【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

毎日欠かさず更新して約11年目・・・・・。FGOとホロライブ・ホロスターズ中心のブログです。

【ジャンプコミックス】めだかボックス(22)【最終巻】



 めだかが学園を去ることになり、その花道に「百輪走」なる壮行会が催される。友やかつての敵と別れた後、彼女は・・・。そして———————!
 青春の全てを詰め込んだ、めだか達の箱庭学園での日々が感動のフィナーレ!!


と、いうわけで学園異能インフレ言語バトル漫画「めだかボックス」が完結しました。


個人的には西尾作品ってことと、暁月さんの作画にグっと来たのがきっかけでした。


あぁ、これはなんか面白そうだ。


普段中々ジャンプを買わない私でも表紙買いしてしまった作品になります。



最初はハイスペック生徒会長が学園の不良や問題を片っ端から解決していく話でしたが、どこかででっかいテコ入れが一度入り、「アブノーマル」「スキル」「マイナス」「ノットイコール」「スタイル」という数々の能力者を戦うインフレバトル漫画になってしまいました。


特に原作者が言っていたように、言語バトルという部分が面白いですね。


サンデーで言えば「うえきの法則」がそれに当たるんですが、理屈的なもっともらしい戦い方を敢えてせずに、約束された勝利をどうやって掴むか、そのプロセスをひたすらこの作品は追求しているんですよね。


勝利の定義、敗北の定義って、ほとんどのバトル漫画だと勢い重視で描くことが多いと思うんですけど、この作品はそうじゃない。


バトルひとつひとつに理由があって、伏線があって、理論があって、理屈があって、こちらが納得せざるを得ない展開になっていくんですね。そういう部分では気合根性上等の熱血派なジャンプファンにはついて行くのがやっとだったとこもあるでしょうが、こういう理屈的な戦闘は大得意です。特に能力の相性だったり、使い分けだったり、そういった演出とステータスをきっちり描いているのも個人的にはツボでした。



あとは、圧倒的に他の土壌で戦っているというか、今までどのジャンプ作品でもやっていない畑でひたすら漫画を書いているんだなぁとよく実感させられます。


裏主人公的ポジションの球磨川、定義だけなら漫画界最強の安心院さん。この二人の存在はそれこそ異例でした。
なんというか、絶対敵には回したくないという表現がありますが、この二人はまさにソレですね。読んでいて一切感情移入できませんでしたし、最後まで漫画の中でその流れに乗らずに連載を乗り切ったイメージがあります。そういう意味では彼ら彼女らは、漫画の世界の住人とは次元がズレているのかもしれませんね。

この世界を週刊連載のようだと言い切った安心院さん、アニメ2期最終回ではカラーを全てなかったことにした球磨川。「規格外」のキャラクターである二人は、今後も漫画を読んでいく中で私は忘れることはないと思います。それだけ魅力的な二人でした。




さて、最終巻ですが、人類最後の英雄言彦を倒してその後。エンディングに向けた話で今巻は締めくくられました。


まーネタバレですが、王道のオールキャラ全員集合とあれから十年後のエピローグまでやっちゃうのはある意味では贅沢な終わり方ではなかったんでしょうか。

それでいてわざわざ俺達の戦いはこれからだ!と言って締めたのも、ジャンプをメタってるめだかボックスならではの終わり方でしたね。




最後の最後でグットルーザー球磨川は救われました。ただし、存在自体がマイナスでしかなかった彼は、もはや登場人物にすらならない、演出に関わらないという究極の敗北を飾りながらその幕を閉じたのでした。最後まで徹底して作品の完成度を維持していたのも個人的には高評価ですね。




まぁ、賛否両論。好きな人は好き。嫌いな人は嫌い。で、読者を選ぶ漫画だったのも本当です。


一度読んだだけじゃ理解できない。そういう意味でもめだかボックスはやはり「規格外」の作品だったのではないでしょうか。





とりあえず鰐塚さんが幸せになってくれて良かったです。












同時発売コンプリートガイドもそのうち買いまっせ。