【FGOシナリオまとめ】Lostbelt No.1[永久凍土帝国 アナスタシア -獣国の皇女-] 第12節 ジェノサイドまでの距離
再び世界を喪い、虚数空間への一週間の潜航を経た彼らに、ついに実数空間へ舞い戻る時が来た。
刺客の殺戮猟兵オプリチニキを「縁」とし突入したその敵地は、「ヤガ」と呼ばれる新人類が暮らす、凍結された北陸の大地。
異なる"歴史"を歩んだ新世界より、新たな聖杯戦争の号砲は鳴らされる。
弱肉強食の世界。
そこには、「正義」も「悪」もない。ただ、強さの証明しかない。
誰を殺すか、誰を生かすか、その2択のみ。
だが、それでは種族は繁栄しない。
常に一定数を保ち続け、成長も、退化も起こらない。
その歴史を、人類史は剪定した。
終焉に至る。それは膨らみすぎた風船のように、針の一刺しで簡単に破裂する。
ついに略奪が始まった。始まってしまった。
自分にできるのは、できるだけ被害が起きる前に食い止めるだけ。
・・・・・・うまくいった、のかな。
ヒゲ・・・。
(え、なにそれ)
まずいね。。。
やめて!だめだこんな、、、
ズドン!
ビリー!
回復!
あちこちで悲鳴と血飛沫が上がる。
殺戮猟兵は市民と叛逆軍を区別していない。ただ、「ヤガを殺す」ことだけをプログラムされているに過ぎない。
先生!でも、もうこの状況では・・・。
へ?
と、とりあえず撤退しよう!
パツシィはそのまま何も言わず、背中を向けて別の方向へ走っていった。