでその暴走を沈めた。
墓を立て、手を合わせる武蔵。
ゲームには無い細かい描写ですが、こういうのがあるとより一層話に深みが出ますね。
敵となった胤舜は不死身の身体を持つ強敵だった。
勝つために貴重な令呪を消費した立香。
残る令呪は2つ。
しかし、英霊剣豪は残り6騎。この先の旅に不安を感じながらも、じっとその令呪を見つめます。
みんな大好き村正じいちゃん(セイバー)。
最近のメインストーリーにもちらっと姿が見えましたが、とある縁があっておぬいちゃんと一緒に暮らしている鍛冶のサーヴァント。
その姿は、Fateシリーズを知っている人なら誰でも知っている彼ですが、中身の英霊の性格は、快活な江戸っ子じいちゃんという感じです。
そして、彼の打つ刀は名刀「村正」として有名で、武蔵が胤舜を切ったのも村正が打った曰く付きの刀。
町で出会った玉藻にそっくりなおたまさん。カルデアの英霊ではないものの、立香達に手を貸してくれる良い人。
「好き!!」(挨拶)
彼女は清姫だが、サーヴァント清姫ではない。ないのだが、一瞬で立香との距離をゼロに詰めてくる恐ろしい子。
そして謎の宣教師。いきなり影から現れる。
ホームズの言葉を受けて、立香の夢の中であるこの下総の世界にやってきた助っ人。
と言いつつも、相変わらず何の参考にもならない言葉を残して満足気に消えていった。
バトルパートで登場するアーラシュや藤太。
彼らはカルデアにいる本体ではなく、立香の令呪を通して一時的に召喚された影のような存在なので、会話はできませんが、立香の指示を的確に受けて武蔵と連携して敵と戦います。
中々見られない貴重なバトルシーンが格好いいです。
そして現れた第二の英霊剣豪、アーチャー・インフェルノ。
迫力が凄い・・・。
鎧の質感、炎の描き込み、そして何より、物静かな時と悪鬼として人々を惨殺していく表裏一体の姿が狂気的でゲームで見た彼女を忠実に再現しました。
楽しみ、苦しみ、悲しみ、怒り、そして恐れながら戦う彼女が、なんというか、壮絶です。
やばい人出てきました。柳生但馬守宗矩。
生身の人間なのに、サーヴァントでも気負うほどの圧を飛ばす剣聖クラスの達人。
しかし、そんな相手に負けないように舌を噛んで正気を保つ立香もすごい。
マスターではあるもののできる魔術は少なく、限りなく一般人に近い彼女でもその覚悟は剣聖にも負けていません。
可愛いカラクリくノ一加藤段蔵。
早速武蔵ちゃんの面食いセンサーが反応している・・・。
ここの立香イケメンすぎません?
インフェルノに勝つには、遠距離からの炎の攻撃を躱して一気に距離を詰めるしかない。
そこで立香が呼び出したのは、鉄壁の盾を持つレオニダス。
インフェルノの猛攻を防ぐスパルタの兵達。
炎を掻い潜って、武蔵がその一刀を振り下ろします。
レオニダス王決死の攻撃。
一瞬気を取られたインフェルノのスキをつき、武蔵は決め手の一刀をインフェルノに叩き込みます。
それでも止まらないインフェルノ。超近距離で宝具の真名を開放
しかし、その宝具を展開前に腕ごと刀で貫き、彼女の真名を伝え 、そして、最期の一振りで勝負に決着をつけます。
と、ざっくり切り取っただけでも、これだけ勢いのあるバトルシーンが満載。
しかもそれ以外のシーンも魅力的なキャラクターが物語を盛り上げてくれるので、本当に何度でも読み直すことができます。
とにかく、敵のやばさが毎回伝わってきて、これでどうっやたら勝てるのか、とゲームをクリアしてもハラハラしてしまうので、まだ読んだことの無い方はおすすめです。