【GW連載企画】私が衛宮士郎になった日
Fate/staynight
私と、この作品出会いは、ある友人の一言から始まった。
「泣けるエロゲーあるよ」
普段、ゲームなんか進めてこない友人Kがある日私にそう言った。
友人Kとは中学生からの付き合いで、一緒によく学校帰りに家に行って夜までゲームをして遊んだ仲だ。あの頃の青春時代を思い返すと、だいぶ薄汚れちまったものだ。
「泣けるエロゲーか..............。いいね、やろう。」
中学3年生のわたしは即答した。
フェイト。聞いたことの無い名前だった。
見た目は、なんというか、少しヒーローものっぽい印象を受けた。
パッケージだけ見ると、女騎士が現代社会に紛れて戦う、みたいなそんな内容に思えた。
サーヴァント、聖杯戦争、令呪、宝具、魔術師、聖杯・・・
未来いっぱい夢いっぱいの中学生には全て魅力的な言葉だった。
友人Kに自分用のゲームを代理購入してもらい、自宅で早速始めてみた。
PCゲームなのでもちろんパソコンが無いとできない。
が、当時中学生の私の家にもちゃんとWindowsXPがリビングにあった。
幸い、パッケージだけを見るとバトルアクションもののゲームに見えるので、家族の横で堂々とプレイできた。後に戦国ランスに手を出して悲惨なことになるが、それは伏せておく。
プレイして早々、やれやれ系のイケメン白髪記憶喪失男を召喚してしまう。
そう、最初はヒロインである遠坂凛視点で始まる。
彼女のモノローグから、魔術師としてのあり方、聖杯戦争という非日常の世界観を学ぶ。
そして、うっかり属性を持つ今どきの女の子であることも。
エロシーンはかなり後半、と友人Kからの話にやきもきしながらプレイを進める。
しばらくすると、衛宮士郎視点に変わる。
なんだ、この男、、、、、やばくね?
基本的に作品に登場するキャラクター視点で物語が進んでいくこのFateというゲームにおいて、衛宮士郎という主人公は物凄く異質な存在であることがプレイして早々実感することになる。
最初はただのお人好し、に思えるものの、ゲームを進めるにつれ、何よりも他人を優先するという「正義の味方」としては余りにも色々な基礎概念が欠如しているキャラクターとして描かれているこの主人公、とてもじゃないが自己投影できない。
だって、夜な夜な鉄パイプに全身から汗拭きだして魔力を込めて化け物退治にふらふら行っちゃうような奴と自分をどう重ねろと・・・・。
開始早々、セイバーをかばってバーサーカーにハラワタごとばっさりお腹をいかれちゃうシーンとか、もう中学生にはショックでしたよ。お前、そこは飛び出すなよと。
しかし、士郎の過去が少しずつ明らかになっていく中で、なるほど、こういうことか。と少しずつわかってくると途端に面白くなっていくのがFateでした。
3つあるルートも、徐々に進めていくと作品の根幹、真相に近づいていき、同じ舞台でもいろいろな視点からキャラクターを見れるので、世界観とキャラクターにどんどんハマっていきました。
桜、、、、泣ける、、、、、
3つ目のルートのHFは、泣けるエロゲーとして完成されていました(エロゲー1作目で語ることではないが)。
何度ラストシーンを見返したことか。早く映画でみたああああああい。
そんなこんなで、Fate沼にどっぷり浸かって私、ここからFGOに至るまで、さらに色々な運命(Fate)があったのですが・・・・
次回に続きます。