【FGO】「アーサー・ペンドラゴン(プロトタイプ)体験クエスト」前編
それは、最初に奇跡に出会った救世主の伝説。
時代は、第七特異点メソポタミア。そのジャングルで起こったことだった。
人の声がした。瞬間、カルデアにいる花の魔術師の声だと思った。
それは一瞬だった。
青く白銀の鎧を来た男が、森の獣を剣で切り倒した。
ありがとう、助かった。
こくりと頷いた。
優しく語りかけるようなその言い方は、何度聞いてもマーリンにしか聞こえない。
ムシュフシュの群れに向かっていく蒼銀の騎士。
助けられたときにも思ったが、彼の剣は「実態が見えない」。
透明になる魔術的な何かがかけられているようだ。
しばらくすると、ムシュフシュの群れから大型の毒竜バシュムが現れた。
吐く息は毒の瘴気を纏っていて、一度でも攻撃を許せば危険だ。
すると、蒼銀の騎士は自分と毒竜の間に立ち、その剣を構えた。
どこからともなく女性の声がする。どこかで聞いたような透き通る声だ。
それは、彼の持つ剣から聞こえるのだと気づいた。
十三拘束解放シール・サーティーン──円卓議決開始デシジョン・スタート。
───承認。ベディヴィエール、ガレス、ランスロット、モードレッド、ギャラハッド。
是は、世界を救う戦いである。
「●●●●」
宝具が解放される。
しかし、その轟音で名前は聞き取れなかった。
ただ、見たことも無いほどの美しい光が輝いていた。
遠い昔、どこかで誰かに同じことを言われた気がした。いつ、誰だったかはもう覚えていないが。。
誰かに似ている?ような気がして・・・。
うん。
それからしばらくしてカルデアの通信が回復。
一緒にレイシフトに来たモードレッド達と合流する前に、蒼銀の騎士に礼を言い、別れを告げた。
ごめん!
あ、そういえば聞いてなかったな。。。
騎士というか、剣士というか、王子様?っぽかった。
最初は、何を持っているのか見えなかった。
透明の魔術?がかけられていて。。
ただ、宝具?を使った時は黄金に輝く光を放っていた。
その言葉を効いた後、モードレッドの表情が曇った。何か思い当たることがあるようだ。
管制室にジキルがやってきた。
ロマンがいない今、ダ・ヴィンチちゃんを筆頭に理系サーヴァントがカルデアの観測システムをサポートしている。
ジキルとモーさんの会話を穏やかに眺めつつ、自室へ戻ろうと廊下に向かうと、アーラシュと会った。
まぁ、あれは事故みたいなもんだし。。
アーラシュが興味深そうだったので、モードレッドにした話をアーラシュに聞かせた。
え?誰の話?あいつって?
珍しく思慮深げに考える素振りを見せる。嬉しいけど、素直に喜べない。そんな複雑な表情に見えた。
説明になってない。一人で納得されても・・・。
アーラシュ!だから、誰の・・・
珍しい人と会った。若干若いもう一人のクー・フーリン。
オジマンディアスと、誰だって?
月夜に暗い草原で、冷たい風が騎士を包んだ。
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