聖夜の鐘音
夢に見る。
とある男が苦しそうに笑う。
消える光は、生命の灯り。
雪の中、テントの向こうに溶けて消えていく。
足元には血だらけの銃弾。
今日はいくつ抜き出したか。
凍える吐息がテントの中で、隙間風のようにひゅーひゅー泣きわめく。
死にたくない、とただただ唱えることしかできない彼らに、私は鎮痛剤を打ち込む。
眠れない日々の中で、夢を見る。
できることは限られている。
自分の力なんて、取るに足らないものだと自覚している。
だからこそ、今目の前でできることがあるなら、救える可能性があるのなら、、、、、、
復讐者は苦しそうに笑った。
その生き様は、実にお前らしい、と。
目が覚めて、胸騒ぎがした。
多少、いつもと制服が違う気がするが些細な問題だろう。
根拠はないが、管制室へ足を運ぶ。
どこからか、聞き覚えのある鐘の音が聞こえた。