第149話「蘇った英雄」
待ち受ける絶望。
確定した滅び。
新しい進化の種を見つけた。
英雄伝説。
希望があれば―――。
人々は“絆”の力で繋がれる。
英雄―――。
ワタシは、憧れていた。
フドウユウセイという決闘者に。
『この顔を見られてしまった以上、答えるシカないようですね。フドウユウセイ。ワタシは未来のアナタ自身なのデスヨ。』
「何!?」
『未来の世界で飽くなき進化を求める人間の心が引き起こしたモーメントの暴走。ソレガ、全ての始まりデシタ。』
―――モーメントはヒトの意志を読み取る機関。進化の結果、ヒトの心が誘惑や欲望などの悪意に捕らわれた事で、モーメントは暴走を始めた―――
そして、それに影響を受けた世界を結ぶネットワークは、ある意思を持つに至ったのです。
このままでは、地球は滅びる。その元凶である人類を滅ぼせと。
そんな世界を滅亡から救う、人々を導くために未来に蘇った・・・。それが、ワタシなのです。
「そうよ、初めてゾーンに会った時、私は彼に遊星と同じものを感じた・・・。Z−ONEは、遊星―――。」
「でもそれって遊星自身が、このネオ童実野シティを滅ぼしにきたって事?」
「ばかな!!?」
過去の英雄が未来に現れた。そして、未来で英雄になった男は過去を破滅へと導く。
「お前が、オレだと云うのか・・・?そんな・・・まさか・・・」
『今語ったコトは真実デス。それ故に、アナタがどんな戦法を取るか、ワタシには手に取るように解ります。さあ、デュエルを続けまショウ。』
「飛行決闘それは、未来の力で進化したデュエル。
そこに命を懸ける男たち両方を、人々は不動遊星と呼んだ。」