【FGO】第七の聖杯 絶対魔獣戦線 バビロニア【第1節 神代より 後編】
七度目の聖杯探索の舞台は紀元前2655年。
それは人間が神と袂を分かった最初の時代。
人類を滅ぼさんと結託した「三女神同盟」の魔の手。
ウルクを飲み込もうとする滅びの予言。
絶対的な終焉を前に、今、最大の戦いが幕を開ける-------!
・前回まで
無事(?)最後の特異点メソポタミアに到着したマシュとカルデアのマスター。
早速情報収集を開始しようとした直後、空から降ってきた謎の女性と接触事故(意味深)を起こしてしまった。
もはや免停は免れないだろう(悪ノリ)
まるで転校初日に曲がり角でぶつかったちょっといけ好かない奴に怒鳴るようなテンションで、謎の女性が叫んだ。
目の前の女性のパラメータを何度も見返すロマン。いつも以上に動揺している。
当たってきたのはそっちなんですけど・・・。
待って、まずは先程の事故について話を
そうね、まず名前だね。まぁこちらを人間呼ばわりしているので、あちらは人間じゃないみたいだけど。
そ、そうかなぁ(汗)
ものすごく上から目線の言葉だね。
すみません、さっきのことって・・・
案外チョロそうだけどね(直感A)
なんです?
主語入りで説明していただけませんかね。。。
まぁ、十中八九なんか大事なものをうっか凛落っこどしちゃったみたいだけど。
・・・。
どうやら大事なものを落としたあげく壊したかもしれないと焦っているようだ。
OK、とりあえず戦闘だね。
そういうと彼女は、自身が乗っている天船(てんせん)をふわりと上昇させた。
一見すると巨大な一人乗りのゆりかごに見えるそれは、中空を謎の動力でふわふわと浮いている。
そして、彼女は道の向こうからこちらに突進してくる魔獣たちに天船の船底を向けた。
船底には丸い穴が空いていたが、次の瞬間、穴を通して巨大な魔力の矢が魔獣達に襲いかかった。
天船と呼ばれたそれは巨大な弓だった。
すごい!つよい!
彼女は冷たくそう言い放つと、一人で高く上昇してそのまま消えてしまった。
ドクター?
しかし、いくら倒しても魔獣達の攻撃は止まない。
倒しても次から次へと無尽蔵に魔獣達は集まってくる。
当初、魔獣の数を六十と言っていたロマンの報告する数は、どんどん増えていくばかり。
多勢に無勢。あのチョロそうな彼女をなんとか仲間に引き入れていれば・・・と。
マシュの消耗が激しい。向こう側からは一際大きい軍勢がこちらに向かってくる。
と、その時。
いつの間にか、小柄な少年が目の前に立っていた。
少年は大地に手を当てた。瞬間、地面から伸びた幾つもの鎖が魔獣達を縛り付けた。
少年はさもなんとも無いように言う。今の攻撃は宝具クラスに匹敵するがそんな反応は無かった。この少年にとってはなんてことのない攻撃のようだ。
彼は自らを「エルキドゥ」と名乗った。
モニター向こうのロマンが吹き出した。
とりあえず、エルキドゥと名乗る少年と共に周囲の魔獣を一掃した。
最後に現れた魔獣達の親玉らしき大きな毒竜も、少年は鎖1つでいなしてしまった。
君は一体、何者なんだ。。。
マシュは少年を改めてみて、少し動揺していた。
彼は、サーヴァントではない。魔術師でもない。
神の兵器・・・?
うん、なんかそこは妙な説得力があるね。
こうしてエルキドゥの案内でとりあえず魔獣の街を出た。
涼しい顔をしているが、その瞳の奥には誰にも見せたくない深い感情が潜んでいる。
ような気がした。