【FGO感想 】人智統合真国 シン 第16節「紅の月下美人」【シナリオキャプチャ】
例え、世界が滅びようと、共にしたい人が居た。
例え、世界を滅ぼそうと、譲れないモノがあった。
例え、世界を滅ぼそうと、守りたい景色があった。
例え、世界が滅んでも、叶えたい願いがあった。
見上げた月は己の血で真っ赤に染まる。
地平に残るは只一人。
月下美人が真っ赤に染める。
この気配・・・!
つまり扶養樹が、空想樹!?
ここで最大戦力か・・・・!
なんとしても切り抜ける!!!
ここまで来たんだ・・・!
彼女が芥ヒナコでも、虞美人でも、同じだ。
この戦いは、世界を賭けた椅子取りゲーム。
勝ち残るのは唯一人。
譲れないものだったらこっちにもたくさんある!
だから、
ここで諦めるわけにはいかない!!!
この声は・・・!
な、コヤンスカヤ、何を・・・!
始皇帝が本体と言った鋼の巨躯の隣に、ぼんやりと巨大な樹木が浮かび上がった。
(同意)
(なぜダ・ヴィンチちゃんが誇らしげなんだ・・・)
全ては項羽を戦乱に出したくなかったから。
彼女はただそれだけのために、これまで戦ってきたというのだ・・・。
(・・・・・・転移!)
と、とにかく退避ーーーーーーーーーーー!!!!
繰り返される崩壊音の中、マシュの盾でなんとか崩落の衝撃を凌ぎつつ、瓦礫の中から抜け出す。
なんとか全員直撃は免れたようだ。
あれは・・・・・・
人・・・だけど、そんな軽々しいものじゃない・・・。
あれは・・・
・・・・あれが、始皇帝・・・・・・!!!
と、いうと?
なっ・・・・!
まさかこんな高度な文明を持っていて、万能兵器を大気圏に所有しているのに、ここで、人型になって喧嘩して決めるなんて・・・。
憎むのではなく、示す為の戦い・・・・!
それなら、こっちも引き下がれない・・・・・!
よし、それを、証明しよう。
そちらがただ一人の皇帝、裁定者であるなら。
こちらは、人を脅かす悪の復讐者の力を使おう。
みんな、喧嘩なら遠慮はしない連中ばかりだ。
今更、後には引けない。
例え、地球を覆う武力があろうと。
人を超える叡智があろうと。
オレたちは、ただ、前に進むだけだ!
そこに終焉が待っていても・・・ここで諦めたら、
スパルタクスに笑われる!
・・・。
・・・・。
わからない。でも・・・・
もし、自分以外の、他の誰であったとしても、ここにいる英霊たちは助けてくれた筈。
(認めた!?)
(笑った・・・)
ありがとうございます。
栄華を極めるのは、ちょっと難しいけど。
項羽・・・・そこまで・・・・・・・。
その壊れた体を無理やり動かしながら、項羽は戦い続けた。
誰もが勝ち目が見えていた。
だけど、誰も止めようとしなかった。
いや、止める権利には誰にも無かった。
彼が世界を守るために戦うのであれば、止める意味もあっただろう。
しかし、今その矛はただ一人の伴侶のためだけに上げられたのだ。
そして、その姿を止められず、ただただ見ている彼女の姿に、誰もが美しいと思ってしまった。
その言葉は、歴史に残された項羽最後の言葉・・・。
始皇帝・・・!
な、なんて禍々しい魔力・・・・・!
!!!???!?!?!!
銀河ってあの銀河!?
やるぞ・・・マシュ・・・このロストベルト、最後の戦いだ!!!!
それは一瞬だった。
マーリンとジャンヌの守護でガードしつつ、メディアの「破戒すべき全ての符」で相手の魔力の束を削っていく。
樹皮1枚1枚が巨大な魔力障壁だ。
だが、その樹皮の下が空想樹の弱点・・・。
そして、魔力で構成されているなら、こっちには魔力使いのスペシャリストがいる。
空想樹もまさかあんな小さな小剣で自らを伐採したとは想像すらしていなかっただろう。
虞美人の霊基が、消えた・・・・。
(ありがとう、なんだかんだでその明るさに色々と助けられたよ。)
この世界は、もう間もなく・・・・
始皇帝、あなたという人は・・・。
・・・あれ?
これは・・・!
・・・・・。
タマモヴィッチ・コヤンスカヤ・・・・。
では、遠慮なく。
ごく。
うん、たぶん、大丈夫みたい。
無限の、可能性・・・・。
シオンからの通信・・・・!
陽は沈み、月が昇る。
月下に照らされるは、仕事を終えた農夫たち。
そこはかつて人智統合真国と呼ばれた。
争いの無い、不幸の無い、苦しみの無い、どこまでも平穏な世界。
一人の人によって、安寧を約束された世界。
機械の体になり、精神だけの存在になっても、彼は、人の未来のために、生き続けた。
誰もが幸福であれと、彼はそう願った最初の皇帝。
大地に座り、人民と共に、最後の月を眺める。
その姿の神々しさから、それを見たもの達は一様に月下美人のようだ、と謳った。