【FGOシナリオキャプチャ】無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング 消えぬ炎の快男児「intro.2-2」【時速90kmで迫るロケラン麻婆】
1つ目のロシアの異聞帯を攻略し、シャドゥ・ボーダーは、一面の白氷世界を走っていた。
そして、脱出の安堵に息をつくのも束の間、世界に取り残された一行に応答を求める通信が入る。
妙に説明口調だけど、確かに彷徨海という名前に馴染みは無い。時計塔、アトラス院は今までの特異点でも触れてきた存在だったが、魔術世界には3つ目の組織が、今も残っているという。
それが、ほんの15分前のことだった。
まぁ、気になりますけど。その前に、彷徨海について教えて下さい。
(知らねーのかよ!)
まぁ、そこは置いておこう。
うん、うん。
え?
そうだよね。向こうから連絡してくるってことはコンタクトが取りたいわけで
じゃあ、次はその彷徨海まで虚数潜航で一気に、バビューンと?
怖いけど、、、、でも、あの、ノルウェー以外の他の地域はどうなってるんですか?
(・・・不安しかない)
自分も行きます。
カドックの事は、その、心配だ。なんというか、色々話し合わなければならない気がする。カルデアのマスターとして。
(謎の自信)
け、警報!?
なんだってー!
ここからでも聞こえる爆発音と同時にボーダー全体が激しい衝撃に揺れた。
おいいいいいいい!!!!焦げ付いた程度じゃなかったのか!!!
もうだめかもしれない。。
ふとフラッシュバックするあの格納庫での脱出劇。あれも間一髪の事態だった。。
(おい)
はい!頼む、マシュ!
神父が単身時速90kmでロケラン持って追いかけてきている!?
あ、あわわわわこのままじゃ全員アゾられる・・・・!
2発目の衝撃。爆発音も衝撃もさっきよりは小さい。
この状況で勝手に動く人間なんて、一人しかいない・・・!
了解!
ハッチを開けると、途端に冷たい風に体が覆われた。風と走行音で耳が痛い。
あぁ、パツシィに叱られたからな。負けるなって。
(あんたそれでも交渉のつもりなの?)
あ、、、、
名前を呼んだ。しかし、誰もが予期できたその展開に、誰も対応できなかった。
な・・・!
抜き手でカドックの腹部を貫いた言峰。途端に血を吐き倒れるカドックを言峰は肩に容易に抱えた。
カドックを放せ!
・・・・・・・。
ボーダーは修理のため一度氷上で止まった。
オレは黙って、神父が消えた方向を見つめていた。
自分の至らなさに吐き気がする。
願うなら、
どうか、彼が無事であることを。
目の前に広がるのは、人間ではどうしようもない規模の大きな嵐だった。
耐えて下さい、新所長。
(意図せず流されやすい人だなぁ)
もちろん、お願いします!
ぐにゃりと体が捻れる感覚。
自分の魂だけがすーっと肉体から抜ける奇妙な感覚。
ブランコの浮遊感で感じる不快指数をMAXにした感じ。
足がつかずに誰かに頭をつかまれているような。
これは、一生慣れないだろうな。