【GW連載企画】私が遠野志貴になった日
高校に入って、割と後半にできた友人O。彼は、毎日汗水垂らして稼いだ金を全て帰り道のゲーセンに注ぎ込むという将来性に一抹の不安を覚えるものの気の良い友人だった。
そんな彼は、当時やっていた「メルティーブラッド」という作品を私に教えてくれた。
私が中学生のときにFateをやっていたことを知った友人は、「同じ人が作ったゲームだよ」と「メルブラ」を紹介してくれました。
「あ、本当だ。Fateと同じ絵だ」
原作は、Fateより前の作品で「月姫」という作品だということをそこで知りました。FGOではすっかりお馴染みのあのシオンの出生作品ですね。
当時、ゲーセンにあったアーケード版が一部の界隈では大流行しており、メルブラの言葉を聞かない日は無いほどに熱中しました。
といっても格ゲーの才能が皆無な私は、猛者の渦巻く新宿のゲーセンで遊べるわけもないわけで、どちらかというと原作の「月姫」に興味を持ったんですよね。
「直死の魔眼」を持つ主人公。やだ、、、カッコいい。
そこから「月姫」にどっぷりハマりました。
日常の中の非日常という部分はFateと同じですが、決定的に違うところは場面展開の仕方。
正義のために戦う衛宮士郎の物語は、ある意味ではものすごくシンプルでわかりやすいテーマですが、月姫はもうどろどろというか、色々な日常と幻想が入り混じった伝奇もの要素が強い作品でした。
Fateで覚えたトラウマなんか月姫ではかき消えるぐらい、わんさか出てくるトラウマシーンの嵐。Fateを履修していた高校生じゃなかったら確実に心にダメージを負っていました。
それでもなお引き込まれる世界観、キャラクター、そしてその拡張性はFateに通じるものがあり、気づけばFate熱も再燃し、高校生ながら、TYPE-MOONにどっぷり浸かることになりました。
そして、夜に出た「Fate/zero」これが、後の第二次Fateブームの火種となり、一気にメディア化が進みました。
アニメが大ヒットし、Fateはプレイステーションゲームとして幅広く展開。EXTRAシリーズは当時時間の許す限りやりこみました。
そこからさらに外伝作品が広がり、そして、スマホアプリとして「Fate/Grand Order」がリリースされました。
昔は、親の見えないところでこそこそとやっていたFateが、今や親も毎日スマホでログインしているという不思議な光景を目にしています。
さて、最後は、今のFate事情を簡単にお話していきましょうか。
ではまた次回。