【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

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【FGO】第五の聖杯 イ・プルーリバス・ウナム【第二十一節 北米神話大戦 急】

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1783年。アメリカ。
独立戦争終戦年。
当時、イギリス本国とアメリカ植民地との長い戦争が続いた。
この戦争を経て、元々数多の植民地でしかなかったこの国は、アメリカとして独立することに成功する。
魔術的な神秘は西洋に比べて少ないが、現実世界の基盤としてアメリカ無くしては人類史は成立しない。
また、先住民族による呪術、霊術は独自に発展しており、今なおその文化を残す地域も存在する。

歴史的大国アメリカ。

これは、時代の変革における、異質な戦い。

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・前回まで

激戦の北米大戦。
北軍に現れたケルト軍のベオウルフの前に現れたのは神槍と言われた中国の槍使い李書文。
クー・フーリンに敗れたスカサハとの約束を果たすため、エジソン達アメリカ側につき、ステゴロ(拳で語り合うやつ)でベオウルフと一騎打ちを繰り広げていた。


ワシントン。ケルト軍本拠地。


カルナの宝具による傷を治癒し、クー・フーリンは戦闘態勢を整えていた。









高ぶる興奮のあまりバシっと鞭を中空に打ち付けるメイヴ。








アルジュナを突破し、ワシントンに向けて直進するアメリカ南軍。

その彼らの前にメイヴは現れる。









自信有りげに鞭を鳴らすと、それに反応した猛獣・魔獣が群を成して圧しかかってきた。


とりあえず、ランスロットで一掃。後ろに立っていればANZEN!







現れたのは巨大な岩と木の体でできた精霊スプリガンヘラクレスの持つ岩斧に似た武器で、こちらの軍をなぎ倒していく。

しかし、所詮はただの精霊。サーヴァント相手にはその巨体も意味を成さない。


呼び出した魔獣は全滅したが、それでもメイヴは笑っていた。





彼女は一言そう言うと、羽根のように身軽な身のこなしで、後ろに控えていた馬戦車に飛び乗り、そのまま去って行った。




ここに来て敵の出方が慎重になってきていた。

何かを試そうとしているのか、こちらを招き入れようとしているような戦い方には不安が残った。






一方、北軍。「狂戦士」ベオウルフ対「神槍」李書文。






勝負は李書文が制していた。バーサーカーベオウルフとて、ステータスで劣っていたわけではないが、李書文には「技」があった。

李書文を神槍と言わしめる戦闘技術、喧嘩と決闘の違いがあればそこだった。




しかし、ブラヴァツキーは不穏を察知していた。

敵の引き際が良すぎる。

ベオウルフはそういう英霊なのかもしれないが、ケルト軍の動きが急に慌ただしくなった。






ケルト軍が引いた途端、大地の底から爆発するように大きな地震が突如発生した。







その頃、敵の本拠地を目指す南軍はホワイトハウスに到着していた。



ホワイトハウスだった建物は、クー・フーリンの槍の黒い棘に似た植物で覆われていた。

まるでホワイトハウス自身が黒化したような姿だった。



その奥、王の間にクー・フーリンとメイヴは居た。








同じバーサーカー同士だからか、そう言いながらもクー・フーリンは冷たく笑いながら言った。






ここにきてメイヴの顔色が変わった。明るい声色から冷たい脅すような声色に変わった。




周りを気にせずぶつける言葉の暴力にメイヴは声を荒げた。なぜならナイチンゲールの言葉は、メイヴが聖杯に求めたものだったからだ。








ナイチンゲールが問いかけると一泊置いてクー・フーリンは答えた。








両者、距離を徐々に詰める。それは攻撃の合図を待っている証拠だった。



かくして、ホワイトハウスは戦場と化した。


メイヴの宝具「愛しき私の鉄戦車(チャリオット・マイ・ラブ)」。

女王として君臨した彼女は欲望のままに男を次々と囲い、自分の奴隷として扱った。
彼女の宝具はその逸話から、戦車を彼女の寝室に変え、その中で・・・してしまう恐ろしい宝具であった。





ふぅ。






ラーマの対魔宝具「羅刹を穿つ不滅(ブラフマーストラ)」がメイヴを捉える。

本来弓として伝承に残されたこの宝具は、悪しき魔性の存在を討つ不滅の矢であった。

セイバーとして召喚されたラーマは、本来矢であったこの宝具を無理やり剣として投擲している。

が、それでも矢本来の威力は変わらず、メイヴに致命傷のダメージを与えた。



クー・フーリンの前で倒れるメイヴ。傷を受けた腹部を支えて上体だけ起こしクー・フーリンを見つめる。






クー・フーリンはメイヴに手を差し伸べない。既に手遅れ、このまま消滅するであろう事は誰が見てもわかりきっていた。




さっきまで憎しみを込めて笑っていた悪女王の姿はそこにはなく、一人の女性として恋する戦士に微笑む姿がそこにはあった。







誰に向けてか、渾身の叫びを上げる。



メイヴの言葉の後、最初にロマンが異変に気づいた。







「二十八人の怪物」(クラン・カラティン)

メイヴの真の宝具。

アルスター伝説において、コノートの最強勢力。

「怪物」と恐れられた二十八人の豪傑の集団。







二十八体の魔神柱。過去の聖杯探査において、1体でマシュ達を十分に苦戦させる程の怪物が、アメリカ北軍に二十八体も召喚されたのだ。



エジソン北軍の前に現れたのは、魔神柱の大群だった。

しかも、柱はそれぞれ繋がり合い、ひとつの巨大な柱になって空を覆い尽くした。

柱からはこの世のものとは思えない断末魔のような声が聞こえる。










虚しく空に向かって嘆くエジソン。どう計算しても勝てる算段がつかない。






静まり返ったアメリカ軍にエリザベートの声が響く。どんな窮地だって諦めることだけはしない。誰よりも何よりも負けず嫌いなサーヴァント。





魔神柱には巨大な目玉がいくつも並んでいる。ひとつひとつが極太のビーム攻撃を放ち、その一本がエリザベートの真上に降り注いだ。

間一髪でエリザベートごと回避したロビン。














そう言い残してメイヴは消滅した。

最後まで手を差し伸べなかったクー・フーリンだが、満足そうに消える彼女を最後まで見つめていた。





メイヴが消えた今、聖杯にかけられた「クー・フーリンを王にする」願いも弱まった。



残すは狂王クー・フーリン・オルタと魔神柱28体。


人類の歴史を賭けた戦争も最終局面を迎えていた。