【FGO】 1節「紙の本を読もう!」【バレンタイン2019 ボイス&レター・これくしょん!~紫式部と7つの呪本~】
さてと、今日のランチは・・・。
・・・。
・・・?
・・・おや?(と思いつつエミヤサラダをモグモグ・・・)
さてと、ダ・ヴィンチちゃんは調子悪いみたいだし、久しぶりにレクリエーションルームで巴さんとスマ◯ラでも・・・。
ふむ。(フィンが若干鬱陶しいのはいつものことだけど・・・)
あ、もしかして・・・。
・・・やっぱり。
いいよいいよ、マシュは何を読んでるの?
カルデアにもその本好きな英霊多いね。
いいよ、また後で。
(・・・読書流行ってるのかな)
図書館?
マシュに案内されて早速図書館へ。
聞けば、少し前に新設・開放されたらしく。もっぱらカルデア内でやることを持て余したサーヴァント達が利用している。
もちろん、電子端末で書籍データを閲覧することは可能だが、なにせ過去を生きた英雄の方々には電子端末の操作は慣れず(アンデルセンや刑部姫などは除く)、今まで手をつけられていなかったが、図書館の開放と共に、馴染み深い本があると評判で、貸出が殺到したそうな。
初、耳。
ダ・ヴィンチちゃんが忘れるなんてことないだろうし。連絡ミスかな?
紙の本、好きなんだね。
そういえばマシュは、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズを愛読していたっけ。
それ以外にも、レイシフト前にはいつもその時代に関する様々な文献を調べてくれたり、セイレムでは舞台劇の資料を漁ったりしてたっけ。
どんどん読んじゃう?
もっぱら電子書籍が普及してしまってしばらく縁遠い存在だったけど、こうして図書館規模のものを見ると、なんだか昔を思い出す。
(ただ、去年の夏は紙の原稿に殺されかけた気がするが)
誰かいる?
出迎えてくれたのは、イギリス貴族的なゴシックなドレスに身を包んだ透き通るように肌の白い女性だった。どことなく、衣装の雰囲気から、教授に親しいものを連想させる。
すらすらと喋ったあと、少し唐突に言い過ぎてしまったことを恥じらうかのように、彼女は視線を逸らした。経験上なんとなくわかるが「そういえばこの人と会うのは初めてでした。。」と顔に書いてある気がする。
にこり、と彼女は笑う。そこには気品に満ちた落ち着きがあった。
紫式部。平安時代の人・・・?(まぁ金時がいるから、前世の格好していなくてももう驚かなくなったけど)
どうぞよろしく。カルデアのマスターです。
確か、物語を作る作家さんだよね?
マシュの説明に、身に覚えがない用に「?」を浮かべる紫式部。
こちらこそ、よろしく!
・・・?
!?
(ビクッ)
突如、彼女は両手で顔を覆ってその場にしゃがみこんで子供のように泣き出した。
カバンに入れていた大切な・・・(まさか、茶色くて、甘い・・・)
おおう、なんか言わなくても良いことをぼろぼろ吐き出しているぞう。
とりあえず、その本を回収すればいいのかな?
責めたりしないですよ。図書館ができてみんな楽しそうなのは、あなたのおかげなんですから。
あれ?オペゲーター席にセミラミスが?
どういう経緯でセミラミスが代理をしているのかはわからないが、おそらく何かしら貸しがあるのだろう。そして、彼女はそういう「貸し」にはこだわるタイプの女性だ。
にしても、慣れないオペレーター作業にところどころ照れが見える。
またチョコか・・・。
そして、畳み掛けるように館内警報が鳴り響いた。どこかでなにか非常事態が起こったということだ。
一緒に戦うよ!ひとりで無茶しないで!
襲いかかってきたのはスペルブック型のエネミー。
しかし、特殊な魔力?呪力を帯びているらしく、怪物の姿に变化して攻撃してきた。
怪物はある程度のダメージを与えると変化を解いて元の本に戻った。
あれ?呪本がまた空中に!
倒した本がふわりと浮かんで怪しいオーラを放っている。
紫式部の書いた五芒線を受け、呪本はそのまま消滅した。
これが彼女の言っていた陰陽道というやつだろうか。そういえば、玉藻っぽい気もするし、下総の国で戦った、あいつが使っていたものにも似ている。
了解です。ところで、あのさっきいきなり出てきたチョコ竜牙兵は・・・?
「割りとらしくないことを言った。」そんな顔を見せて、セミラミスは通信を一方的に切断した。
清明の弟子?
力を貸すよ、紫式部さん。
こうして、気弱な図書館司書キャスター紫式部と、呪本回収が始まった。