【FGOシナリオキャプチャ】レディ・ライネスの事件簿 第6節「蒸気絢爛」
その槍は、槍ではない。
敵を倒す武器ではない。
生者を守る武器ではない。
それは証明である。
ヒトの世が、果てまで続くことを、世界を繋ぎ止めるために打ち付けられた錨。
誰もたどり着けない最果ての地で、ヒトを支え続けた聖槍。
王とは、民を導き、国を築き、繁栄させる。そのための選択。
いや、王とは、己がために道を開き、己がために国を作り、そしてそのために選択する。
もし、あの時、私が選ばれなかったら。
もし、あの時、民の声を聞いていれば。
もし、あの時、非情に徹していれば。
もし、あの時、何にも揺るがない強靭な意志があれば。
私は、国を、ヒトを、救えただろうか。
ジジジ
なぁ、ワタシよ。私は、結局、良き王になれたのだろうか。
ぐ!スネに鈍い痛み・・・!
あ、そうだ、ええと、あの後どうなったの?
うん、とても大事なことでした。でも、なんでこのタイミングで・・・・。
これは、歯車と、、、蒸気?
蒸気・・・・。
通信良好、ばっちり聞こえてるよ。
弟子なんです?
・・・・?何やら、ワケあり?
わ!なんか喋った!?
グレイと呼ばれた少女が喋る箱を振り回している。なんだあれ、ああいう礼装?
エルメロイさんは、その、、、、
もちろん、味方が増えるのは心強いよ。
令呪に力を込めて彼女へ向ける。
彼女は、自分に向けられた魔力の流れを掴んで、こちらの手に合わせてくれた。
うっすらだが、それで彼女との魔力が繋がったことが感じられた。
アストライア・・・って誰でしたっけ?
勝ち筋?
そんなに強いんですか!グレイの宝具は!
生前から持ってる・・・・?
どういう理屈!?
そういえば、鎌を思いっきりブンブン振ってましたよね?
なるほど、それであの鎌に・・・。よろしくアッド!
細かな紙片?
了解しました。
こうして、新たなる仲間、グレイとアッドを加えて、一行は蒸気の街に繰り出した。