【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

毎日欠かさず更新して約11年目・・・・・。FGOとホロライブ・ホロスターズ中心のブログです。

ナンバーズ91「シャークVS璃緒 100戦目の喧嘩デュエル!!」









遊馬「いっけねぇ!遅刻だぁ〜!」


 朝の賑わいに割り込むように、九十九遊馬はいつもの調子で学校へと走っていた。


アストラル『無駄、だからだ』

遊馬「無駄でも起こせよぉ〜!」

鉄男「遊馬ぁ!」

遊馬「ん? 鉄男!」


 遊馬が後ろを漂うアストラルに責任転嫁していると、体格に似合わず華麗にスケボーを滑らせて鉄男が遊馬の隣に並んだ。


鉄男「おっ先―」

遊馬「っだ!!てめぇ!!」


 そのまま鉄男は遊馬を抜き、ドヤ顔で追い越して行った。が、遊馬に構っているせいで前方のカルガモの親子に気づくのが遅すぎた。


鉄男「あ……うわあああああ!!!?」


 無理やり体重を前方にかけてスケボーの先端を地面に押し付ける。摩擦によって急激に減速したスケボーは、そのまま持ち主を放り出した。


鉄男「だぁ…………ってててて……」


 そのまま中空を舞った鉄男は、道を渡るカルガモの列のすぐ手前で転んだ。


遊馬「鉄男ぉ!」

璃緒「大丈夫ですか?」

鉄男「――――!!?」


 後ろから追ってくる遊馬の声を無視して、鉄男は声をかけた相手に即座に反応した。


鉄男「リ、リオさん!!」

璃緒「あら?擦りむいてしまったのですね…」

鉄男「ぉぉぅ」←鉄男ォォ


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 すぐさま鉄男のすりむいた左手を見て、自分のハンカチを傷口に宛行うリオ。


璃緒「これで良し」


 最後にきゅっと結び目を縛ってリオはハンカチから手を離した。鉄男の左肘には、なんともファンシーなフリル付きのぴんくのハンカチが巻かれている。


鉄男「あ…あ、ああ、アリガトウゴザイマス!」

リオ「フフ。」


 鉄男の礼に笑顔で答え、そのままリオは学校へと歩き始めた。


鉄男「リオさぁん……」←ポンコツ

遊馬「―――――?」


 ニヤけながらぼーっとつっ立っている鉄男を放置して、遊馬はスケボーに乗って学校まで走った(盗難)。









・・・ハートランド学園・・・





 リオ様のハンカチを汚す訳にはいかない。とすぐさまハンカチを肘から解いて丁寧に折りたたみ、大事そうに見つめる鉄男。それだけで午前中は早くも終わり、その姿は知り合いから奇異の目で見られていた。


鉄男「えへへ……。」



小鳥「どうしちゃったの鉄男くん?」

キャッシー「心ココにあらずって感じニャン。」

徳之助「これはもしかして……」



鉄男「リオさぁぁぁん!」


 周囲の目を気にもせずにハンカチに頬ずりしながら悶える鉄男。鉄男がリオに一目惚れだという事実は既にクラスの皆が知るところなので、さして驚きも無い。


等々力「いつものアレ。ですね…」


小鳥「―――でもリオさんのことそんなに好きなら、思い切ってアタックしてみればいいのに…」

鉄男「アタック!!!?――――――でももしフラれたら……」

徳之助「それにリオさんは、あのシャークの妹ウラ。」

鉄男「そぉーなんだよ!!」

真月「ファンも多いけど、みんなシャークを怖がってアタックできない…。」

鉄男「そーなんだよなー……」
 
小鳥「そんなことない!!大切なのはお互いの気持ちでしょ!!」

鉄男「そぉーだよな!!!」

キャッシー「で・も。下手したらシャークにボコボコにされちゃうかも」

鉄男「―――そぉ……?」

徳之助「ウラを返せば、シャークに認められれば良いってことウラか?」

鉄男「―――――そぉーだよ!!…………どうやって?」


遊馬「んぐ……!あぐ……」←デュエル飯食べてる



真月「……デュエルで勝つとかですかね?」(よかれ発動)

鉄男「そうか!!デュエルか!!オレがシャークをデュエルで倒せば……」





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鉄男「いけ!!《ブリキの大公》でシャークにダイレクトアタック!!」


凌牙「ぐあああああああああああああああ!!!」


凌牙LP1700→0


 倒れたシャークに手を差し伸べる鉄男()。それを黙って握り返すシャーク()。



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凌牙「リオを任せられるのはお前しかいない。」←安らかな笑顔

鉄男「シャーク……」←不必要な頬染め


 なぜかビジョンが式場に。

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璃緒「鉄男くーん!ステキですわー!」←ウェディング姿


鉄男「リオさーん!!」





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現実
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鉄男「よぉぉし!!早速シャークとデュエルだ!!!」


小鳥「ちょ、鉄男くん!ちょっと待ってよ!」


真月「……聞こえてませんね」


 さすがにそれは無理だろうと誰もが心に思ったが、結局言い出せずに鉄男を戦場に見送る形に。


遊馬「んぐ……んぐ……―――――――ん?」←話聞いてない







・・・屋上・・・





凌牙「デュエルだと……?貴様が、オレと…か?」

鉄男「そ、そうだ……。オレがデュエルで勝ったら―――――その……リオさんの……」←後半小声

凌牙「はっきり言って、お前では力不足だ。」←デュエルの話

鉄男「な、なに!」←リオの彼氏的な意味での話

凌牙「せめて、遊馬のレベルにならない限り、諦めろ。」←デュエルの話

鉄男「遊馬のレベル……はっ!遊馬なら良いってのか!」←リオの彼氏的な意味での話


 そんな屋上でのやり取りを心配して伺う委員長と徳之助。しかし、ドアを挟んで聞いているせいで、断片的な会話しか聞こえずに二人が何の話をしているのかイマイチ聞き取りづらい。


等々力「遊馬くんなら良い?」

徳之助「何が良いウラ?」




鉄男「それって……つまり……」





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 晴天の下、華やかな衣装に身を包んだリオを抱き上げる遊馬。レッドカーペットが敷かれた教会のドアを抜け、クラスのみんなが祝福する階段をゆっくりと降りる遊馬。


遊馬「ウェディングだぜ!!オレ!!」←非実用的亜種


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 笑顔で迎えられた遊馬は、緊張で赤くなったリオの笑顔を見返す。空には、アストラルがラッパを吹いていた(?)



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鉄男「そんな……じゃあ、遊馬しか……。、リオさんの恋人は遊馬しか認めないってのかよーーーーーー!!!!!!」←シャークはもう帰った


等々力&徳之助「マジですか!!!!!?」



 とある誤解から広まった噂。シャーク公認のリオの彼氏は九十九遊馬だけ!?


 混乱するハートランド学園男子生徒達。激昂するリオ。青春が勝手に終わった鉄男。気が気じゃない小鳥とキャットちゃん。

 波乱が波乱を呼ぶ恋の騒動はどこに向かっていくのか。


 一方、シャークは授業をサボって昼寝し、遊馬は状況を1ミリも理解していなかった。




























第91話「シャークVS璃緒 100戦目の喧嘩デュエル!!」























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小鳥「っええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!」






 早くも委員長と徳之助を通じて学校中に噂は広まった。昼休みにリークされたこのネタは、学校始まって以来の世紀の大スクープとして放課後には学内新聞が発行され、既に噂を知らない生徒はいないくらいだった。シャーク当人を除いて……は。


 恋話に華を咲かせる女生徒。虚しく床や壁を叩く男子生徒。それぞれ反応は様々だが、おかげでリオはどこを歩いても全員から注目されるようになていた。





 教室の一角で帰り支度をしていた小鳥の悲鳴が上がる。


等々力「シャークが遊馬くんのことを、リオさんの恋人として認めました!!」

真月「遊馬くんがねぇ……」

徳之助「これはハートランド学園を揺るがす大ニュースウラ!!」

等々力「ついにビッグカップル誕生です!!」


 方やWDC初代チャンピオン、方や誰もが認める美人デュエリスト


小鳥「へ、へぇ〜〜〜…。そーなんだぁ〜〜〜…」←ピキピキ

キャッシー「うぅー!許せニャイー!」








・・・中庭横、サッカーコート観客席・・・




 放課後、鉄男は遊馬を校舎横のコートに呼び出した。おかげで遊馬自身、学校中の騒動は知らずにいる。


遊馬「なんだよ鉄男、こんなところ呼び出して……」

鉄男「オレは、オレは正直悔しい!!!」←いきなり暑苦しい

遊馬「え、何が?」

鉄男「でも、オレじゃなかったんだ……オレじゃだめだったんだ!」←反復法

遊馬「?」

鉄男「だから潔く身を引く!!」

遊馬「はぁ????」

鉄男「遊馬、オレはお前を親友だと思ってる……」←純粋な目

遊馬「お、おう。サンキュー」←動揺

鉄男「だからこそ、彼女を託すんだ!リオさんを泣かせたらオレが許さねぇ!!」←涙をこらえながら


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遊馬「なに言ってんだお前!!!???」


鉄男「シャークが、リオさんに相応しいと認めたのは…遊馬、お前だったんだよ」←どん!

遊馬「――――――――――へ?」





璃緒「そう。そういうことだったのですね…。」


 話は聞いたとばかりに物陰から姿を現したリオ。一方遊馬は凍りついたように固まって動かないままだった。


鉄男「リオさん…。」

璃緒「ネタ元は……凌牙だったのですね!」←メラメラ









・・・数十分後・・・






凌牙「なんだ……いきなり呼び出して……」


 リオが声色低くシャークのDゲイザーに待ち合わせを呼びかけてきたのがちょうど10分前。既にそれだけでリオが怒ってるのを察知したシャークだが、今の所思い当たる節も無く、とりあえず無愛想に用件を聞いた。


璃緒「デュエルを申し込むわ。」

凌牙「……またか。よく挑戦されるな……」

璃緒「私もいい加減、堪忍袋の緒が切れたわ。」


 リオはDパットを取り出してシャークの前に礼の記事を表示させる。ディスプレイには、「兄・凌牙 2人の交際を認める!」とシャークの写真付きで掲載されていた。


凌牙「なんだ……そりゃ?」←若干困惑してる

璃緒「兄貴だからって、何でも勝手に決めて!!!」

鉄男「リオさん……あの……」←とりあえず静止しようとしてる

璃緒「ちょっと黙っててくださる?」

鉄男「あ、はい」←萎縮


凌牙「バカバカしい……」


 シャーク自身訳が分からず、身に覚えも無いので言いがかりだと言わんばかりにリオに背を向ける。


璃緒「逃げるの?シャークの名が聞いて呆れるわ。本当はたまねぎ、嫌いな癖に。」


凌牙「―――――っ」←何も言い返せない


璃緒「それにピーマンだっていっつも残して」

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凌牙「UGU……」←逆鱗


 リオの執拗な挑発に乗るまいとしていたシャークだが、顔見知りの前でしょうもない弱点を晒してしまい、引くに引けずについに怒りが沸騰する。


凌牙「黙れ!兄を愚弄するとはいい度胸だ!」

璃緒「ふん!これで兄妹喧嘩デュエルは100戦目ね!返り討ちよ!!」←内訳が気になる


「「「「「「100回目の兄妹喧嘩デュエル!!??」」」」」」


アストラル『シャークとその妹のデュエル…。興味深いな』←外が面白そうだから出てきた口


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「「デュエルディスクセット!!!」」


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「「Dゲイザー、セット!!!」」



 プライドの高い神代家。例え兄と妹でも譲れない時は譲れない。


 リオの彼氏騒動から発展した喧嘩は、なぜかお互いの日頃の鬱憤晴らしに。


 睨み合う二人の気迫に押されながらも、遊馬達も隅で二人のデュエルを観戦することに。



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「「デュエル!!!!」」



凌牙「先攻はオレだ!オレのターン、ドロー!!」


○「オレは《ビッグ・ジョーズ》を召喚!!」


《ビッグ・ジョーズ
☆3/水属性/魚族/ATK1800/DEF 300
通常魔法を発動したターン、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
(※アニメ効果)


○「さらに、手札から《シャーク・サッカー》を特殊召喚!!」


《シャーク・サッカー》
☆3/水属性/魚族/ATK 200/DEF1000
自分フィールド上に魚族モンスターが召喚・特殊召喚された時、このカードを手札から特殊召喚する事ができる。このカードはシンクロ素材とする事はできない。
(※アニメ効果)


○「そして、オレはレベル3ぼ《ビッグ・ジョーズ》と《シャーク・サッカー》でオーバーレイ!!!」

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」


「浮上せよ!!《潜行母艦エアロ・シャーク》!!!!」


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《潜航母艦エアロ・シャーク》
ランク3/水属性/魚族・エクシーズ/ATK1900/DEF1000
レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。自分の手札の枚数×400ポイントダメージを相手ライフに与える。
(※アニメ効果)


遊馬「さすがシャーク!1ターン目からエクシーズ召喚を決めてきやがった!」

○「エアロ・シャークの効果発動!!オーバーレイユニットを1つ使い、自分の手札1枚につき400ポイントのダメージを与える!!!」


等々力「シャークの手札は4枚!」

小鳥「いきなり1600のダメージを!?」

鉄男「―。」

璃緒「――――!」


凌牙「その鼻っ柱、叩き折ってやる!!」


「“エア・トルピード”!!!!」


鉄男「リオさん!!」

璃緒「私は手札から《ガード・ペンギン》を特殊召喚!!このカードは、相手モンスターの効果によるダメージが発生した時、そのダメージを無効にして特殊召喚します!!」


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《ガード・ペンギン》
☆4/水属性/鳥獣族/ATK 0/DEF1200
相手のカード効果によって自分ライフにダメージを受ける時、そのダメージを無効にして手札のこのカードを攻撃表示で特殊召喚する事ができる。



徳之助「さすがウラ!」

鉄男「リオさん最高!」


凌牙「ふん。この程度のことは出来て当たり前だ」

璃緒「別に褒めてもらおうなんて思ってない。」


○「オレは手札からフィールド魔法《水中関門(アクア・ゲート)》を発動!!このカードは、自分の魔法・罠カードゾーンの伏せカード1枚につき1度、相手モンスター1体の攻撃を無効にする!!」


《水中関門(アクア・ゲート)》
フィールド魔法
1ターンに、自分の魔法&罠カードゾーンにセットされたカード1枚につき1度、相手モンスター1体の攻撃を無効にできる。



 一瞬で周りは水に覆われた宮殿跡地のようなフィールドに変わる。水底には大昔の文明の後が残り、水上には土台を支える支柱と、二人の間を挟むように関門が構えていた。


○「さらにカードを2枚伏せてターンエンドだ。」


凌牙「さぁ、これでオレは攻撃を2回防げる。どうする?」


璃緒「ふん。見せてあげるわ、私のデュエルを!私のターン、ドロー!」


●「私は《ブリザード・ファルコン》を召喚!!」


《ブリザード・ファルコン》
☆4/水属性/鳥獣族/ATK1500/DEF1500
このカードの攻撃力が元々の攻撃力よりもアップした場合、その数値だけ相手ライフにダメージを与える。
(※アニメ効果)


●「私はレベル4の《ガード・ペンギン》と《ブリザード・ファルコン》でオーバーレイ!!」

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」


「舞い降りよ!!《零鳥獣シルフィーネ》!!!」


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《零鳥獣シルフィーネ》
ランク4/水属性/鳥獣族・エクシーズ/ATK2000DEF2200
レベル4モンスター×2
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。次の自分のターンまで、このカード以外のフィールド上に表側表示で存在するカードの効果を無効にし、相手フィールド上にモンスター1体の攻撃力をこの効果で無効にしたカードの数×300ポイントダウンする。
(※アニメ効果)



鉄男「リオさん!《水中関門》の効果で攻撃は無効です!」

璃緒「それくらい対処できない私だと思って?」

鉄男「え?」


●「シルフィーネの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、次の私のターンの始めまでシルフィーネ以外の表側表示のカード効果を無効にします!」



「“パーフェクト・フリーズ”!!!!」



 水面はシルフィーネの効果によって凍りつく。《水中関門》の効果が無効化されたためだ。


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小鳥「フィールドが凍りついた!?」

アストラル『これで《水中関門》での防御はできない。』

遊馬「やるじゃん!」



●「さらに、この効果で無効にしたカード1枚につき、相手モンスター1体の攻撃力を300ポイント下げる。効果が無効になったカードは《潜行母艦エアロ・シャーク》と《水中関門》の2枚。よってエアロ・シャークの攻撃力は600ポイントダウンする!!」


《潜行母艦エアロ・シャーク》
ATK1900→1300


鉄男「いいそリオさん!一気にいけぇ!」





璃緒「(凌牙がシルフィーネの効果を忘れていたとは思えない―――――。まさか、《水中関門》はフェイク!?本命はあの伏せカード……ならば!)」


●「私は装備魔法《沈黙の翼》をシルフィーネに装備します!!このカードは装備モンスターの攻撃力を300ポイントアップし、さらに相手の魔法・罠カードの効果を受けなくなります!」


《沈黙の翼》
装備魔法
鳥獣族モンスターにのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。装備モンスターは相手の魔法・罠カードの効果を受けない。


《零鳥獣シルフィーネ》
ATK2000→2300


璃緒「これでもうその伏せカードでシルフィーネを狙うことはできないわ」

アストラル『―――よく気がついた。だが……』

凌牙「……。」

●「空を裂けシルフィーネ!!エアロ・シャークを攻撃!!!」


「“アイス・レイ”!!!!」


凌牙「ぐ―――――!?」


凌牙LP4000→3000



鉄男「よっしゃあ!リオさんパーフェクト!!」


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璃緒「フフ。私が罠に引っかからなくって、残念だったわね」


凌牙「確かに残念だ―――――。お前のデュエルが余りに予想した通りでな!!」

璃緒「!?」




○「罠発動!!《ゴースト・フリート・サルベージ》!!!」


《ゴースト・フリート・サルベージ》
通常罠
自分フィールド上の水属性モンスターエクシーズ1体が戦闘によって破壊された時に発動できる。そのモンスターエクシーズ1体とそのエクシーズ素材となったモンスター(2体まで)を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。


○「このカードは、水属性モンスターエクシーズがバトルで破壊された時、効果を無効にしてそのモンスターエクシーズ1体と召喚素材となったモンスター2体を特殊召喚する!!」

凌牙「オレは《ビッグ・ジョーズ》《シャーク・サッカー》《潜行母艦エアロ・シャーク》を特殊召喚!!!」


小鳥「一気にモンスターが3体に!」


遊馬「遊馬けど、モンスター効果が無効になってちゃ……」


○「さらにオレは、罠カード《フルアーマード・エクシーズ》を発動!!このカードは、相手ターンでもエクシーズ召喚を可能とする!!」


璃緒「なっ!?」


遊馬「なんだと!?」


《フルアーマード・エクシーズ》
通常罠
自分フィールド上に存在するモンスターエクシーズ1体を選択して発動できる。モンスターエクシーズ1体をエクシーズ召喚し、選択したモンスターをそのモンスターの攻撃力の数値分攻撃力アップの装備カード扱いで装備する。装備モンスターが破壊される場合、このカードの効果で装備したモンスターを墓地へ送る事で、その破壊を無効にする。


○「オレは、レベル3の《シャーク・サッカー》と《ビッグ・ジョーズ》でオーバーレイ!!」

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」


「漆黒の闇を裂き、出てよ!!《ブラック・レイ・ランサー》!!!」


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《ブラック・レイ・ランサー》
ランク3/闇属性/獣戦士族・エクシーズ/ATK2100/DEF 600
水属性レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する事ができる。選択したモンスターの効果をエンドフェイズ時まで無効にする。


○「そして、《フルアーマード・エクシーズ》の効果で、《ブラック・レイ・ランサー》にエアロ・シャークを装備し、その攻撃力をプラスする!!!」


 変形するエアロ・シャーク。2つの鮫の先端部が両肩に装着され、巨大なヒレを翼のように広げて《ブラック・レイ・ランサー》は一回り大きく変化した。


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《ブラック・レイ・ランサー》
ATK2100→4000



遊馬「攻撃力4000!?」


凌牙「さて、対抗策はあるか?」

璃緒「―――っ」

●「カードを1枚伏せて、ターンエンドよ」


 全てを読まれ、その上であざ笑うシャークに歯を食いしばるリオ。


凌牙「オレのターン、ドロー!!」


○「オレは手札から魔法カード《ブレイク・ストリーム》を発動!!この効果により、《ブラック・レイ・ランサー》が攻撃する時、相手プレイヤーは魔法・罠カードを発動できない!!」


《ブレイク・ストリーム》
通常魔法
自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。このターン、選択したモンスターが攻撃する場合、相手は魔法・罠カードを発動できない。選択したモンスターが相手モンスターを戦闘によって破壊した時、相手の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。



アストラル『フィールド魔法の効果もシルフィーネが無効にしている。これで彼女は、攻撃を防ぐ手立てがなくなった……。』


璃緒「――――――!」


 シャークは返しのターンでリオがシルフィーネを召喚し、効果を使うのを見抜いていた。だからこそ、自分にも不利になる《水中関門》を敢えてブラフとして発動したのだ。



鉄男「(リオさん……落ち着いて―――――。)」


○「いけ!!《ブラック・レイ・ランサー》!!シルフィーネを攻撃!!」


「“ブラック・ブライト・スピア”!!!!」


璃緒「く――――――っ!?」


璃緒LP4000→2300


○「まだだ!《ブレイク・ストリーム》のさらなる効果発動!!《ブラック・レイ・ランサー》がモンスターを破壊した時、相手の魔法・罠カード1枚を破壊する!!!」


璃緒「――!!」


凌牙「所詮、お前じゃオレには勝てねぇよ」


璃緒「―――――――。」

凌牙「デュエルを始めた頃だって、全部オレにカードを決めて貰わなきゃ、何もできなかったろ?」


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 それはいつかの微笑ましい記憶。二人にとっては絆であり、かけがえの無かったもの。それでも、お互いにそれを分かち合う事もなく、今まで平行線のまま生きてきた。そこにはデxヂュエリストとしてのプライド、シャークの妹としてプライド。そして、いつか超えたい・超えさせないと意地になる兄妹のプライドでもあった。


璃緒「―――――ざっけんじゃないわよ……。」

凌牙「あぁ?」

璃緒「いつまでも――――いつまでも凌牙無しじゃ何もできない私じゃない!!私は私よ!!」

凌牙「…。」


●「私は罠カード《氷炎の卵(オーバル・アイス・ファイヤ)》を発動!!!」


鉄男「え、そのカードって今破壊された……」


璃緒「このカードは、破壊されることで効果を発動する!墓地の水属性モンスターエクシーズ1体の攻撃力・守備力を0にして特殊召喚できる!!」


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《氷炎の卵(オーバル・アイス・ファイヤ)》
通常罠
このカードが破壊された時、自分の墓地から水属性モンスターエクシーズ1体を選択して表側攻撃表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターエクシーズの攻撃力・守備力は0になり、そのランクよりも1つ高い数値のレベルを持つ。


●「再び舞い降りよ!!《零鳥獣シルフィーネ》!!!」


《零鳥獣シルフィーネ》
ATK2000→0
DEF2200→0


●「さらに、このカードの効果で復活したモンスターは、ランクのの1つ上のレベル(4+1=5)を合わせ持つ!!」


《零鳥獣シルフィーネ》
ランク4・レベル5


遊馬「すっげぇ!!」

小鳥「でも、攻撃力が0じゃ……」



○「オレはカードを1枚伏せてターンエンドだ」


璃緒「私のターン……」


 リオの手札には今の状況を切り開くカードは無い。この《氷炎の卵》を使ったコンボには後1枚キーカードが足りない。


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璃緒「(もし、このドローであのカードが来なかったら……それに、凌牙が次の私の一手を……)」


凌牙「今オレが伏せているカードが本命の伏せカード。」


 まるでリオの考えを読んだかのように、シャークはリオの不安を煽る。


璃緒「―――!?」


凌牙「自分が攻撃した時に発動するかもしれない。そう考えているんだろうが……さて、“どっちだろうな”?」


璃緒「…。」


鉄男「リオさん……。」


凌牙「はっ!そうやって先を読もうとして迷いが生じる。結局お前は何も変わっちゃいねぇ!自分の力を信じていない!!」

璃緒「―――――――!!」

凌牙「さぁドローしろ!!今のお前に望むカードを引くことなどできない!!」

璃緒「う―――――。」




 デュエルモンスターズは常に限られた手札の中で相手と渡り合うカードゲーム。毎ターン補充できるカードはたった1枚。しかし、それが戦況を逆転させたり、さらに追い詰めたりする。

 相手が何を狙っているのか、何を考えているのか、リオにもそれはある程度わかる。だけど、シャークの考えをある程度わかっていることをシャークはわかっている。だから裏を突かれる、だから迷いが生じる。先を読めば読むほど見透かされているような気がして、ドローカードが引けなかった。



鉄男「そんなことない!!」


璃緒「―――!」


鉄男「リオさん!自分を信じて!自分を信じれば、カードは必ずきます!もしもなんて迷ってちゃだめだ!!進むんです!!前へ!!」


遊馬「鉄男ぉ……。そうだ!!!かっt― 鉄男「かっとビングだ!!!かっとビングだ!!リオさん!!!」←乗っ取り



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遊馬「たは!」←唯一の見せ場


璃緒「―――――――そうね、そうよね。自分を信じて、自分で道を切り開く!!私のターン、ドロー!!」


「(キタ!)」


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●「私はフィールド魔法《氷炎の世界(アイス・ファイヤ・ワールド)》を発動!!!」


《氷炎の世界》
フィールド魔法
水属性モンスターを水属性モンスターエクシーズのエクシーズ素材とする場合、1体で2体分の素材とする事ができる。


 再び凍てつく水面。シルフィーネの効果が解かれ、溶け出した水場も今度は氷の大地に様変わりする。


●「このカードは、水属性モンスターがエクシーズ素材となる時、1体で2体分とすることができる!!シルフィーネは《氷炎の卵》の効果でレベルを合わせ持つ!!」


遊馬「これでレベル5のモンスターが2体!」


璃緒「私は前へ進む!私は、レベル5のシルフィーネでオーバーレイ!!!」

「2体分のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」


「今その殻を突き破れ!!《零鳥姫リオート・ハルピュイア》!!!!」


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《零鳥姫リオート・ハルピュイア》
ランク5/水属性/鳥獣族・エクシーズ/ATK2500/DEF2100
レベル5モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を0にする。


凌牙「な――――!?」


●「さらに、リオート・ハルピュイアの効果発動!!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスターの攻撃力を0にする!!」


「“アーム・フリージング”!!!!」


《ブラック・レイ・ランサー》
ATK4000→0


真月「あの超強力なモンスターの攻撃を封じた!」

遊馬「すっげぇ!!」


●「いけ!リオート・ハルピュイア!!《ブラック・レイ・ランサー》を攻撃!!!」

○「《フルアーマード・エクシーズ》の効果発動!!装備しているモンスターを墓地に送り、破壊を無効にする!!!」


璃緒「だけどダメージは受けてもらうわ!!」


凌牙「ぐあああ――――くっ!!!?」


凌牙LP3000→500


キャッシー「シャークに大きなダメージよ!」

鉄男「これが、リオさんの進化……」←進化?


●「私はこれでターンエンド。」











凌牙「オレの伏せカードを恐れずに、向かってきたか……。――――――――成長したな。」


 ゆっくり立ち上がり、静かに微笑むシャーク。


璃緒「凌牙……。」


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凌牙「なんて事を言うと思ったか!!!お前はまだまだだ!!!!」


「―――!?」



凌牙「オレのターン、ドロー!」


○「オレは《ドリル・バーニカル》を召喚!!」


《ドリル・バーニカル》
☆3/水属性/水族/ATK 300/DEF 0
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与える度に、このカードの攻撃力は1000ポイントアップする。


○「さらに装備魔法《エクシーズの宝冠》を《ブラック・レイ・ランサー》に装備!!!この効果により、モンスターエクシーズのランクはレベルに変化し、2体分のエクシーズ素材となる!!!」


《エクシーズの宝冠》
装備魔法
モンスターエクシーズにのみ装備可能。装備モンスターはそのランク分のレベルを得る。装備モンスターをエクシーズ素材とする場合、1体で2体分の素材とする事ができる。


《ブラック・レイ・ランサー》
ランク3→レベル3


○「そして、《氷炎の世界》の効果で、《ドリル・バーニカル》を2体分のエクシーズ素材とする!!!」


鉄男「あれは――――さっきのシルフィーネと同じ――――!?」


20130221140503


○「オレはレベル3の《ドリル・バーニカル》と《ブラック・レイ・ランサー》でオーバーレイ!!!」


「4体分のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」


「出てよ、海の帝王《牙皇帝シャーク・カイゼル》!!!!!」


20130221140506

《牙鮫帝シャーク・カイゼル》
ランク3/水属性/魚族・エクシーズ/ATK1800/DEF2000
レベル3モンスター×4
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する。このカードのエクシーズ召喚に使用したモンスター数とこのカードのエクシーズ召喚に必要な元々のエクシーズ素材の差分1体につきこのカードの攻撃力は1000ポイントアップする。
(凄い適当)


 大口を開けた巨大な怪物。全てを砕かんとするその牙はまさに皇帝の威光。


アストラル『相手のフィールド魔法を利用したか。さすがだな、シャーク』


○「シャーク・カイゼル攻撃だ!!」


璃緒「!?」


遊馬「何で?相手より攻撃力が低いのに」←テンプレ


○「シャーク・カイゼルの効果発動!!オーバーレイユニットを1つ使い、本来のオーバーレイユニット数から今あるオーバーレイユニットの数を引いた分×1000ポイントの攻撃力をアップする!!!本来のオーバーレイユニットとの差は3つ。よって、攻撃力は3000ポイントアップする!!!」



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《牙皇帝シャーク・カイゼル》
ATK1800→4800


鉄男「そんな……」


璃緒「―――――」


凌牙「自分のフィールド魔法で自滅したな、リオ」



○「粉砕しろ!!シャーク・カイゼル!!!!」


「“カイザー・バスター”!!!!!」




璃緒「きゃあああああああ!!!」



璃緒LP2300→0



20130221140525





・・・・・・






璃緒「はぁ……敗けた。」


凌牙「……。」


 どこかすっきりした顔で、リオは立ち上がりシャークを見る。無表情でもその顔からイライラが無くなっているのがわかる。大抵喧嘩デュエルをした後はいつもこんな感じなのだろう。


璃緒「悔しいけど、私はまだまだってことね?」


凌牙「あぁ…。だが、さっきの進化は認めてやる。」


璃緒「い〜〜〜〜!」


20130221140537


 口を真一文字に広げて精一杯の反撃をするリオ。


璃緒「でも、いきなり遊馬を恋人にしろなんて……」


凌牙「遊馬をお前の恋人にだと……?誰がそんなことを……?鉄男に“オレとデュエルするなら遊馬レベルになれ”と言っただけだ」


璃緒「え!?」


鉄男「え、えぇ!?」


等々力「それじゃ…あ?」

徳之助「オレ達の誤解…ウラ?」


璃緒「何よそれ!!」


鉄男「あ、あの!すげぇデュエルでした!!いつかオレとデュエルしてください!」←意を決した


璃緒「私と?」


鉄男「はい!オレ、もっと強くなりますから!……それで……もしもオレが勝ったら……」←文字文字


璃緒「勝ったら?」


鉄男「――――――いえ、その時言います。」




凌牙「―――。」←何かわかったけど面倒なので言わない


20130221140549


璃緒「楽しみにしてますわ」








・・・・・・






等々力「そろーり」

徳之助「そろーり」




璃緒「さて。誤解を学校中に広めた方々……。そこのお二人?」



等々力「ドキ!!!」

徳之助「あぁ……」


璃緒「少しお時間宜しくて……?」←ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……


20130221140557


「「いやあああああああああああああああああ!!!!」」




遊馬「で?結局兄妹喧嘩の原因ってなんだったんだ?」←最後まで事情が飲み込めなかった人


小鳥&キャシー「「知らなくていいの!!!」」←なぜか尻をつねる


遊馬「あ―――――いってぇ!!!もうわけわかんねぇ!!!!」


20130221140600
















 季節は巡ってハートランド学園では学園祭が行われる。


 遊馬のクラスでも出し物を決め、小鳥は《ガガガガール》になってモンスターカフェのウェイトレスに。

 徳之助はデュエルアイドルサナギちゃんグッズで荒稼ぎを企み、華道部部長・花添愛花も登場!


 そしてイベントとしてプロのデュエリストも登場!!だけど対戦条件はカップルで挑むこと!?そんな遊馬の前にロケット少女アンナが再び登場!!相変わらず豪快で超弩級なモンスターを使うアンナに遊馬は振り回されながらもカップルデュエルでプロと戦う!!


20130221140645


次回、「激戦カップルデュエル「アンナ奴」と俺がタッグ!?」