【FGO】Epic of Remnant 亜種特異点Ⅰ 悪性隔絶魔境 新宿「新宿幻霊事件」【第2節 世紀末トラップ】
歪んだ歴史を修復しようとする時、膨大な取りこぼしが発生する。
排斥された狂気が作り上げた脚本。
忘れ去られた世紀末の神話。
かつてない規模の殺人事件が、亜種特異点となって完成する
完全犯罪計画、起動―――――幻霊よ、背徳の街で踊り狂え。
・前回まで
「特異点を解決する。そのために私を信頼してほしい」
そういう条件で謎のサーヴァント新宿のアーチャーと契約を交わした。
正体不明・目的不明だが、未知の地で彼の情報はかなり貴重だ。
管制室との相談の結果、新宿のアーチャーと今後行動を共にすることになった。
そこは悪の組織の本部。そういっても過言ではない場所だった。
エミヤは銃剣を光らせニヤリと笑った。
一旦、現状とお互いの方向性を確認し、これからの動きについては話し合う。
アーチャーの話を聞いているとき、路地の隅から呻くような泣き声が聞こえた。まだ幼い声だ。
アーチャーが言うより先に駆け出していた。路地の隅に止まっていたベビーカーに、野良犬が襲いかかっている。
しかし、そこで違和感に初めて気がついた。この泣き声は音声データで再生されたものだ。
ベビーカーの中にいたのは偽物だ。しかも目があった瞬間、その機械の目玉をぐりぐり回して震えている。瞬間、火薬の匂い。
ベビーカーは爆散した。
生きてる・・・。
少しだけ付き合ってみてわかったが、少なくとも今は本気でこちらを心配してくれたようだ。
アーチャーから怪しさはまだあるものの、誠実さ、というのも同時に伝わってくる。
アーチャーの言う通り物陰に隠れる。すると先ほどの爆発音を聞きつけて、自動人形が数体現れた。
とっさに助けようとして足を止めた。アーチャーが言った観察という言葉が耳に残っている。
目の前で倒れるチンピラ。踏み出そうとした自分の足が震えていた。今まで感じたことのない、恐怖がある。
・・・。
アーチャーの腰にポリバケツが当たり、それがゴロゴロと音を立てて転がった。
アーチャーへの信頼がガクンと下がった。
見事なまでに開き直った・・・。
なるほど、戦力を分けているわけか。
マシュがナビした通り、ファントムとコロラトゥーラが現れた。
破綻した会話が続く。オペラ座の怪人が生涯愛した女性クリスティーヌ。
その名を付けられた自動人形は、不気味に歌うような声でただただ喚いている。
どうしてそうなる。
なるほど、ハイパーいいがかりですね。
いかん、JOJOっぽくなってきた。URYYYYY
そうしてアーチャーがファントムを足止めしながら、マシュのナビで一帯から脱出した。
先に自分を残して戦っていたアーチャーだが、しばらくして余裕の表情で戻ってきた。
腰がどうとか言っていたが、それでもこれで2回救われたことになる。
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