スマイルプリキュア!第28話「ウソ?ホント?おばけなんかこわくない!」
「と〜こ〜び〜!と〜こ〜び〜!」
キャンディ「とーこーび?ってそんなにたのしいクル?」
夏休み。自分が子供の頃も途中からありましたが、夏休みの間に一日学校に登校する日があるんですよね。学校によっては宿題の一部の提出だったり、新たに宿題が追加されたり、その日にイベントをやったりするところもあるとか。
みゆき「だって、久しぶりにクラスのみんなに会えるんだもん。ウルトラハッピー!」
久しぶりに歩く学校の廊下からガラリ、と教室の扉を開く。
みゆき「おっはよ〜〜!」
「いいいやあああああああああああああ!!!!」
みゆき「ふぇ!?」
絹を裂くような乙女(?)の悲鳴。
なお「や、やだ!見せないでよそんなもの!」
みゆき「ほ?」
みゆきがクラスに入ると、あかね、やよい、なお、れいかの4人は既に教室に来ていたようです。
みゆき「どうしたの?」
なおは見えない何かに怯えるように目をぐっと閉じて体を縮ませていました。やよいの机で話をしていたようで、やよいは暗い色の本を持っていました。
やよい「昨日読んだ本の話をしてたらね、なおちゃんが…」
と言ってやよいは手に持っていた『本当にあった学校のコワ〜イ話』と赤字で書かれたその本をみゆきに見せます。
なお「いやあああ!!」
本を見ただけで怯えるなお。(Twitterでちらっと見ましたが、むし、ひこう、ゴーストが苦手ななおちゃんは、くさ、エスパーのセレビィタイプらしいです)
あかね「という訳や。」
れいか「なおは昔から大の幽霊嫌いですからねー。」
幽霊って好きとか嫌いとかなのか…れいか。
みゆき「おばけかぁ…わたしもあんまり好きじゃないなぁ…。」
あかね「女子サッカー部のエースが怖がりでどうすんねん」
なお「そんなこと言われても怖いもんは怖いもん!」
みゆき「うんうん!」
なんとなくなおに賛同するみゆき。メルヘンは好きなみゆきでも、ホラーはちょっと苦手です。
あかね「よっしゃ、ウチに良え考えがある。」
「「「「えぇ?」」」」
なお「なに…?」
あかね「学校で……肝試しやーーー!!!」
・・・
マジョリーナ「おぉぉ…本当にあった学校のコワ〜イ話だわさ……。」
世界を最悪にするバッドエンドを目論む悪の王国、バッドエンド王国。しかし、その幹部でも日本のおばけは怖いみたいです。やよいの持っていた本と同じ本を一人で読むマジョリーナ。こういう本って怖い怖いと思いながらも好奇心とかが勝って読んでしまうんですよねー。
「人間の世界にもこんな怖いことがあるなんて…驚きだわさ―(カシャン!)―――わああああああああああああ!!!」
床に転がるフラスコの音に驚くマジョリーナ。
「べ、別に怖かったわけじゃないだわさ!」
なぜかカメラに向かって言い訳してます。
マジョリーナ「そうだわさ!今日は学校の怪談で人間どもを脅かして、バッドエナジーを頂いてやるだわさ!」
普段、悪い奴らと戦うプリキュアだって怖いものは怖い。海に、縁日、里帰りの次は肝試しだー!
夏を満喫、しかし、幽霊!?おばけに負けるな、なおちゃん!
今日はハラハラ、ドキドキ肝試し!
第28話「ウソ?ホント?おばけなんかこわくない!」
先生「夏休みも残りわずかです。宿題も忘れずにやってくださいね、それでは始業式でまた会いましょう!」
「「「「「「は〜い!」」」」」」
先生の挨拶もそこそこに、登校日の授業は終了。生徒たちにとっては、一瞬止まった夏休みがまた再開したような感じですね。
あかね「んー。せやなー……」
なお「てか、本当にやるの?」
あかね「当然や、これは修行や。おばけ克服しよー」
みゆき「わたしも妖怪とかはともかく、おばけとかはちょっと怖いなー。」
キャンディ「キャンディは、なんにもこわくないクル〜〜!」
あかね「でも何しよかー?」
れいか「あ。生徒会の意見箱に入っていた、学校の怖い話をひとつずつ調べてみるのはいかがでしょう?」
みゆき&なお「「え゛……」」
あかね「お!ええやんそれ!」
やよい「おもしろそう!」
なお「えぇぇ!?どこが面白いのよ!どこが!!」
みゆき「ふぇぇぇ。」
あかね「まぁ、とことん怖い思いしたら、怖がりも治るて!」
なお「なおらないよ!!てか別に治したいって思ってないし!」
わくわくする2名。縮み込む1名。先行き不安な1名。とりあえず一緒にいく1名。ゆーれいとかイマイチよくわかってない1匹。は、夏休みで今は人気の無い教室がある校舎へ。
マジョリーナ「……プリキュアめ、これから肝試しを始めるとはグッドタイミングだわさ……。」
そう言って懐から取り出したデカっ鼻はなんと二つ。ただでさえデコルのコストパフォーマンスが高いスーパーアカンベェのデカっ鼻を二つも使う羽振りの良さ。
波打つプールの水が、いつもと違う色を見せる夏。
・・・
れいか「まずはここ、音楽室です。時折誰もいないのに、ピアノが鳴るという噂があります。」
あかね「小学校ん時もそういう噂あったなぁ」
既に若干怯えているみゆきとなお。好奇心だけは人一倍なやよいは、キャンディを抱えて興味津々の様子。
れいか「こういう噂には、いたずらに恐怖心を煽るものが多いです。生徒会副会長としては、見過ごすわけにはいきません。」
みゆき「さ、さすがれいかちゃんだねー…」
あかね「せやせや。そもそも幽霊なんてもん、おらへんねん。」
やよい「えー?わたしはいると思う。」
あかね「おらーん。」
やよい「いるもん!」
なお「とにかくあたしは怖いのは嫌!」
みゆき「うん!うん!」
キャンディ「キャンディはおばけなんかこわくないクル!」
あかね「さ、はよ行きや。」
因みに夜の学校に入るのは、れいか的にNGなのか、流れでそのまま放課後に肝試しする事に。
ガラリと開けた扉は不思議といつもと違って重く、鈍い音を立ててみゆきとなおを迎え入れました。
みゆき「うぅ……。」
座る人間を待つようにズラリと並ぶイスは不気味に影のかかった部屋に差し込む光で不思議に曲がって見えます。
廊下にいる時は、外で部活動をしている音や蝉の鳴き声が聞こえましたが、部屋の中は静かすぎるぐらい空虚で、どこか遠くで囁くように、外の音が漏れていました。
並んだイスはそこに座るものをずーっと待ち続けています。夏休みに入ってすっかり人間の気配が失われた音楽室。その一番奥に置かれているグランドピアノを2人は目にします。
差し込む光も不気味に陰り、一番送まで光が当たらずに、黒い光沢を放ってピアノはそこにありました。
ちゃりーん。
なお「うおあああああああ!!!?」
みゆ「―――ああああああ―――なに!!!!」
背筋に釘が刺さるような金属音が音楽室に響きました。全身に鳥肌を立てて振り返る二人。
キャンディ「ピアノデコル墜としちゃった苦〜〜」(悪意)
「Let’s go!!P・I・A・N・O!!」
なぜか趣旨を無視してピアノデコルを発動するキャンディ。雰囲気に似つかわしくない音を立てて出てきたのは、小さなおもちゃのピアノでした。
決して上手に演奏できるわけじゃないキャンディは、デタラメにピアノを叩き、辺りに不協和音を響かせます。
なお「うん!!!うん!!!」
いつもののんびりな感じはどこへやら、必死の形相でキャンディに猛抗議するみゆき。
キャンディ「ピアノたのしい苦www」(悪意)
みゆき「だあーかあーらあー!!何で今ピアノなの!!?」
あかね「なおはともかく、みゆきも大概ビビリやってんな」
みゆき「うっ……。」
なお「―――――こんなんじゃだめだ…。この“怖がり”、絶対なおしてみせる!!!」
何かに吹っ切れたのか、それともいつもの直球勝負魂に火が着いたのか、決意を込めてなおが言います。
あかね「おぉー。なおが燃えてんでー。」
キャンディ「みゆきもがんばるクル〜〜!」
みゆき「え……う、うん…。自身無いけど…」
再度突入。太陽光が雲で途切れたのか、天窓から差し込む光が不意に暗くなります。そうして、誰もいない音楽室を一番奥まで進む二人。広く、音が響くようにできている教室は、二人の足音、息遣いまで普段より大きくさせます。
グランドピアノはずっしりとした重みを放ってそこに置かれていました。二人が近づくと、黒い光沢のあるピアノの表面に、くっきりと自分たちの顔が映り込みます。
とりあえず何かしようと決めたワケでもないですが、二人は息を合わせて鍵盤のカバーを持ち上げます。すると……。
『ラ〜〜〜♪』
みゆき「え………。」
『ラ〜〜〜♪』と云えば「ラ♪ラ♪ラ♪スイートプリキュア」ですが、今はスマイルプリキュアで、ここは音楽室です。呆けている二人の目の前で、鍵盤は軽快なメロディを勝手に奏ではじめます。まるで見えない誰かがそこで弾いているかのように…。
キレイに揃って猛ダッシュで音楽室を出るみゆきとなお。そのまま帰ってしまいそうな二人の襟元をあかねが掴んで静止します。
あかね「どうしたん?」
あかねは二人が見たものを知りません。音は、聞こえていそうなものですが…。とにかく二人が急に慌てだしたに呆れている様子。
「「ケケケッケケケケケッケ………」」
あかね「け?」
「「鍵盤がーー!!勝手にーー!!!」」
あかね「何言ってんねん。」
みゆき「本当だって!!本当に鍵盤が独りでに鳴ったんだってーーーー!!!」
れいか「それはいくらなんでも…。」
あかね「なぁ…?」
そう言いながらもとくに確認せず、5人は次の怪談ポイントに。
なお「本当なんだって!!」
みゆき「うんうんうんうんうん!!」
やよい「本当に幽霊の仕業だったりして」
キャンディ「キャンディはちっとも怖くないクル〜〜!」
無邪気なのかなんなのかわかりませんが、とりあえず今回は全体的に、妙に下から光が当たりますね。照り返しが強いんでしょうか。(怖い)
あかね「アホらし。そんなんあるわけないやん。」
みゆき「絶対本当なんだってばー!」
れいか「風声鶴唳(ふうせいかくれい)という言葉があります。怖いと思っていると、ほんの僅かな音でも驚いていしまう。という例えです。」
みゆき「でも……。」
鍵盤が独りでに動いた事はそれとはまた別の気がしますが、真面目なれいかはどちらかというと幽霊は信じないタイプでしょうか?
あかね「それより、次はどこ行く?」
れいか「それ4なら、もう目の前に…。」
「「え―――」」
れいかが言ったところで5人は足を止めます。そこは薄暗い校舎の北側の階段でした。階から階へ折り返す真ん中の部分、そこの大きな姿見を見てれいかが言います。
れいか「別の世界へ続く鏡です。」
「「「「別の世界?」」」」
れいか「はい。あの鏡を覗いた時、もし写るはずの無い人影を見てしまったら…。鏡の世界に引き込まれ、二度とこちらの世界に戻ってこられなくなる。という噂です。」
「「えぇ〜〜〜……」」と怯えるなおとみゆき。
「「へぇ〜〜〜!」」と面白がるあかねとやよいとキャンディ。
キャンディ「キャンディはこわくないクル!」
あかね「さ、行ってき。」
「「えええー!?」」
あかね「修行、修行。」
「「…………。」」
なぜか行足差し脚忍び足になる二人。音も立てずにゆっくりと階段を降ります。別の世界に通じる鏡…。普段本棚で別世界に移動している例もあるので、一概にありえないとは言えませんね。
出す足揃えて鏡の前へ。映っているのは当然みゆきとなおだけ。……のハズですが………。
二人の間にうっすらと写る、フードを被った不気味な老婆が、こっちを見て笑っています(ネタバレ)
「「いやああああああああああああああああああああ!!!!」」
窓から飛び出しかねない二人を再び襟元を掴んで静止するあかね。
あかね「今度はなに?」
「「で……出たーーー!!!!」」
しかし、あかね達が鏡を見ると、そこには老婆の影も何も写りませんでした。
・・・
「「本当だって!出たんだって!!」」
みゆき「真っ黒な女の人の影が…こう―――」
なお「すーーーってぇ……。」
二人は両手をぶらっと前に出して「恨めしや」のポーズ。
やよい「ねぇねぇ!やっぱりいるのかな、幽霊!」
なぜかはしゃぐやよい。この子泣き虫キャラなのに図太過ぎる…。
あかね「あ……あほな……おるわけないやろ」
れいか「疑心暗鬼(ぎしんあんき)。という言葉があります。」
「「ぎしんあんき??」」
れいか「怖い怖いと思っていると、壁の染みが人の顔のように見えたりするじゃないですか。」
青木れいかのありがたい日本語講座。
あかね「おぉー。せやな。」
みゆき「ちょ!?ヒドいよー!」
なお「本当に見たんだってばー!」
あかね「あー、はいはい。」
やよい「れいかちゃん、次は?」
れいか「美術室です。」
あかね「美術室。」
なかなか信じてもらえずに、怖がりだからーと言われてしまって「はっぷっぷー」状態のみゆき。なおも当然、納得がいってません。
・・・
れいか「ここには、壁に飾られた人物が動く。という噂があります。」
あかね「へー。」
やよい「怖〜〜い(笑)」
みゆき「え。まさか、またわたしとなおちゃんの二人だけで行くの?」
あかね「当然やろ?肝試しやもん。」
しかし、もはやこの怪奇現象をただただ自分たちだけ受けていても、結局嘘つき怖がりで処理されてしまう。そう直感した二人は、涙目で猛抗議。
みゆき「あたしもう嫌だー!みんなも一緒に来てよー!」
なお「うん!うん!」
あかね「……。よっしゃ、しゃあないなー。ちゃんと着いていくからはよ行き。」
そう言ってため息ひとつ吐きながら、あかねは二人の背中を(無理やり)押して暗い美術室の中へ。
やよい「れいかちゃん。これのこと?」
れいか「えぇ、たぶん。」
「「見えない見えない見えない!!」」
心の準備が出来てない二人は、全力で抵抗すべく、全力で目を閉じます。
あかね「そう言わんと見てみ。」
そう言ってあかねは、なおの目元を指で無理やり広げて目を開かせます。
なお「うわ!ちょ、ちょっと!!」
みゆき「え――――。」
美術室の壁に並べられたのは、「みずを大切に。」や「うがいをしよう。」や「よくかんでたべよう」など、生徒一人一人が描いたイラストが飾ってありました。
やよい「あれ……あの絵」
みゆき「なんか変……。」
壁に並べられたいくつもの絵の内、5人の目にあるひとつのイラストが止まりました。
あかね「見てみ、なお」
なお「みみみ……見てるよ!」
あかね「もっとちゃあんと!」
覚悟を決めてぐっと開いた視線の先に、緑のフードを被った後ろ姿が映ります。
なお「なんか……どっかで見たような……。」
あかね「え、ほんま?」
視線を向けたその先の人影は、絵の中でくるりと回り動き出した。
あかね「うお!?(びくっ)」
やよい「わぁ!!(キラキラ)」
れいか「まぁ(ぽかーん。)」
みゆき&なお「「いいいいいいいいいいいいいいいいいいいやああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!(大絶叫)」」
絵が動いたのがメルヘンだったのか、なぜかはしゃぐやよいと、どの変を怖がればいいのかわかってないれいかを押して教室を出る3人。さすがにあかねもみゆき側で驚いてますね。
ばっしゃーん。と勢い良く美術室を出る5人。突然の全力疾走で息を切らせる3人。
みゆき「れいかちゃん!!さっきのも冷静に解明できるの!!」
あかね「せやな……さ、さすがにウチも、ちょっと変かな、って思ったけど…」
れいか「そうですねえ……。」
キャンディ「キャ、キャ、キャ……キャンディちっともこわくない苦!」
顔wwwww
みゆき「もうやめようよー!肝試しなんて―――!」
なお「うんうん!いくらなんでもおかしすぎる!!」
あかね「せやな……。」
れいか「仕方ありませんね…。」
やよい「えーーー!(残念そう)」
みゆき&あかね&なお「ほっ…。」
れいか「本当はもうひとつ謎が残っていたのですが…。」
みゆき&あかね&なお「え゛……。」
やよい「えー!どんなの!!?」
れいか「それはですね…。」
そう言ってれいかは、あごに手を当て、何か思い出す仕草をしながら歩き出します。
みゆき「え、ちょちょ―――……」
なお「いくの―――………?」
れいか「理科室の標本の骸骨が――――――」
れいかがそう言いかけた時、かつん、かつん、と靴音を立てていた廊下がギシギシ鳴り出します。
みゆき「ふぇ………?」
5人が気づいた時は、そこはさっきまで歩いていた廊下ではありませんでした。床から壁から柱、天井に至るまで木で出来た古めかしい廊下になっていたのです。まるで、ホラー特集でやるような廃校になった古い学校の廊下のような……。
みゆき「なんか…すごい昔の学校みたい……。」
やよい「これも…疑心暗鬼?」
れいか「でも…説明がつきませんね……。」
さすがのれいかもこれには動揺を隠せません。
すると暗闇から不気味な老婆の声が――――。(ネタバレ)
「ッフッフッフッフッフ。ッハッハッハッハッハ!」
みゆき「な……なに!?(不安)」
れいか「これは―――!(動揺)」
やよい「おばけかな!!(期待)」
なぜやよいはそんなにたくましいのー。
キャンディ「キャ、キャキャ、キャンディ、ちっともこわくないくる!!」
ギシ。自分たち以外は誰もいないハズの廊下で足音が……。
「「ぎゃああああああああ!!!!」」
再びダダダっと廊下を駆ける2人。
れいか「二人とも!!」
みゆき「え!?あ!!う!!なに!?」
みゆき「え゛……。」
さすがに空気の読めなかった展開に固まるみゆき。いや、れいかさんはどんな時でも冷静クールビューティです。
なお「思い出した!!さっきの絵の女の人、マジョリーナだよ!」
みゆき「え……?」
あかね&やよい&れいか「「「マジョリーナ??」」」
なお「うん。間違いないよ!“マジョリーナターイム”とか言って若返ったんだ」
みゆき「えー!!本当に!?」
なお「うん。」
れいか「なるほど。では今まで起きた不思議な事は、全てあの方の仕業だったのですね。」
その時、木目の廊下に軽い音を立てて、暗闇から人影が現れました。
マジョリーナ「ようやく気づいたのね。おバカさん達。」
緑のフード姿に身を包んだ六等身のマジョリーナがそこにいました。婆さんの姿(二等身)から一気に六等身になるのによくちゃんと歩けますね。
みゆき「え……。だあれ?」
マジョリーナ「だーかーら、マジョリーナよマジョリーナ!あたしが若返れるって話聞いてなかったの?」
やよい「すごーい!美人!」
マジョリーナ「んふふ、当たり前でしょ?この私の美しさは世界一…。(ぼふん)―――あり?」
優美にポーズをとっていると、突然煙に包まれ、結局いつもの二等身に戻っちゃいました。
マジョリーナ「まぁいい!遊びはここまでだわさ!!」
「世界よ!最悪の結末、バッドエンドに染まるだわさ!!白紙の未来を黒く塗りつぶすだわさ!!」
スーパー絶望。学校なんて行きたくない。夏休みなのになんでわざわざ学校行かなきゃいけないんだ。てか暑ぃ。くそ暑い。こんな日差しの中でわざわざ学校来るとか辛すぎる。夏休みの宿題も終わってない。……死にたい。(全国の学生視聴者の声)
今回はリアルにまで干渉するバッドエンド空間ですね。おそらくこれで悲鳴を上げている人が本当にいそうです。
「人間共の発したバッドエナジーが、悪の皇帝ピエーロ様を蘇らせていくだわさ!!」
夏休みに発生した大量のバッドエナジーを吸収し、先週お預けだったバッドエンド時計が3から4へ進みます。
マジョリーナ「今日はスーパーアカンベェの準備もばっちりだわさ!」
『ス〜〜パ〜〜アカンベェ……!!』
マジョリーナの言葉に反応して、学校の外からいつもより大きな声でアカンベェの声が響きます。
なお「どこから――――!」
れいか「もしかしたら、この学校全体がアカンベェになっているのでは…。」
キャンディ「みんな!へんしんクル!!」
「「「「「うん!!!」」」」」
夏休みの大切な登校日に絶望なんてさせない(もうしてるけど)!!
「“プリキュア・スマイルチャージ”!!!!!」
「Go!!Go!!Let’s go!!」
「キラキラ輝く未来の光、キュアハッピー!」
「太陽サンサン熱血パワー、キュアサニー!」
「ピカピカぴかリンじゃんけんぽん、キュアピース!」
「勇気リンリン直球勝負、キュアマーチ!」
「シンシンと降り積もる清き心、キュアビューティ!」
「「「「「5つの光が導く未来、輝け!スマイルプリキュア!!!!!」」」」」
今日はいつもより変身バンクが長かったですね。まぁ、結果的に戦闘は短かったのですが、たまには戦闘を削って変身をきっちりやるのも大切だと思いました。
マジョリーナ「スーパーアカンベェ!プリキュア共を倒すのだわさ!!」
『アカァ〜〜〜〜〜ンベェ〜〜〜〜……。』
恨めしやーとばかりに不気味な声が廊下に響きます。
ビューティ「とにかく、校舎から出ましょう!」
ハッピー「うん!」
しかし、ビューティがそう言うやいなや、いきなり廊下の床が勝手に動き出し、さながらエアランナーのように走る5人。
ビューティ「なんという事でしょう!」
マーチ「ひいいいい!!?」
『アッカンベェ〜〜〜!!!』
マーチの横にバケツになったアカンベェがふわふわ漂います。さらに後ろからどんどんモップアカンベェ、箒アカンベェ、前からは人体模型アカンベェや骨格標本アカンベェもやってきました。みんなデコル無しの低予算青っ鼻ですが。
ハッピー&マーチ「「いやあああああああああああああ!!!!」」
『アッカンベェーーー!!』
ベルトコンベア状に動く廊下を走り回る二人。傍から見ればただの青っ鼻のアカンベェが追い掛け回してるだけですが、これこそビューティの言う「風声鶴唳」というやつでしょうか。
ビューティ「落ち着いて二人共!廊下を走ってはいけません!」
生徒会副会長キュアビューティ………。
・・・・・
マジョリーナ「ああん?どうしたんだわさ?」
『アッカンベェ………。』
暴走して走り回るハッピーとマーチを追い掛け回す青っ鼻アカンベェ。そして、それを追いかけるサニー&ピース&ビューティ。
どうも、校舎になったスーパーアカンベェの身では、廊下で走り回られるのはムズムズするみたいですね。
「待ってくださいーー!!」
『アッカンベェエエエ!!!』
マジョリーナ「あぁ!口を開けちゃだめだわさ!」
大きく口を開けて笑い出すスーパーアカンベェ。いつの間にか光に誘われて、がむしゃらに走ってた5人も口から飛び出します。
ハッピー「いてて……。」
マジョリーナ「しまっただわさ!!」
ハッピー「あれ……ここは?」
キャンディ「そとにでられたクル!」
マジョリーナ「本番はこれからだわさ!スーパーアカンベェ!プリキュアをやっつけるだわさ!!」
マジョリーナが言うと、ハッピー達が出てきた学校がそのまま返事をします。振り返るとそこには、とてつもなく大きい学校まるまるピエロの顔がついたアカンベェがいました。
サニー「これは!!」
ピース「おっきい……。」
ビューティ「やはり、校舎全体がアカンベェになっていたんですね!」
『ス〜〜パ〜〜アカンベェ!!』
マジョリーナ「ヒッヒッヒ!」
『ス〜〜パ〜〜ア………。』
ハッピー「もしかして……。」
ビューティ「今日のアカンベェって……」
サニー「デカすぎて動かれへんのとちゃう?」
いつもと違い、足が生えていないガッコーアカンベェ。おまけに両手は短めで、ろくに地面に届きません。
『アッカ……』
あれ。でも通天閣は普通に動いていたような……。通天閣より学校の方が大きいのか…そんな馬鹿な。
マーチ「本当だ……。」
ハッピー「……あ!いくよみんな!」
天まで羽ばたく天馬の翼。白きペガサスは純情の印。その輝きを受けて、5人は純白の衣を纏う。
「“プリキュア・プリンセス・フォーム”!!!!!」
「届け!!希望の光。」
天馬に跨り、それぞれのキャンドルに火を灯す。
「はばたけ!!未来へ!!」
描く星の繋がりはペガサスの星座に。その聖なる力を宿して。
「“プリキュア・レインボー・バースト”!!!!!」
5つの光は虹色へ。眩く輝いてアカンベェを包み込みます。
『アカンベェ〜〜〜……!?』
「輝け!」
デカっ鼻2個使った大仕掛けも、今まで一番あっさりした戦闘で終了。デコルも2×2で4つも集まり、先週からデコルの損失が激しいバッドエンド王国。
マジョリーナ「覚えてろ!だわさ!」
・・・
学校も無事に戻り、怪談話にも落ちが付いたところで、5人はゆっくり家まで帰ります。
キャンディ「くるー!キモだめしたのしかったクルー!」
みゆき「うぅ…おばけの正体はアカンベェだったけど…」
なお「やっぱり怖いのは苦手だなー。」
あかね「はは。やっぱり怖がりはそう簡単には治らんかぁ」
キャンディ「キャンディはこわくないクル!」
やよい「ねーキャンディ。」
みゆき「えー!絶対うそ!!キャンディも怖がってたもん!!」
キャンディ「キャンディはこわがってなかったクル!」
みゆき「えー!怖がってたよ!」
れいか「そういえば皆さん、夏休みの自由研究は何にしましたか?」
「「「「え゛………」」」」
れいか「私は今回の肝試しで、超常現象について研究してみようと思いました。」
あかね「自由研究どころか、ウチまだ英語全然やってへん……。」
やよい「わたしは数学がまだ……。」
なお「あたしは、歴史が手付かず……。」
みゆき「わあたしなんかぜんぶだよおお!!」
「「「「全部!!!?」」」」
みゆき「うわあああああ!!!」
なお「うわああああ!!」
あかね「うわあああ!!!」
やよい「うわーーー!!」
れいか「皆さん!どうしたんですか!?」
突然走り出すみゆきに釣られて3人もなんだか走り出します。夏休みは後僅か…果たして宿題は終わるのか……。
みゆき「おばけも怖いけど、真っ白な夏休みの宿題の方が、100倍怖いよーー!!!」
お後がよろしいようで。
いよーっ。
揃いも揃ったアトラクション。マジョリーナが用意したゲームに巻き込まれて……。
敵側も全員揃ってオールスター感謝祭☆果たして全ゲーム制覇なるか―――。
次回、「プリキュアがゲームニスイコマレ〜ル!?」
みんな笑顔でウルトラハッピー☆って部分でウルフルン達がバンザイしてるのには笑ったww
そういえば今回の脚本は「米村正二」さん。妙に「うんうん」っていうやり取りが多かったなーとか思いました。
- アーティスト: TVサントラ,池田彩,吉田仁美,高梨康治
- 出版社/メーカー: SMD itaku (music)
- 発売日: 2012/06/06
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