ナンバーズ78「シャーク激昂!!捕らわれた妹を救え!」
画像付きの感想はこっちだぜ!
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それは全て復讐という形で行われた悲劇だった。バリアン世界と契約しアストラル世界滅亡を企んだDr.フェイカー。彼の手によって肉体を失いその身を滅ぼしたバイロン・アークライトは、子供の姿であるトロンに成り代わって復讐を誓った。
トロンが復讐への駒としてシャークをに目を止めた。アストラル世界からの使者とオリジナルのナンバーズを操る九十九遊馬を止めるために、彼は自分の息子達を使って神代凌牙に復讐という心を植え付けた。
トロンの息子であるIV(トーマス・アークライト)は、凌牙の心に傷を付けるために彼の妹である神代璃緒を意識不明の重傷に追いやる。後にそれは間違っていたことであると凌牙に謝罪し、事の一件も無事収束。ギラグを発端とするバリアン世界の動きを除けば、あの事件の傷跡は未だに意識が戻らない璃緒だけが心残りであった。
「九十九遊馬くん」
授業が終わりこれから下校しようとしていた遊馬を引き止めたのは、前回登場した漫研の部長でした。
遊馬「え……、あんたは?」
「お初にお目にかかります。私、愛と冒険の漫画研究部部長、有賀 千太郎(ありが ちたろう)と申します。」
鉄男「マンケン?」
等々力「ほら、部員がたった一人の……。」
有賀「実は君にお願いが―――」
そういって有賀はくるくると器用に鉛筆を自分の指の上で回しながら、遊馬に事情を話します。
有賀「我が漫研が総力をあげ創作する一大巨編!そのヒーローのモデルを、遊馬くん君に」
遊馬「オレをマンガのモデルに?」
零「凄いですね遊馬くん!」
遊馬「おぉぉぉ」
有賀「デュエルカーニバルの覇者、男の中の男、九十九遊馬くん。君の他にモデルはいないのです。」
有賀は自分のスケッチブックのページを抜き取り、そこに描いてあったリアルタッチなヒーローを遊馬に見せます。見たこともない格好をしたヒーローですが、髪型から察するに遊馬がモデルのようです。
遊馬「うぉぉぉぉ!これがオレ!?」
有賀「はい。時に遊馬くん、君の弱点はなんですか?」
スケッチ越しに唐突に質問する有賀。
遊馬「オレの弱点?…………そんなもん無い!全然無いぜ!!」
ごーん。思わず呆れる小鳥たち。鉄男の顔がなんとも言えない……。
有賀「そ…それは頼もしい」
恐らく弱点を知っておきたかったであろう有賀は、平静を保ちつつ遊馬の後ろを歩いていたシャークに目を止めます。
有賀「ちょっと待って!凌牙くん、神代凌牙くん!ぜひ君にもモデルになってもらいたいんですよ!ほら、君がモデルのキャラ」
すると有賀は凌牙に駆け寄り、自分が描いた凌牙のイラストを見せます。そこに書かれていたのは鋭い鉄爪を付け翼を生やすこれまたなんとも言えないリアルタチな八等身。
有賀「会心のデザインでしょう?」
凌牙「……。けっ、センスねぇな。」
有賀「あ、待ってください!」
凌牙「離せ」
有賀「お願いしますよ〜」
凌牙「離せ!」
有賀の掴む腕を振りほどく凌牙ですが、その拍子に右手にはめていた指輪が抜けて床に転がってしまいます。
有賀「ん?」
倒れた有賀はすぐさま落ちた指輪に目がいきます。
凌牙「触るな!」
有賀「ひっ!?」
不意に指輪に手を伸ばしかけた有賀を、凌牙は声を張って止めます。
凌牙「……。」
そうして指輪を拾い上げ、一瞬大事そうに見つめた後、何も言わずに凌牙は学校を後にしました。
遊馬「大丈夫かよ?」
遊馬は有賀が倒れた拍子に落としたスケッチブックを拾って返します。
有賀「あ、ありがとう。このスケッチブックには命より大切な漫画のアイディアやデッサンが全て描き留めてあるんだ。」
遊馬「へぇ〜〜……。あ!じゃあマンガ楽しみにしてるぜ!おいシャーク!ちょっと待てよ!」
有賀にそれだけ言うと遊馬達は凌牙を追って学校を出ました。
有賀「……。」
遊馬「相変わらず口が悪いんだから〜」
凌牙「事実を言ったまでだろ」
夕陽が照らすあかね色の空。有賀は去っていく6つの影を見えなくなるまで目で追っていました。
・・・・・・
慌ただしく救急ヘリが飛び立つのを病室で眺めながら、未だに意識が戻らない璃緒に凌牙は話しかけます。
凌牙「リオ、お前はいつになったら目を覚ます……?」
凌牙「リオ……。」
ぐっと握ったその手を開くと、そこに輝く指輪がひとつ。
『はい、リョウガ。』
『おそろいの指輪なんかできるかよ。だいたい男が指輪なんか……』
『なによその言い方……だったら言いわよ!リョウガのバカ!!』
いつかの二人で行った遊園地。
知らない間にその手に大事そうにしまっていた指輪を彼女は床に放り捨てて行ってしまった。
それ以来、どこかお互いに距離を取っていた。凌牙自身、そんなことで傷つくとは思っていなかった。だから、いつか返せば良いと思っていた。事故が起こるあの日までは。
凌牙「……。」
久しぶりに触れたその手は自分より暖かかった。今まで2つ共自分の指に付けたまま忘れていた思い出。
不意にひとつを触れた指に通す。意志の無い腕は簡単に受け入れてくれた。
もし、目を覚ました時、彼女がそれに気づいたらなんて言われるだろう。
きっと怒るだろうか、馬鹿にするだろうか。それでも良い。
凌牙「―――――。」
夕陽に照らされて輝く自分の指輪と彼女の指輪を交互に見る中で、凌牙はふとそんなことを考えていた。
有賀「−。」
そして、有賀は扉の隙間からその様子を静かに伺っていた。
・・・・・・・
その夜。漫研部部室。
ギラグ「何?神代凌牙を攻める?」
次々とバリアンの力で刺客を送り込むも、なかなか成果が上がらずに苦戦しているギラグ。漫研部の宣伝ポスターを見つけたギラグは、早速イラストに惚れ込んで有賀を洗脳。遊馬の弱点を探らせていました。
有賀「はい。九十九遊馬のウィークポイント(弱点)は見つけられませんでしたが、凌牙のウィ−クポイントを探り当てました。」
ギラグ「ほぉー……?」
有賀「全ての計画はこの……スケッチブックの中に……。」
ギラグ「いいだろう。やってみな」
有賀「はっ!!全てはバリアン世界のために!!」
ギラグ「あ、ところでよ!オレもマンガ描いてみたんだよ!上手いモンだろ?」
ふと子供の落書きのような狂ったデッサンの絵を有賀にドヤ顔で見せるギラグ。完全に有賀はコメントを失ってしまいます。
有賀「は……はぁ……。」
今度の敵はマンガのスペシャリスト!舞台はなんとマンガの世界。デュエルで立ち向かうも全てが彼のシナリオ通り!?そして、消えた神代璃緒。危険な香りが漂うバトルの行方は――――?そして、凌牙は有賀にどう立ち向かうのか!?
ナンバーズ78「シャーク激昂!!捕らわれた妹を救え!」
零「これだけお見舞いあれば、充分ですよね?」
どっさりと両手に袋を抱えた真月。中にはよかれと思って、お見舞いに用意したものが詰め込まれていました。
小鳥「シャークの妹さんは、眠ったままの状態だって言ったでしょ?」
零「え、じゃあ……」
小鳥「お菓子も果物も食べられないわ」
遊馬「大丈夫!オレが全部食ってやるぜ!」
小鳥「も〜……。」
いつのものように呆れる小鳥。通い慣れた病院へ向かう途中の遊馬たちでしたが、正面から凌牙が血相を変えて走ってくるのに気づきました。
遊馬「シャーク!オレ達、お前の妹の……」
凌牙「リオが……リオが病室から消えた!!!」
遊馬「消えた!?……消えたって、どこへ?」
有賀「おやおや、みなさんお揃いで」
「「「「!!??」」」」
以前聞いた声を思い出して、4人は振り返ります。
遊馬「お前、漫研部の……」
有賀「もしかして……妹さんをお探しですか?」
凌牙「なぜお前がリオの事を……?まさか!貴様が――――!!」
凌牙の反応を楽しむかのように不敵な笑みを浮かべる有賀。その様子は既に以前あったものとは豹変していました。
有賀「居場所を教えてもいいですが、条件があります。私とデュエルしてください。」
凌牙「デュエルだと!?ふざけるな、てめぇ!!」
遊馬とは違って基本カイトや凌牙は リオ(ハルト)>>>>>>>>>>>>>デュエルなので、ピンチの際にはデュエルなんてやってられるか!ってレベルで返してきますよね。
アストラル『遊馬、気を付けろ。彼は何か異様な気を感じる。』
アストラルも異様な雰囲気に現れます。IIになってからは基本引き籠もり気味なので、デュエル以外の日常描写でアストラルを見る事が少ないです。せっかく小鳥ちゃんは見えるようになったのに。
有賀「さぁどうします?凌牙くん?」
視聴者にしか見えないバリアンオーラを発し始めた有賀。挑戦的な態度に沸騰する凌牙ですが、妹のためを思い、歯を食いしばって条件を飲みます。
凌牙「面白い…そのデュエル受けてやるぜ!!」
「デュエルディスクセット!」
「Dゲイザーセット!」
「「デュエル!!」」
いつの間にか病院のヘリポートまで上がってデュエル。これヘリが来たらどうするんでしょうか。
凌牙「貴様は絶対に許さねぇ!俺のターン、ドロー!」
●「俺は《シャクトパス》を召喚!」
《シャクトパス》
☆4/水属性/魚族/ATK1600/DEF 800
このカードが相手モンスターとの戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、このカードを装備カード扱いとしてその相手モンスターに装備できる。この効果によってこのカードを装備したモンスターは攻撃力が0になり、表示形式を変更できない。
●「さらに!自分フィールド上に存在する水属性モンスターをリリースして、《シャークラーケン》を特殊召喚!!」
《シャークラーケン》
☆6/水属性/魚族/ATK2400/DEFXXXX
自分フィールド上の水属性モンスター1体をリリースする事で、手札のこのカードを自分フィールド上に特殊召喚できる。
●「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
有賀「私のターン、ドロー!」
○「私はフィールド魔法《コミック・フィールド》を発動!このフィールドは私のマンガの世界。全て私の作ったストーリーで決まるのです!!」
《コズミック・フィールド》
フィールド魔法
フィールド上の「CH」と名のついたモンスター1体が戦闘で破壊される場合、その破壊を無効にし、そのモンスターの攻撃力を500ポイントアップする。
凌牙「!?」
フィールドを浸食するのは、荒野と廃れた廃城。空のタッチも代わり、まさにマンガで出来た世界でした。
有賀「即ち俺が生み出したヒーローこそが愛と誠と勇気のヒーロー!キール・ザ・シャーク(有賀のシャークをモデルにした敵キャラ)……。勝負は貴様の敗北というエンディングに向かって突き進む!」
○「俺は《湖の騎士ランスロット》を召喚!!」
《湖の騎士ランスロット》
☆4/地属性/戦士族/ATK1500/DEF1700
このカードを素材としたモンスターエクシーズは以下の効果を得る。
●このエクシーズ召喚に成功した時、相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を800ポイントダウンする。
○「さらに!魔法カード《剣の誓い》を発動!!自分フィールド上に戦士族モンスターが1体いる場合、レベル4の戦士族モンスター1体を手札から特殊召喚できる!」
《剣の誓い》
通常魔法
自分フィールド上に戦士族モンスター1体が存在する場合、手札から戦士族・レベル4モンスター1体を特殊召喚できる。
有賀「俺は《悲恋の騎士トリスタン》を召喚!!」
《悲恋の騎士トリスタン》
☆4/地属性/戦士族/ATK1400/DEF1800
このカードを素材としたモンスターエクシーズは以下の効果を得る。
●このエクシーズ召喚に成功した時、相手フィールド上のモンスター1体の守備力を1000ポイントダウンする。
アストラル『レベル4のモンスターが2体!?』
遊馬「来るのか!?」
○「レベル4のランスロットとトリスタンをオーバーレイ!!」
「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」
「現れろ!!《CH(コミック・ヒーロー)キング・アーサー》!!!」
《CHキング・アーサー》
ランク4/地属性/戦士族・エクシーズ/ATK2400/DEF1200
レベル4モンスター×2
このカードの攻撃力が変化した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。変化した数値分のダメージを相手ライフに与える。
○「ランスロットの効果発動!!このカードがオーバーレイユニットとなった時、相手モンスター1体の攻撃力を800ポイントダウンさせる!!」
《シャークラーケン》
ATK2400→1600
○「いけ!キング・アーサー!!《シャークラーケン》を攻撃!!」
●「甘いぜ!俺が伏せているカードは《ゼウス・ブレス》!!相手モンスターの攻撃を無効にして、さらにお前にダメージを与える罠だ!」
《ゼウス・ブレス》
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。その攻撃モンスター1体の攻撃を無効にする。自分フィールド上に水属性モンスターが存在する場合、相手プレイヤーに800ポイントのダメージを与える。
凌牙「いくぜ、《ゼウス・ブレス》発ど――――」
有賀「俺に攻撃していいのかなぁ?」
凌牙「なに!?」
有賀「凌牙……。教えてやろう。貴様の妹が今、どうしているか―――」
すると、有賀の目の前に浮かび上がるモノクロのビジョン。そこに映し出されたのは、病院から消えた璃緒が、牢屋の床に伏せている映像でした。
凌牙「!!!!」
有賀「貴様の妹は俺の作り出した空想世界、つまり、マンガの世界にいるのさ!」
凌牙「ば……ばかな……。」
有賀「もし、俺を倒せば俺が作り出した空想世界も壊れる。その時は、貴様の妹がどうなるか……ハハッハハッハハハッハ!!!」
凌牙「貴っ―――様!!!」
遊馬「そんなのありかよ…。」
小鳥「卑怯よ!」
有賀「クフフフフフ。神代凌牙、貴様は勝てない!さぁ、ナンバーズを回収させてもらう!」
○「キング・アーサー!攻撃を続行だ!」
「“フラッシュ・ソード”!!!」
凌牙「ぐああああああああ!!!!」
凌牙LP4000→3200
有賀「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
遊馬「チキショー。このままじゃシャークは……」
アストラル『やはり……奴はバリアンの刺客!』
凌牙「ぐ……。」
ギラグ「ふっふふふふふふ。これでお終いだなぁ?神代凌牙――――。」
小鳥「なんとかリオさんを救い出さなきゃ!」
アストラル『だが、このフィールドは彼が生み出した世界。言わば、彼の創作物だ。』
小鳥「創作物……。」
創作と聞いて小鳥は真っ先に、この前遊馬に見せていた有賀のスケッチブックを思い出します。
小鳥「―――!遊馬、あの人のスケッチブック!」
遊馬「ふぇ?」
小鳥「あの人が作りだした世界は、全てあの中に描いてあるハズよ!―――だから」
遊馬「そうか!あのスケッチブックにヒントが――――!」
事情に気づいた遊馬は、有賀の暴走を止めるべく、漫研部部室のある学校へ走ります。
遊馬「待ってろシャーク!必ずお前の妹を――――、オレが救い出してやるぜ!!」
・・・・・・
凌牙「俺のターン、ドロー!」
●「俺は《ハンマー・シャーク》を召喚!!」
《ハンマー・シャーク》
☆4/水属性/魚族/ATK1700/DEF1500
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。このカードのレベルを1つ下げ、手札からレベル3の水属性モンスター1体を特殊召喚する。
有賀「だめだ!!そんなモンスターじゃ!ナンバーズを出せよ!!」
凌牙「――――。」
有賀「仕方ない。手伝ってやるよ」
○「罠発動!《ヒーローの受難》!!自分フィールド上に「CH」がいて、相手がモンスターを召喚した時、召喚したモンスターと同じレベルのモンスター2体を、デッキから選び特殊召喚する!!」
《ヒーローの受難》
通常罠
自分フィールド上に「CH」と名のついたモンスターが存在し、相手プレイヤーがモンスターの召喚に成功した時に発動できる。相手プレイヤーは召喚に成功したモンスターと同じレベルのモンスター2体を自分のデッキから選択し、フィールド上に特殊召喚しなければならない。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。特殊召喚できない場合、相手ライフに400ポイントダメージを与える。
有賀「さぁ召喚しろ!!凌牙!!」
●「く――――俺は、《スピア・シャーク》と《ツーヘッド・シャーク》を特殊召喚!!!」
《スピア・シャーク》
☆4/水属性/魚族/ATK1600/DEF1400
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
《ツーヘッド・シャーク》
☆4/水属性/魚族/ATK1200/DEFXXXX
このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。
有賀「さぁ呼ぶがいい!!ナンバーズを!!」
凌牙「く―――。」
相手はいずれ強力なカオス・エクシーズを出してくる。負ける訳にはいかない凌牙だが、現状では有賀の言う事に従うしかない。
凌牙「俺は《ハンマー・シャーク》《スピア・シャーク》と《ツーヘッド・シャーク》をオーバーレイ!!」
「3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!!」
「現れろ!!《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》!!!」
《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》
ランク4/水属性/海竜族・エクシーズ/攻 2800/守 2100
レベル4モンスター×3
このカードは「No.」と名のつくモンスター以外との戦闘では破壊されない。このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、このカードのエクシーズ素材1つを取り除いて発動する事ができる。破壊した相手モンスター1体をその元々の攻撃力を1000ポイントダウンして相手フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。その後バトルフェイズ中にもう1度だけ、この効果で特殊召喚した相手モンスター1体と戦闘を行う事ができる。
(※アニメ効果)
凌牙「さぁ次はどうする?どうせ俺は攻撃できないんだろ?」
有賀「とんでもない!存分に攻撃してくれ!」
凌牙「なんだと?」
有賀「貴様の攻撃も全て、俺のストーリーに組み入れてある!最強の敵の出現にピンチに立つ。真のヒーロー!!」
凌牙「 何を企んでいやがる……。だが今は奴に従うしか―――――。くそ! 」
●「いけ!シャーク・ドレイク!!キング・アーサーに攻撃!!」
「“デプス・バイト”!!!」
有賀「ぐあああ!!!」
有賀LP4000→3600
有賀「そんな……キング・アーサーがやられるなんて……。キング・アーサー!!世界の平和とみんなの希望がかかっている!立ち上がれ!キング・アーサー!!」
ニヤリ。待っていたとばかりに有賀は凌牙に微笑みます。
○「俺はフィールド魔法《コミック・フィールド》の効果発動!!フィールドの「CH」がバトルで破壊された時、その破壊を無効にし、攻撃力を500ポイントアップさせ、甦れ!!キング・アーサー!!」
《CHキング・アーサー》
ATK2400→2900
凌牙「く――――!」
有賀「さらにキング・アーサーの攻撃力が変化した時、キング・アーサーの効果発動!!オーバーレイユニットを1つ使い、アップした攻撃力分のダメージを与える!!」
「“ストーム・ソード”!!!」
凌牙「ぐあああああああああ!!!」
凌牙LP3200→2700
小鳥「シャーク!?」
有賀「どうだ!思い知ったか、悪の手先め!」
●「俺は……カードを1枚伏せてターンエンド……。」
有賀「さぁいくぞ、俺のターン、ドロー!」
○「俺は装備魔法《奇跡の大剣》をキング・アーサーに装備!!これにより攻撃力は500ポイントアップ!!!」
《奇跡の大剣》
装備魔法
装備モンスターの攻撃力は500ポイントアップする。装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊できなかった時に発動できる。その戦闘終了後、このカードを墓地へ送る事で、手札から魔法カード1枚を発動できる。
《CHキング・アーサー》
ATK2900→3400
小鳥「攻撃力が変化した……」
○「俺はオーバーレイユニットを1つ使い、変化した攻撃力分のダメージをお前に与える!!」
「“ストーム・ソード”!!!」
凌牙「ぐああああああ!!!」
凌牙LP2700→2200
○「まだだ!キング・アーサー、シャーク・ドレイクを攻撃!!」
「“フラッシュ・ソード”!!!」
凌牙「ぐああああああああああ!!!」
凌牙LP2200→1600
有賀「残念だなぁ……。ナンバーズはナンバーズじゃなけりゃあ倒せない。でもね、それもストーリーには折込済みなんだよねぇ〜〜。」
○「俺は、《奇跡の大剣》の効果発動!!これを装備したモンスターがバトルで相手モンスターを破壊できなかった時、この奇跡の大剣を墓地へ送り、手札から魔法カードを発動できる。」
○「バリアン世界のために悪を倒せ!!俺は《RUM−バリアンズ・フォース》を発動!!!」
《RUM −バリアンズ・フォース》
通常魔法
自分フィールド上のモンスターエクシーズ1体を選択して発動する。選択したモンスターよりもランクが1つ高いモンスターエクシーズ1体を、自分のエクストラデッキから選択したモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる。この効果でエクシーズ召喚されたモンスターエクシーズは「戦闘では破壊されない効果」を無効にし、相手フィールド上に存在するモンスターエクシーズ1体を選択して、選択モンスターのエクシーズ素材全てを、このカードの効果でエクシーズ召喚されたモンスターエクシーズの下に重ねてエクシーズ素材とする。選択モンスターの攻撃力は、この効果で奪われたエクシーズ素材の数×300ポイントダウンする。
小鳥「あれは!?」
凌牙「奴はやはり、バリアン!?」
○「俺は《CHキング・アーサー》で、オーバーレイネットワークを再構築!!!カオス・エクシーズ・チェンジ!!!」
「今こそ現れろ!!偉大なるバリアンの力の象徴、《CX−CHレジェンド・アーサー》!!!!」
《CX−CHレジェンド・アーサー》
ランク5/地属性/戦士族・エクシーズ/ATK3000/DEF2400
レベル5モンスター×2
このカードが「CHキング・アーサー」をランクアップしてエクシーズ召喚に成功した場合、以下の効果を得る。このカードが相手モンスターを戦闘によって破壊し墓地へ送った時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。墓地へ送った相手モンスター1体をゲームから除外し、その攻撃力の数値分のダメージを相手ライフに与える。
凌牙「こいつがバリアンの新しい力――――!!」
○「カオス・エクシーズは、「RUM」で特殊召喚した時、相手フィールドにいるモンスターエクシーズ1体のオーバーレイユニットを全て自分のものにできる!!」
「“カオス・ドレイン”!!」
○「そして、奪われたオーバーレイユニット1つにつき、お前のモンスターは300ポイント攻撃力を下げる!!」
凌牙「く――――」
「まだバトルは終わってなかったなぁ……。バリアンズ・フォースで召喚したモンスターは、ナンバーズさえも破壊できる!!」
○「いけ!レジェンド・アーサー!!シャーク・ドレイクを攻撃!!」
「“カオス・バスター”!!!!」
凌牙「ぐあああああああああ!!!」
凌牙LP1600→500
遊馬『シャーク!おいシャーク!』
凌牙「遊馬?」
ついに召喚されたカオス・エクシーズ。シャーク・ドレイクも攻撃され、打つ手が無いこの状況ですが、遊馬たちがようやっと有賀のスケッチブックを見つけたらしく、通信を入れてきました。
遊馬『シャーク、あったぞ!やっぱりヤツの部屋にあのスケッチブックはあった!その中に、マンガの原稿も一緒に――――!確かにお前の妹はヒロインとして、牢屋の中に捕らわれちまっている!』
遊馬はスケッチブックのページを凌牙に送ります。そこには、有賀が見えた牢屋の床に伏せたままの璃緒が描かれていました。
凌牙「リオ……。」
有賀「見つけたようだな?だが無駄なことさ。結末はもう動かない!」
小鳥「結末って!?」
有賀「悲しいラストさ。君たちにも教えてあげよう。“捕らわれの姫を助けようと悪魔の使者とヒーローの俺が戦い、ついに悪を滅ぼす。だが時既に遅く、姫は永遠の眠りについてしまったのさ”」
有賀「つまり、お前はデュエルに負け、お前の妹は助からない!!」
小鳥「そんな……。」
零『そんな……じゃあ―――――!もう何をやったって、ムダってこと……。』
遊馬『そんなことない!!』
ばん、とスケッチブックを机に叩きつけ、遊馬がDゲイザー越しに凌牙に話しかけます。
遊馬『こんなもんに、オレ達の未来を決められてたまっかよ!!シャーク立てよ!!立って戦えよ!!今はお前しか、妹を守れねぇんだ!!』
凌牙「……。」
遊馬『前をふさぐものは全部ブチのめす!!それがシャークだろ!!?』
凌牙「――!遊馬……。」
『 リョウガ。デュエル、絶対勝ってね 』
凌牙「そうだ……リオ。どんな未来が待っているか知らねぇが、リオは必ず俺が守る!!だからリオ!!目を覚ませ!!リオ!!!!」
呼びかける声は、次元を超えて。指輪の光が二人を繋ぎます。
眩く照らされた世界は一瞬、凌牙を覆います。思わず眩んだ目を開いた先に、凌牙を呼びかける声が聞こえました。
凌牙「―――――!!!」
それはフィールド魔法《コミック・フィールド》で現れた廃城の塔のてっぺん。目を覆って額に巻いていた包帯を風になびかせて、神代璃緒はそこに立っていました。
風が包帯を彼女から巻き取り、隠れていたその瞳は、まっすぐに凌牙を見つめます。
凌牙「リオ……。」
ずっと待っていた、その顔、その瞳。それが自分に向けられている。
有賀「バカな!?なぜ――――」
あの時の指輪をその指にはめたまま。
小鳥「リオさん!!」
零『遊馬くん、これは――――!?』
遊馬『おぉ!』
アストラル『彼の妹を想う気持ちが、バリアンの呪縛を破ったという事か』
璃緒「リョウガ……。ひょっとしてデュエルで負けてる?」
見上げる彼女の瞳は、空の色より赤く。そして、久々に再会した兄に対して、深海のように冷たい――――。
璃緒「有り得ないから。私の前で負けるなんて――――。」
凌牙「く―。一体誰のせいだと――――」
有賀「認めない!!」
凌牙「!?」
すっかり展開から置いていかれた有賀。既に自分のシナリオから逸脱してしまったストーリーに憤慨し、額の紋章をなお邪悪に輝かせます。
有賀「俺の空想世界を破るなんて認めない!!」
○「俺はレジェンド・アーサーの効果を発動!!相手モンスターを破壊した時、オーバーレイユニットを1つ使い、バトルで破壊した相手モンスター1体を墓地から除外してその攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える!!!」
「「「「「!!!?」」」」」
凌牙「――――。」
レジェンド・アーサーがシャーク・ドレイクを切斬りつけた瞬間。しかし、なぜかエフェクトで吹っ飛んだのは有賀の方でした。
有賀「な、何!?」
●「残念だったなぁ。俺は罠カード《激流蘇生》を発動していたのさ。このカードは、自分フィールド上の水属性モンスターが破壊された時に発動でき、破壊されたモンスターを全て特殊召喚でき、そのモンスター1体につき、500ポイントのダメージを相手プレイヤーに与えるのさ!!」
《激流蘇生》
通常罠
自分フィールド上の水属性モンスターが破壊された時に発動できる。その破壊された全てのモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの数×500ポイントダメージを相手ライフに与える。
有賀LP3600→3100
有賀「バカな……。ぐ――――」
凌牙「俺のターン、ドロー!!」
●「俺は、シャーク・ドレイクをエクシーズ素材として、カオス・エクシーズ・チェンジ!!」
「現れろ!!《CNo.32海咬龍シャーク・ドレイク・バイス》!!!!」
《CNo.32海咬龍シャーク・ドレイク・バイス》
ランク4/水属性/海竜族・エクシーズ/ATK2800/DEF2100
水属性レベル4モンスター×4
このカードは自分フィールド上の「No.32 海咬龍シャーク・ドレイク」の上にこのカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。自分のライフポイントが1000以下の場合、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、自分の墓地の「シャーク」と名のついたモンスター1体をゲームから除外して発動できる。フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、その攻撃力をこの効果でゲームから除外したモンスターの攻撃力の数値分ダウンする。
(※アニメ効果)
●「シャーク・ドレイク・バイスの効果発動!!オーバーレイユニットを1つ使い、墓地のシャークと名のつくモンスターを除外する!!除外するのは、シャーク・ドレイク!!」
●「シャーク・ドレイクの攻撃力2800分、レジェンド・アーサーから奪う!!」
《CX−CHレジェンド・アーサー》
ATK3000→200
●「さらに速攻魔法《怒涛の浸食》を発動!!このカードは、フィールド魔法1枚を破壊する!!これで貴様のくだらねぇフィールドは消し飛んだ!!」
《怒涛の浸蝕》
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するフィールド魔法カード1枚を破壊する。このターン、フィールド上の全ての水属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
フィールドが荒野の廃城から、病院のヘリポートに戻ります。璃緒が立っていた塔は、貯水タンクの上に戻ります。
有賀「俺の《コミック・フィールド》があああ!!?」
●「さらにこのカードは、フィールドにいる水属性の攻撃力を500ポイントアップする!!」
《CNo.32海咬龍シャーク・ドレイク・バイス》
ATK2800→3300
有賀「ひ、あ、あ―――――」
●「いけ!!シャーク・ドレイク・バイス!!!レジェンド・アーサーを攻撃!!!」
「“デプス・カオス・バイト”!!!」
有賀「ぐあああああああああああああああああああ!!!!!」
有賀LP3100→0
遊馬『やったぜシャーク!!』
一撃でライフを0にされた有賀は一瞬意識を失い、その額からバリアンの紋章は消えていきました。
有賀「あう……ここは……?」
ギラグ「く―――、後一歩のところで……使えねぇ妄想野郎め」
それだけ言ってギラグは今週も退場。この人落書きしてただけだ…。
璃緒「リョウガ。」
目覚めたリオは機嫌良く凌牙の元へ。あのデュエルでの冷たさはどこへいったのか、笑顔で兄に寄り添います。
璃緒を抱きかかえる凌牙は、静かに微笑み、病室まで彼女を連れていきました。
それを見つめる小鳥。何か羨ましそうです。
有賀「神代凌牙くん!」
凌牙「あ?」
有賀「見てください!君がモデルの主人公を考えたんです!」
洗脳されても懲りずに有賀は凌牙をモデルにマンガを描いていました。武者―ク。
遊馬「うおー!かっこいい!」
凌牙「くだらねぇ」
遊馬「ところでさ、オレの役は?」
期待していた遊馬ですが、洗脳されていた時ほど遊馬に注目していない有賀は、結局やられ役としてマンガに描かれていました。
アストラル『これはいかにも、遊馬に相応しい。』
小鳥「ほんと、ほんと」
遊馬「って――――オレ主役じゃねぇのかよ!!!!!」
早速忍び寄るバリアンの魔の手。次のデュエルは女の戦い!?
次回、「氷結乱舞!!氷の女王 神代璃緒」
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