第119話「鉄壁のスクラム!強硬守備を打ち砕け!」
「いいぞ、ヨシ!レアカードなんかに負けんじゃねぇぞー!」
先週からどれだけ時間が流れたのか。魅力的なチームが多かった決勝トーナメントも既に半分の試合が終了している。
肝心の大穴チームニューワールドはライディングデュエルの姿を放送する事も無く既に決勝へと駒を進めていた。
気になるルチアーノとホセのライディング姿を見たかったのだが、もしかしたらプラシドさんがアンドレばりの三縦を披露してくれたんだろうか。
正直機皇帝だけで本当に無敵の強さを持っているのか不審だったが、どうやら観客はしらけること無く熱狂しているようだ。
そういえば第3期の一番最初でゴーストにやられた牛尾さんは《機皇帝ワイゼル∞》と戦っているハズだが・・・。恐らく歴史の改ざんか。
「何だと?レアカードが1枚も無い?」
早速仕入れた情報をファーストホイーラーのジャックに暴露する主人公。かつて相手のデッキを見たからと言って王様に教えようとした凡骨が「決闘者精神に反する」とかで王様に怒られてたっけ。まぁ、遊星はそこまでプライド無いからアレだけど。絆だ。うん。
「あぁ。少なくともデッキにあったのは、全てノーマルカード」
先週突っ込んだあの白い紙束(暴言)で予選を勝ち抜いてきたチーム太陽。きっと吉蔵はエンジンを修理してくれたお礼にデッキを見せてくれたに違いない。しかしそれなら《岩石の巨兵》とか《バトル・フットボーラー》とか、いやそれすらレアカードなのかもしれんが。
「そんなデッキでよく予選を勝ち抜けたわね。」
「もしかしたらオレ達を騙そうとしてるのかもな。わざと遊星に弱いデッキを見せて―――」
以前のユニコーン戦ではアンドレにまんまとしてやられた前例があるので、あながち嘘とも言い難いがこれには龍亜が大反論。
「そんな事ない!!太郎たちはそんな事するヤツラじゃない!それはオレが一番良く知ってる!」
確かに今までで一番平和なチームなのは間違いない。アンドレのようなカリスマ性も、ブレオのような影の薄さも、ジャンのような怪しさも、カタストロフのような胡散臭さも、どっかの究極形態したっぱさんのような残念さも無かったからな。
「いずれにせよ、チーム太陽など敵ではない。オレ達が倒すべき相手は2回戦で当たるチームラグナロク」
先週の原作画とともに振り返るジャック。どうやらドラガンとの決着にウズウズしているようだ。“神のカード”を相手にする前に《ワイト》とか入ったデッキを相手にするんだから間が抜けても仕方がないっちゃ仕方がない。
「待っていろ――チームラグナロク。」
しかし、そちらにばかり目がいって眼前の敵に油断するのがジャックだったりするからねぇ。
そしていよいよ試合が始まる。
先週の時点でまたもやレモンがやられそうだったにも関わらず、チーム5D‘sサポーターの7割がジャックファンと云うこの超ホームな会場の時点で太陽が既に不利な気がする。
チーム太陽はいつものジャージの上にプロテクターを付けて登場。そういえばジャックたちは普通にレーシングスーツだけど、正直こういう安全防具を身につけてないな。人一倍クラッシュ率が高いんだからなんとかしたらいいと思うんだけど。
太郎たちがピットに入るところを見つめる龍亜。
「(どうせいつかは当たるんだ、それが初戦になっただけの事。後はお互い悔いの無い決闘をするんだ。)」
前回の修理した公園の回想がなぜか入る。あれ、公園にいた時はまだ対戦相手が誰だか知らなかったハズ?一回スタジアムで見た後、また公園に行ったのか?なんか時間軸が・・・。
そんな太陽にも声援が送られる。こういう世界的スポーツ大会(笑)の観客は圧倒的カリスマ性があるチームか、こういう無名で頑張ってるチームを応援したくなるからね。
「WRGP――?」
しかし、そんな思い入れも後2・3話とばかりに早速太郎たちの回想が流れる。
太郎たちチーム太陽は田舎から来た3人。ボマーさんの故郷とは全然違う、緑生い茂る山々に囲まれた村で梨っぽいのを収穫していた甚兵衛と吉蔵に太郎が話しを持ちかけたのが全てのきっかけだった。
新聞広告の一面を2人に見せつける太郎。《フェニックス・ギアフリード》と《ドラグニティ−ブラックスピア》と言う最近のストラクチャー事情にちんぷんかんぷんになった二人をよそにOPは始まる。