【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

毎日欠かさず更新して約11年目・・・・・。FGOとホロライブ・ホロスターズ中心のブログです。

スマイルプリキュア!第44話「笑顔のひみつ!みゆきと本当のウルトラハッピー!!」






 わたしの名前は星空みゆき


 ハッピーなことが大好きで、いつも笑顔でいればきっとキラキラした未来が待ってるって信じてます。


 だから毎日ウルトラハッピーを探しています。



 ――――でも、ウルトラハッピーって何なんだろう……?






キャンディ「おかいものたのしみクル!」


 クリスマスも間近に迫り、イルミネーションで彩られた駅前の広場に、キャンディを鞄に入れてみんなとの集合場所に走りました。


みゆき「うん、そうだね!」



なお「あ、来た来た」

あかね「みゆ〜〜き〜〜!!」

みゆき「ごめーん、遅くなっちゃって……」


 今日はみんなであちこち買い物して回る約束。集合場所にはあかね、やよい、なお、れいかがそれぞれ目新しい冬着を着込んで待っていました。



みゆき「うわ!―――――あいててて……」


 みんなの所へ一直線で走っていたみゆき。しかし、気を抜いてしまったのか、道の段差に気づかずにつまづいてしまいます。


あかね「あ……。」


「大丈夫?」


 驚いた様子ですぐそこにいた女の人が、みゆきに駆け寄ります。心配かけまいとみゆきはすぐに体を起こして笑顔で答えます。




みゆき「はい〜……」

「はい、おねえちゃん!おにんぎょうさんおちたよ!」


 すると今度は女の子が目を回しているキャンディを拾ってみゆきに手渡してくれました。女の人とその子は親子でした。


みゆき「あ、ありがとう!――――――――」


 キャンディを受け取ったみゆきは、女の子がしていたあるペンダントに目を奪われます。



 それは、羽を象ったシンプルな鏡のついたペンダントでした。


 ただ、みゆきにはそれがただのペンダントには見えなく、とてもとても大切な何かを思い出す想い出のモノでした。




「……?どうしたの……?」


 急に動きが止まったみゆきを心配して、女の子のお母さんが話しかけます。


みゆき「あぁ!何でもないです!」






「おねえちゃんバイバーイ!」


みゆき「バイバーイ……!」


あかね「二人共大丈夫か?」

キャンディ「キャンディいたかったクル!」

みゆき「ごめ〜ん……。」

やよい「思いっきり転んだもんね」


みゆき「(あの鏡……ちょっと似てたな……。)」



 それはいつか忘れかけていた大切な想い出。


 遠い昔と今の自分を繋ぐ記憶。


 みゆきの生きる世界を変えたきっかけ。











・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ウルフルン「チキショウ!!!チキショウ!!!チキショウ!!!」


 滅多に降らない雨がその日、バッドエンド王国に降り注いでいました。


 後がないとジョーカーに最終勧告され、意を決して挑んだ戦いも、覚醒したサニーに敗れ、このままぬけぬけと帰った所で自分が何をされるかもわからない状況にウルフルンは戸惑っていました。




ウルフルン「アジトへも帰れねぇ……。く―――――!どうせオレは一匹狼……。風の吹くまま気の向くままよ」




ジョーカー『ウルフルンさん、あなた“また昔に戻りたい”んですか?』




 鋭いナイフで抉るようなその口から出たあの言葉がウルフルンの頭から離れません。恐怖、嫉妬、虚無。ただただ自慢の牙を噛み締めるウルフルンは、手持ちに唯一残った黒っ鼻を取り出します。


ウルフルン「ぐ―――――、最後のひとつ……。最後のチャンスか……。だったらターゲットはアイツだ!」


 ぐっと黒っ鼻を握り締め立ち上がるウルフルン。


ウルフルン「キュアハッピー!!!」






スマイルプリキュア!第44話「笑顔のひみつ!みゆきと本当のウルトラハッピー!!」










なお「さっきの子が持ってた手鏡?」

みゆき「うん。」


様々なブティックが立ち並ぶ駅前のストリートを歩く5人。みゆきは、さっきの女の子が持っていた鏡について、思い出したことを皆に話していました。



みゆき「わたしが小さい頃大切にしていたのと似ていたんだ。」

あかね「それがどうしたん?」

みゆき「うん、わたしその手鏡のおかげでね、笑顔って大切だなって思うようになったの。」

あかね「ほぇ〜。」


 いつもスマイルスマイルと口癖のように言うみゆき、そのきっかけになった手鏡の話にみんなは興味津々です。



みゆき「わたしが初めて仲良くなったお友達の話……。」










・・・・・・・





みゆき「わたしが小さい頃、お父さんの仕事の関係で少しの間だけおばあちゃん家で暮らすことになって……。」


れいか「夏休みに私達がお邪魔したところですね」



みゆき「うん。―――その時のわたしは人見知りで、知らない人と話をするのが恥ずかしくて……。家の中でいつも一人で絵本を読んでたの。そしたらね、心配してくれたおばあちゃんがキレイな手鏡をくれたの」




「みゆき、“笑う門には福きたる”て言ってね、笑っていたらきっと楽しいことがやってくるわ…。」



あかね「へぇ……意外やなぁ……。」


やよい「みゆきちゃんは昔から今みたいに明るいのかと思ってた…。」


みゆき「それでね、わたしその手鏡でずっと遊んでいたの…。」



 小さな手鏡に映る大きな自分。なかなかまっすぐ人を見れなかったみゆきは、手鏡の中の自分を見つめて少しずつ人と向き合うことに慣れていきました。


みゆき「そうしたら…なぜか勇気が湧いてきて……。その手鏡をお守りにして、外に出てみたの」


 娯楽施設が皆無に近い田舎の集落は、都会からやってきたみゆきには新鮮で、その日はある家で庭にピクニックシートを広げておままごとをしていた3人の女の子を見つけました。


「じゃあわたしてんいんさんするー!」

「こんにちはー!」

「いらっしゃいませー!なににしましょー?」

おこさまランチをくださいな!」

「いっしょにポテトはいかがでしょー?」

「おねがいします!」



 こっそり茂みの影から覗くみゆき。みゆきが見ていた先には、笑顔で楽しそうに遊んでいる女の子たちがいました。




「「「あれ?」」」


 じーっと見ているみゆきに気づいた女の子たち。自分に視線が集まったのに慌てて、みゆきは戸惑ってしまいます。


みゆき(幼)「あ……」

「だれ?」

「どこのこ?」

「ねぇねぇ!おなまえは?」


みゆき(幼)「なま……」


「あーきれいなかがみー」

「ほんとーだー!」


みゆき(幼)「うぅ…!」


「みせてー」


 変に緊張してしまい、みゆきは言葉が出てきません。鏡に気づいた女の子の一人が、みゆきに手を伸ばすと、鏡を取られると思ったのか、みゆきは一目散に逃げ出してしまいます。



みゆき(幼)「――――!!」












みゆき「結局、誰ともお友達になれなかったんだ。」








 林の気の影で一人踞るみゆき。勇気が出せない自分が嫌になりながらも、鏡の中の自分を覗き込みます。


みゆき(幼)「かがみよ、かがみよ、かがみさん。わたしの、おともだちはどこですか?」


 小鳥が囀る木々の中、ふと何かがそこにいました。


みゆき(幼)「ふぇ…?」


 鏡に写った自分と、その後ろの木。その木の上から日の光とは違う光が、枝と枝の間から洩れていました。


みゆき(幼)「あ……」


 枝に座っていたのは真っ白帽子と真っ白なワンピースを着たみゆきと同じ年くらいの女の子でした。



 いつの間にそこにいたのか、それとも最初からずっといたのか。色々不思議に思うみゆきに女の子は口を開かずにただただその笑顔をみゆきに向けました。








れいか「その子はなんというお名前なんですか?」

みゆき「それが思い出せないの…。」

やよい「え?」


 買い物をするつもりが、すっかり話の内容が気になって、皆は広場の休息スペースでみゆきの話を聞いていました。



みゆき「もしかしたら、わたし名前を聞いてなかったかも……。」

あかね「おっちょこちょいは昔からやな」

なお「――で、どうなったの?」

みゆき「うん――――。」







みゆき「わたしがその大きな木の下で遊んでいると、必ずその子が来てくれたの。」


 栗色のふんわりとした髪を風になびかせ、その女の子はいつもみゆきのすぐ隣で笑いかけてくれました。


みゆき「わたし、その子とたくさんおしゃべりして、たくさん遊んだの。とっても楽しくて、キラキラした時間だった。」




 その子の声はもう覚えていません。顔も今まで忘れていた。だけど、さっき出会った女の子がその子と似ていたからか、今はみゆきも鮮明にあの時のことを思い出せました。


みゆき「それでね、わたしその子と遊んだことを、絵日記みたいな絵本にして描き始めたの」


 人一倍絵本が大好きだったみゆきは、自慢のクレヨンを取り出して、その女の子(スマイルちゃん)との想い出を絵本にすることにしました。


みゆき「それでね、その絵本を一緒に見ようと思って、またあの木の下に行こうとした時に……。」


「あ、このまえのこ!」


 ふと曲がり角でみゆきは、以前目の前から逃げ出してしまった女の子3人組とばったり出くわしてしまいます。


みゆき(幼)「あ……。」


みゆき「わたしはまた逃げ出しそうになったんだけど……。」





『笑って。』





 耳元で初めて聞いた声が聞こえました。もちろん初めて聞いた声なので、誰の声かはわかりません。ですが、その時のみゆきにはそれが誰なのかはすぐにわかりました。


みゆき(幼)「――――!」



みゆき「その時、“笑って”って、声が聞こえた気がして……。」




みゆき(幼)「あ……う……」


「?」


みゆき(幼)「こ……こんにちは……!」


 精一杯の勇気で言葉にしたみゆき。しかし、緊張して震えているのが自分でもわかりました。



「……」

「……」

「……」


みゆき(幼)「あ……ぁ……」




「―――こんにちは!」


「「こんにちは!」」


みゆき(幼)「―――!」


「ねえなまえは?」


みゆき(幼)「あ、ほ、ほしぞらみゆき」


みゆきちゃん?」

「かわいいなまえだね」

「それなぁに?」


 女の子のひとりが、みゆきが大事そうに抱えていた本に気づきます。


みゆき(幼)「え、えほん……わたしがかいた……。」


「えー!みせてみせてー!」





 絵本には、微笑ましく楽しそうに遊んでいるみゆきと女の子が描かれていました。色んなことをして遊んでいるその本は、読んでいた女の子たちも感心してのめり込んでいました。


「わー!みゆきちゃんじょうずだねー!」

「じょうずじょうずー!」



みゆき(幼)「えへへ……!」


 共通の話題を持っていなかったみゆきは、自分の絵本の話でその時は女の子たちと楽しく過ごしました。




 楽しく女の子たちと話しているうちに、何かが自分のそばからいなくなったような気になって、みゆきはふと後ろを振り返りましたが、やっぱりそこには誰もいませんでした。












みゆき「勇気を出して、笑顔で一歩踏み出したら、キラキラ輝く未来が待っていた。わたし、その時わかったの。暗い顔をしているとハッピーが逃げちゃう……。笑っていたら、きっと楽しいことがやってくるんだって。」


 未来に繋がる笑顔の光。それがみゆきという少女の夢であり、希望でした。


みゆき「それから少しずつだけど、初対面の子とも話せるようになって、新しい友だちもできるようになったの。」




やよい「へぇ……。」


れいか「それで、その女の子は?」

みゆき「それが……」






みゆき「なぜだがそれっきり木の下に行っても会えなくて、絵本も渡せないままになっちゃったんだ……。」


 一人で待ち続けた木の下。新しく友だちができたのに、あの時いた友だちは今いません。



みゆき「それに、ちょっと不思議なんだけど、みんなその子のことを知らないっていうの」



なお「え?」

あかね「それは変やな?」


みゆき「うん。でもね、今思うとあの子は―――――鏡の妖精さんだったのかなーって。」


キャンディ「キャンディは鏡の中にいないクル!」

やよい「キャンディのことじゃないよ?」

キャンディ「クル?」


れいか「なんだか……素敵なお話ですね……。」


みゆき「ありがとう――――。それからなんだ、わたしが毎日ハッピーを探すようになったのは。」


 塞ぎ込んでいたら幸せに出会えない。勇気を踏み出して進めば、光輝く未来が開ける。


 だから、みゆきはその時から自分を変えて、明るく元気に未来に向かって走り出しました。


あかね「せや、転校初日に言うてたもんな」

みゆき「うん!それからずっと探してるんだ、わたしの本当のウルトラハッピーを――――」


やよい「本当のウルトラハッピー?」


みゆき「―――――そう!」






ウルフルン「あぁーーーー胸糞悪い!!幸せな臭いがぷんぷんしやがる!!」


 しっとりイルミネーションに包まれた街の上空に現れたウルフルン。


ウルフルン「キュアハッピーもろとも、全部ぶっ壊してやるぜ!!!」





・・・・・






れいか「本当のウルトラハッピーですか?」

みゆき「うん、自分でもよくわかんないんだけどね」

あかね「せやけど信じられへんなー」

なお「みゆきちゃんがそんなに大人しかったなんてねー」



みゆき「えへ☆」




「あかねちゃん」



「やよいちゃん」



「なおちゃん」



「れいかちゃん



「キャンディ」


 じっと一人ずつ見つめて、みゆきは嬉しそうに笑います。


やよい「――――?どうしたの、みゆきちゃん?」




みゆき「えへへー。呼んでみただけ。」

あかね「はぁ?」

やよい「変なみゆきちゃん。」

キャンディ「みゆきはもとからへんクル」(問題発言)


れいか「ふふふ。」

なお「ははは。」

あかね「ほんまやなーははは」






やよい「あ、あれさっきの子じゃない?」


 ふと視線を外したやよいは、あの時あった女の子の姿を見つけます。


みゆき「え?」

れいか「様子が変ですね……」


 5人が振り返った先には、確かにあの時の女の子が一人ぽつんと立っていました。そう、一人だけでお母さんの姿はありません。女の子は不安そうに涙目で周囲をきょろきょろと見回していました。



みゆき「どうしたの?お母さんは?」


 さっと駆け寄ったみゆきは、膝を折って女の子と向き合って笑いかけます。


「うわああああん!」


 急に話しかけられてびっくりしたのか。それとも今まで我慢していたのが我慢できなくなったのか、女の子は大粒の涙を流して泣き出してしまいました。


みゆき「え、あ、ご、ごめん!」

なお「こわいくないよー、あなたのお名前はー?」




 すかさずなおが女の子を優しく撫でながらあやします。


ゆら「ゆら……。」

みゆき「なおちゃん――――。」


なお「迷子は慣れてるから」

あかね「よっしゃ!ウチらでその子のお母さん探そ!」

やよい「さんせー!」

れいか「一緒に探せばきっと見つかりますよ。」

キャンディ「クルー!!」(当事者以外がいるのに問題発言)




なお「じゃあ、みゆきちゃんとゆらちゃんはここで待ってて。」

れいか「お母さんが近くにいるかもしれませんから。」


みゆき「わかった!わたしたち待ってる!」




 そうして4人はみゆきと別れ、別々にゆらちゃんのお母さんを探しに行きました。



ゆら「うぅ……」


みゆき「ゆらちゃん、もうちょっとだけ待ってようね。」


 涙は止まったものの、しゃっくりを上げて必死に我慢するゆらちゃん。みゆきも心配しつつ不安にさせないように励まします。


みゆき「あ、ねぇ、ゆらちゃん!その鏡どうしたの?とってもキレイだね!」


 あの時、女の子たちに話しかけられた時のように、みゆきもゆらちゃんに話しかけてみました。


ゆら「…………。お母さんに貰ったの。」

みゆき「そうなんだー」

ゆら「ゆら、なきむしだから、ゆらがなかないようにって、おかあさんのおまじないがはいってるの。」



みゆき「へぇー!優しいお母さんだねー!」

ゆら「うん!」

みゆき「ゆらちゃんお母さん好き?」

ゆら「だいすき!」

みゆき「そっかー!――――――誰かの優しい気持ちって、心が温かくなるね……。」


 そっと胸に手を当てて、自分に言い聞かせるようにみゆきは心で言いました。



みゆき「(それを感じている時は、とても幸せな気持ちになれる……。)」








「(あ、わたしの本当のウルトラハッピーって――――――。)」


























ウルフルン「―――――」


 一瞬。どんよりと曇る空がさらに真っ黒に染まります。


 気づけば空に満月が浮かび、周りの人たちは皆揃って膝をつき、頭を抱えて絶望していました。



みゆき「ゆらちゃん!?」


 涙を流しながら踞るゆらちゃん。みゆきが声をかけてもその声は届きません。


ウルフルン「見つけたぜキュアハッピー!!」


みゆき「あ!!」


 声のする方にいたのはウルフルン。不意打ち様に吸い取ったバッドエナジーは17/18。ピエーロ完全復活まで残り1つとなったカウンター。


ウルフルン「てめぇに会ってからおかしくなったんだ!!変身しろ!!てめぇを消して全部リセットしてやるぜ!!」


 いつも以上に好戦的な態度でみゆきを挑発するウルフルン。


みゆき「―――――いつもと違う……。」


 ウルフルンのそんな変化を感じつつも、みゆきはスマイルパクトを構えます。



『Lady?』




プリキュア・スマイル・チャージ!!!」



『Go!! Go!! Lat’s go HAPPY!!』







「キラキラ輝く未来の光、キュアハッピー!!」



ウルフルン「これで最後だ!!出てよ、ハイパーアカンベェ!!!」



 近くにあった建物まるごと取り込み、家の姿となったハイパーアカンベェ。それは、初めてハッピーが変身した時と同じ状況でした。



『ハイパーアカンベェ!!!』



ウルフルン「どおりゃああああああ!!!」


ハッピー「きゃあああああああ!!!」


 変身直後、一瞬の間もおかずに距離を詰めるアカンベェ。そのまま一撃でハッピーをビルに叩きつけ、そのまま極大のビームで追い打ちをかけます。


ウルフルン「喰らえええええ!!!」


 さらに動けなくなったその体に、体全体で突進するアカンベェ。


ウルフルン「どうしたキュアハッピー!?」


 煙塵が舞い上がる中、間髪入れずにパンチの連打をありったけ叩き込むアカンベェ。


ハッピー「う――――――あ――――――――」


 不意打ち気味の猛攻にどさりと倒れるハッピー。


ウルフルン「てめぇらを見てるとなぁ!イライラするんだよ!!ムカついて仕方ねぇ!!」


ハッピー「あなたは一体何なの……?どうしてそんな……」


 いつも以上に必死なウルフルンにハッピーが逆に訪ねます。しかし、答える気などさらさらなく、わざと目の前に拳を打ち付けてハッピーを脅します。



ウルフルン「いつもスマイルだのトモダチだの、そんな上っ面だけの戯言だろうがよ!!!てめぇら一人じゃなんにもできねぇ癖に、偉そうに知ったかぶって群れやがる、鬱陶しいんだよおおお!!!」


ハッピー「友だちは…………大切…だよ?」


ウルフルン「はぁ!?」


ハッピー「友だちの優しさを感じる度に、わたしは嬉しくなる。」



 頼りになるムードメーカーでいつも励ましてくれて。


 誰よりもいつも親身になって心配してくれて。


 どこまでもまっすぐに一緒に着いて来てくれて。


 何が起きても絶対に信じて皆を想ってくれて。



ハッピー「幸せな気持ちになれる―――――――。」



 幸せだから心から笑える。心から笑えるから今が幸せ。


ウルフルン「くっだらねぇ!!!オレはそういうのが大っ嫌いなんだ!!!」


 笑う門には福きたる。


ハッピー「わたし、みんなが大好き。」


 宝物。



ハッピー「みんな、誰かを守りたいって優しい気持ちがあったから、プリキュアになった。」



夢。




ハッピー「だから、あなたにはくだらなくても、わたしたちにとってはとっても大切なものなの!!」


絆。


ウルフルン「意味わかんねぇんだよ!!!」



道。



「うりゃあああああああああああああああ!!!!」




ハッピー「――――――…………!!」


ウルフルン「て、てめぇ……!!」


ハッピー「いつも、誰かの優しさがあったから、臆病なわたしも自分の一歩を踏み出すことができた。きっとみんなもそう、誰かの優しさがあったから、一人じゃ無理だって思えることにも、立ち向かえた。」




 楽しいことがたくさんあった。悲しいこともたくさんあった。



ハッピー「友だちだけじゃない。お父さんやお母さん、家族、クラスのみんなや先生、それに―――――大好きなキャンディ」



 頑張ったのに一番になれなかった。


 せっかく作ったのに壊れてしまった。


 好きな人と離れ離れになってしまった。


 全部が全部ハッピー(幸せ)にはならない。だけど。



ハッピー「みんなの優しさがどんな時でもわたしを励ましてくれる。前に進む勇気をくれる。わたしの心を温かくしてくれる。」





 だけど、仲間と過ごしたこれまでが、今が、その優しさが、探していた本当の――――――――。




ハッピー「わたしを、ウルトラハッピーにしてくれる!!!!!」



ウルフルン「だまれえええええええええええええええええええ!!!!!くだらねぇくだらねぇくだらねぇ!!!!!!!そんなもん全部ぶっ壊してやる!!!!!!」



ハッピー「そんなこと、させない!!」







 少女は立ち上がる。いつだって、諦めず、立ち向かう。







ハッピー「みんなの優しさは、壊させない!!!」





 だって。




「それだけは――――――――」






 星空みゆきは。





「ぜったい―――――――――」
















 プリキュアなんだから。






『わたしが守る!!!!!!!!!』







「―――――――――」







 一瞬。ハッピー自身から溢れ出す眩い光。





ウルフルン「どぉわああああああ!!!!!??な、なんだあああああああ!!!!??」



 その光に吹き飛ばされるアカンベェ。光の先には、何よりも眩しく輝くキュアハッピーが立っていました。




ウルフルン「あの光―――――この間のキュアサニーと同じ――――!!しゃらくせええええええええええ!!!」



ハッピー「はああああああああああああ!!!」



 輝く光はハッピーの全てのステータスを底上げします。それは何よりも誰かを守りたいという心に答えたプリキュア自身の輝き。



 目にも止まらぬ激しい攻撃と防御の応酬。しかし、スピード・パワー共にハッピーはハイパーアカンベェを上回っていました。



ハッピー「はぁ!!」


ウルフルン「ぐぉわあああ!?くっそ!!!なんなんだ……!!」


 地に伏せながら輝くハッピーを妬むように見るウルフルン。その神々しさに目を背けながらも、引けない自分の立場に掻き立てられ、必死にあがきます。


ウルフルン「てめぇらこそ一体なんなんだ……。弱ぇ癖に、ひたすらまっすぐな目で向かってきやがて……なんなんだ……!!!」


 じっと見据えるハッピーの瞳に、アカンベェを通して映る自分自身を見たウルフルン。


ウルフルン「見るな、その目でオレを見るんじゃねええええええええええええええ!!!!!!!!!!!」


 そうして最後の力を振り絞り、野生を解放してウルフルンはアカンベェを狂化させて巨大化しました。



ウルフルン「吹っ飛びやがれえええええええええ!!!」


 口に蓄えたのは膨大なバッドエナジーの塊。その規模はこれまでのどの攻撃よりも強力なものです。



「“プリキュア”――――――――!!!」


 対峙するハッピーは臆さずに向き合い、そして、構えます。


「“ハッピー・シャワー”―――――――!!!」


 街の上空まで飛び上がり、ありったけのハッピー・シャワーを凝縮してアカンベェに向けます。


「“シャイニング”!!!!!!!!!!」


ウルフルン「だぐおああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」














・・・・・・・・



ハッピー「はぁ……はぁ……。あなたたちこそ何をそんなに……」


ウルフルン「ぐあああ!!もう負けられねぇんだ!!負けられねぇんだよおおおおおお!!!!」



 自我を失いつつもとうに限界を超えた力でウルフルンは拳を振りかざします。


ウルフルン「うおあああああああ!!!?」



 しかし、ハッピーに振り下ろされた拳は、炎の球、雷擊、風の弾、氷の吹雪に弾かれてしまいます。


ハッピー「みんな!」


 ハッピーの前に盾になるように並んだのは、駆けつけたサニー、ピース、マーチ、ビューティでした。



サニー「ごめん。遅なった」

ビューティ「大丈夫ですか?」


ウルフルン「ナンナンダ……?ナンナンダテメェラアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」



「開け!ロイヤルクロック!!」


 奏でるリズムと共にキャンディのひと押しで、時計の針が残り1つまで針を進めます。


「みんなの力を一つにするクル!!」


「届け!!希望の光。」


「はばたけ!!光輝く未来へ!!」



 輝く未来に想いを託して。全てを浄化する鳳凰の力。




「“プリキュア・ロイヤル・レインボー・バースト”!!!!!」



『アカンベェ〜〜〜……!?』


ウルフルン「クソオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」



「輝け!」



「「「「「ハッピースマイル!!!!」」」」」


『アカ〜〜〜〜〜ンベェ!?』



キャンディ「あとひとつで、ロイヤルクィーンさまがふっかつするクル!!」



・・・・・・




ゆら「おねーちゃん!ありがとー!」


 ウルフルンが去り、暗黒の夜の世界は雪を降らし始めた夜空に戻りました。


みゆき「ばいばーい!」


 あかねたちが見つけ出したゆらちゃんのお母さんと合流し、みゆきは家路に着くゆらちゃんに手を振って別れました。


みゆき「あ、雪だ!!」










・・・・・・・



みゆき「わたしね、みんなのおかげでウルトラハッピーが見つかったの!」


「「「「え?」」」」


みゆき「それはね、人を思いやる優しい心だと思うんだ。わたしがウルトラハッピーって思った時は、いつも誰かの優しさで心が温かいの。だからね、これからはみんなから受け取ったその優しい気持ちを、いろんな人に分けていきたい!」


 与えられた幸せは次の人へ。それはまるで、人々の笑顔のために作られた絵本のように。



やよい「すごく良いと思う!」

なお「人を思いやる優しい気持ち――――。」

れいか「素敵です。」

あかね「愛やな。愛!」







 公園のイルミネーションが5人を包む。ひんやりとした空気の中でも、両手から伝わってくるのはとても温かい優しさ。



 一瞬。懐かしい風が吹き抜けたような気がしました。



 わたしの名前は星空みゆき



 ハッピーなことが大好きでみんなと笑顔でいれば、きっとキラキラした未来が待っているって信じています。




 みんな笑顔でウルトラハッピー!!!







 気づけば地球が大ピンチ!!世界のバッドエンドを阻止するために、バッドエンド王国へ向かうプリキュア


 そこで立ちはだかるウルフルン、アカオーニ、マジョリーナ


 世界の命運はみゆきたちの手にかかっている!!!






次回、「終わりの始まり!プリキュア対三幹部!!」












 


スマイルプリキュア! PRECUREサウンド! ウルトラキュアデコル

スマイルプリキュア! PRECUREサウンド! ウルトラキュアデコル


スマイルプリキュア! カレンダー2013年 CL-005

スマイルプリキュア! カレンダー2013年 CL-005


スマイルプリキュア! ボーカルアルバム2

スマイルプリキュア! ボーカルアルバム2