第117話「歪められた過去」
「何!?これは、何が起きてるの!?」
先週、正体を隠してる割に世界に1枚しかない《スターダスト・ドラゴン》を出したりと色々大活躍の不動ダニエル。
「大変だ!もうすぐこのシャトルはワームホールに放出される!」
正体を知られたからにはと言わんばかりに《異次元からの埋葬》を繰り出したクラーク。
「落とされたらどこに行くのか全くわからない――」
まぁ、シャトルへ入ろうと言い出したのはシェリーなんだけどね。
「お前は!?」
「これはこれは不動遊星、シェリー・ルブラン、そのお友だち。」
ブルーノ「・・・」
モニターからムスカ大佐改め、クラーク所長が登場。
「君たちはまんまと私の罠にハマってくれた」
「こんな事をするなんて、やっぱりこの会社はイリヤステルと――あなたはお父様を殺した犯人を知ってるのね!?」
核心に迫るシェリーだったが、クラーク所長は顔色一つ変えずに答える。
「ドクター・ルブランか、懐かしい名前だ。彼は優秀な人間だった、しかし余計な詮索が多すぎた。」
「余計な詮索?」
この手のテンプレ通りなやり取りを一通り語った後、さらに重要な事をべらべらと所長は話してくれた。
「Dr.ルブランにはインフィニティに関する制御カードを作って貰っていた。しかし彼は、この装置の本当の使い方を知ってしまった。」
「本当の使い方?」
この企業にシェリパパが関わっていたのは予想の範囲内だったが、この所長のしゃべり具合からすると、「君のパパは私が殺したんだよ」と言ってるようにも聞こえる。
直接関わったのかどうかは定かでは無いが、それでも彼はルブラン氏の死に関わっているようだ。
「簡単に言えばインフィニティはあらゆる時代を繋ぐ装置だ。イリヤステルはインフィニティを使い、歴史の改ざんを行っていた。」
「歴史の改ざん!?」
本当、主人公たちがピンチになった途端に情報をばらまく敵キャラは多いが、今までモヤモヤしてた事をこんなポッと出のおっさんに教えて貰いたくはなかった。ていうか、明らかにこの人ホセに怒られる。
「これは世界に知られてはならないタブーだ、Dr.ルブランはそれに気づいた。だから始末した。」
「許さない―――」
歯を噛みしめるエヴァ。不覚にも横顔がふつくしかったのはまぁこの際黙っておこう。
「残念ながらその状況での脅しは迫力に欠ける。それに、こんな話を聞かせたからには無事に帰すつもりは無いのでね。」
「貴様――・・・」
この“貴様”は是非もう1度皆に聞いて貰いたい。風間の王様に聞こえてしょうがないからだ。宮下さんも王様に近づいてきたって事か。というか、蟹さんは「貴様」なんて言葉使ったかな。
「そのシャトルには制御カードが無い。やがてシャトルはワームホールを外れ、次元の歪みに飲み込まれる。さらばだ不動遊星、シェリー・ルブラン―――」
ブルーノ「・・・」
光がインフィニティへと形を変え、シャトルを飲み込む。その光、輝きはかつてルドガーとの戦いで見たモーメントの渦そのもの。そして光は空高く舞い上がり、この世から、ダニエル達を連れ去っていった・・・。
続きはこちら↓異次元冒険編に続く(続かない)
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