節分酒宴絵巻 鬼楽百重塔 プロローグ「いざ鬼の塔へ」
2017年12月。人類は再び滅びを迎えた。
残されたカルデアのマスターと僅かな職員は、施設を放棄し、大陸へ。
そして、七つの異聞帯を巡る、新たな旅へ。
~これは、いつかの彼らの、あったかもしれないエピソード~
その日、朝から早々に管制室へ呼び出された。
朝食の片付けをエミヤに頼んで、急ぎ足で管制室に向かう。
部屋に到着するなり、ダ・ヴィンチちゃんは説明を始めた。
謎の、っていうか。2秒で犯人がわかりましたけど。
またか。
スナック感覚で聖杯発掘、ヨクナイ。
塔?
了解。まぁなんとなくそんな気はしてました。
レクリエーションルーム。最近、やたら旧式のゲーム機が増えていくあの部屋・・・。
すっと扉の向こうからアーチャー・インフェルノが険しい顔つきで現れた。どうやら今のダ・ヴィンチちゃんの紹介の仕方に不満があるようだ。
TVゲームは1日1時間!
彼女ときたら、剣豪以降こっちでは、空いた時間をレクリエーションルームで過ごしている。元々は刑部姫と黒ひげの持ち込んだRPSゲームが発端で、いつの間にか彼女自身も一日の相当の時間をゲームにつぎ込んでいた。
おっと、何の話だったっけ?
二人の事は知っているの?そういえば下総の時は、酒呑童子と一緒に居たみたいだけど。
二人の名前に、アーチャーの顔つきが一層険しくなる。
そういえば、金時も似たようなこといつも言ってたね。
大将・・・頼光さんか・・・。
職名かぁ・・・。どんな感じが好きなの?
じゃあ、時期的に節分大将とか?
(ネーミングセンス:D)
よろしく、節分大将!(あの方・・・?)
何度もジャンプした日本。
その大地を再び踏みしめる。
ここは・・・・・・。
あった。
あ、着替えたんだ。
おぉ、高いね・・・・・・。
高・・・・・・。
なんかすっごい高いのがある!!
百階!?そんなに!?
あの塔が酒呑童子の酒でできている?????
そうだそうだ!
周りに微かに漂う酒気が集まり、モヤとなって酒呑童子を映し出した。何でもありかよ。。。
自分は何もしてないのに何故得意げなのだろうか・・・。
こんなもん作って、目的は何なんだ?
どれ?
突如耳元で聞こえた謎の声。
次の瞬間、酒呑童子の映ったモヤはスパっと両断されてしまった。
あ、来ちゃったか。
あうあう(ダ・ヴィンチちゃんどうしよう・・・)
あ、また出た!
本音ダダ漏れなんですけど・・・。
あ、なんかまた紛れ込んできた。
切れた(酒呑が)
と、言いますと?(まさかまた外から壁を登るとか)
あーやっぱり・・・。
こちらの静止する間も与えず、頼光は華麗なステップで、塔の外壁を登り始めた。
頼光は凄い速さで塔を登っていく。もう姿が見えなくなるくらいまで高く上がった!!
と思ったら。
ひゅーという落下音。ズドンという衝撃音と地面に人形のクレーターを作って、そこから頼光が泣きながら這い上がってきた。
親方、空から頼光さんがー!?
ん?溜息ついてる?どうかした?
凄い気合だ!頼りにしてます!!
そうか、アーチャーはお酒が弱いのか。。。。
「疲労解消にはこれです」
そう言って、節分大将に案内されるまま、竹林の中を進む。
塔の麓とここの周辺はレイシフトのゲートとして固定してあるので、ある程度行き来が可能だ。
しかし、こんなところで一体何を・・・・?
どうしてこんなところに?
素朴な疑問をアーチャーに尋ねる。
え、ちょっと待って!この至近距離で宝具は・・・!!
うおおおぉぉぉぉああああああ!!!
突如構えたアーチャーから放たれた炎の一撃。それは、地面の土や石をふっ飛ばし、大地に大きなクレーターを作った。
そして、、、
あっつーーーい!!
至近距離にいた自分たちもその炎に当てられててんやまんやしていた。
あ、まさか!!!
お、温泉が湧いてる・・・!!
なんて気がきいてるんだ!まぁ、アストルフォは100%男湯で良いと思うけど。
なるほど、じゃあ疲れたらみんなここの温泉でゆっくり休んでもらおう!!
※なおイベントCGはない模様。