【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

毎日欠かさず更新して約11年目・・・・・。FGOとホロライブ・ホロスターズ中心のブログです。

ナンバーズ82「孤高のバリアン騎士 銀河眼使いミザエル現る」

こちらも感想。
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時計の針が夜の訪れを知らせる。



 一馬が残した皇の鍵。アストラルはそこからやってきた。



 今、鍵の中には巨大な飛行船とナンバーズによって封印された記憶の歯車が無数に存在している。



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アストラル『これまでにワタシが集めたナンバーズは50枚、残り後50枚で100枚のナンバーズとなって飛び散った記憶が、全て蘇る。』





 この世界に使者としてやってきたアストラル。しかし、彼の記憶は100枚の悪しき力を持つカードとなって飛び散ってしまった。


 フェイカーの支配計画とトロンの復讐劇の末に、集めたカードは半分の50枚。どれも強力な力を秘めた危険なカード達だ。


 言葉を紡ぐように、人間の世界には存在しない文字達がアストラルを包み込む。


 記憶を結び、自分の使命を取り戻す。それが、遊馬とアストラルの目的でもあった。










・・・・・



 そして闇に満ちた歪んだ世界、バリアン。



ミザエル「ドルベ。」

ドルベ「ミザエル?」

ミザエル「やはりギラグとアリトでは埒があかないようだな」

ドルべ「あぁ。こうなったら君に行ってもらうしかないようだ」

ミザエル「もとよりそのつもりだ。」

ドルべ「――――これを持っていけ。」


 ドルベはそう言ってローブの下したから怪しい光を放つキューブを取り出した。


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ミザエル「それは?」

ドルベ「バリアンズ・スフィア・キューブ。一時的にだが、これを使えばスフィアフィールドを発生させる事ができる。」

ミザエル「なるほど。スフィアフィールドの中なら例え人間共の世界でも、我々バリアン本来の力で戦える。」

ドルベ「そうだ。人間を洗脳し操る手間が省ける。九十九遊馬と直接勝負し、我々自身の手でナンバーズを回収できる。これを使うまでもないかと思ったが…。こうなったらやむを得ん。3つの内ひとつは君に。残りはギラグとアリトに渡してやってくれ。」

ミザエル「奴らにとってはこれが最後のチャンスという事か。」


 冷徹にミザエルと呼ばれた男は、3つのキューブを受け取ってそう言った。


ドルベ「そういう事だ。――――では頼んだぞミザエル。必ずや九十九遊馬を倒し、ナンバーズを回収するのだ。」

ミザエル「全てはバリアン世界のために―――――――。」



ドルベ「頼んだぞ、ミザエル―――――――。」








 そこはそいつにとって檻だった。自由を奪い、支配された場所。



 そいつは力が有り余っていた。だが、それを奮う事は許されていなかった。


 誰の指図も受けないそいつは、拘束され、その力を封じられた。


 だから、そいつは気が立っている。誰でもいいからこの鎖を外せ。俺をここから出せ。と。



 結晶でできたその体がミシミシと鈍い音を立てて揺れた。


 そいつを捕まえた4人の中の1人が現れたのだ。



 男は黒いカードをそいつに見せた。いや、照らし出したというべきか。


 黒く蠢くカードは、そいつを飲み込むかのように激しく吸い寄せた。


 そいつは動けない。鎖が邪魔だ。だから抵抗する術が無い。



 こんなに力が有り余っているのに、全部ブッ壊シタイノニ。


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 黒い渦はブラックホールのごとく、そいつを飲み込んだ。その強大な銀河そのものを。




ミザエル「く――――――。相変わらず手間をかけさせる。ッフフフフフ。」




 新たなる刺客が遊馬に迫る。バリアン世界の使者はドラゴン使い!?


アストラルの記憶を巡るカードバトルはさらに激化の道を辿る!!













ナンバーズ82「孤高のバリアン騎士 銀河眼使いミザエル現る」












遊馬「っはぁ――――――はぁ――――――!!」



 それはまさしく悪夢だった。

 どこまで走ってもたどり着けない。力に飲み込まれる恐怖。

アストラル『遊馬!!!』



 そいつは大きな口を開けてアストラルに襲いかかった。


アストラル『ぐあああああああああああああああ!!!』


 そいつはこれ以上無い憎しみの視線を浴びせた。ただ、睨んでいるだけなのに、それだけで●されそうになる。


遊馬「アストラル!!!!」


 そいつはさらにアストラルに迫った。咄嗟に駆け出す遊馬はしかし、足元を崩して深い深い谷底へ落ちていった。


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「うわああああああああああああああああああああああああああ」









遊馬「――――――ったた………?」


 窓から差し込むのどかな光。遠くで雀の鳴く声。谷底に落ちていた遊馬はハンモックからも落ちて、目を覚ましたのだ。



遊馬「夢――――か。……夢にしちゃ妙に生々しかったぜ……。」


 アストラルが強大な力に襲われる夢。まだ敵の正体がわからない分、それはきっと夢の話だけでは済まされない。

 自分の心に言い聞かせるように、遊馬は胸元の鍵をぎゅっと握り締めた。


遊馬「だめだだめだ!夢なんかにビビってどうすんだ!こんなんでオレ、本当にアストラルを守れるのかよ……。」


 鍵を見つめる。中にはいつも固っ苦しい事をいうアイツがいる。不思議と感じる鼓動を頼りに、遊馬は下に下りた。






・・・・・・・・



アリト「えっほ。えっほ。」


ギラグ「えっほ。えっほ。」


 某山奥。元来、山で何かをするというのは大体3つに別れる。ひとつは登山、もうひとつはキャンプ、そして最後のひとつは修行である。


アリト「ドロー!!ドロー!!」


ギラグ「ドロー!!ドロー!!」


 バリアン世界から精神体としてやってきた彼らには、人間体になるために体の組織が変貌している。遊馬と行動を共にするアストラルは、実体を持っていないため、アストラル自身がカードを使ってデュエルする事はできない。

 それに対向するために、バリアン世界からやってきたギラグとアリトは、人間の体となって遊馬のナンバーズを狙っている。


アリト「ドロー!!!!」

ギラグ「熊を一頭伏せて、ターンエンド!!!」


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 しかし、彼ら自身もバリアンの力の英知である「カオス・エクシーズ」をその体で扱う事はできない。だからこそ、デュエルを遅れをとらないために、常に鍛え、磨いているのである。(意味不明)



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ギラグ「も……もうだめ……。」

アリト「ギラグ、なんだその様は?」

ギラグ「う、うっせぇ!こっちはてめぇの修行に付き合ってやってんだ!ちったあ感謝したら……?」


 汗を流して訴えるギラグですが、話の途中でアリトが視線を逸らしたのに気づいて、話を中断した。


アリト「あれは……」

ギラグ「は?」


 アリトの視線の先にあったのは、山奥の頂上に突如立ち込めた暗雲でした。激しく渦を巻いて蠢く様は、まるで生き物の様。


ギラグ「な……なんだありゃ……。」


 一瞬。暗雲から閃光が走ります。まっすぐ真下に落ちたそれは一瞬龍の形をした雷だった。


ギラグ「――――――あ、あれはバリアン世界からの……。」

アリト「あぁ。」



 落雷した箇所は、森にぽっかりと大きなクレーターを作っていた。周辺の森は削り取られ、深くまで大地は半球状にえぐり取られていた。それは、雷が落ちたというよりは、大気圏から隕石が降ってきたように見える。


ギラグ「なんてことしやがるんだ……」


 呆れたようにギラグはクレーターの中心を見て言った。


アリト「こんな派手な真似するのは……」

ギラグ「間違いねぇ……。この強い力……」

アリト「ヤツだ……。ヤツが来やがった……!」


 クレーターの中心には男は一人、何事もなかったように佇んでいた。艶のある髪は女性を連想させる。いや、髪だけではない、引き締まったその表情は男としての美しさより寧ろ女性としての凛々しささえ感じる。


ギラグ「ミザエル……。」


 それがバリアンからの3人目の使者、ミザエルだった。


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・・・・・・


ギラグ「バリアンズ・スフィア・キューブ?」


 ギラグは早速ミザエルから渡されたキューブをしげしげと見つめて言った。


ギラグ「つまりこれがありゃ、しばらくの間スフィアフィールドが張れるってワケか。」

アリト「有り難ぇ!これで遊馬と全力でやれるぜ!」

ギラグ「今まで不甲斐ねぇ人間共を洗脳しなきゃなんなかったからなぁ。やっと本気が出せるぜ」


 ギラグとアリトにキューブを渡したミザエルは、そのまま二人の話をよそに背中を向けた。


ギラグ「あ?」

ミザエル「まっ。せいぜい頑張る事だな」


 そう言ってミザエルは二人の前から背を向けて去って行った。


アリト「待てよミザエル!てめぇはどうす―――――」


 アリトが言い終わる頃には、ミザエルは姿を消していた。


アリト「チッ、気に入らねぇ野郎だぜ」





・・・・・




【放課後】





零「よかれと思って聞くんですが、遊馬くんどうかしたんですかね? なんだか今日元気が無いように見えるんですけど……」


 学校帰りの下校中。いつもの元気が消えてすっかり大人しい遊馬を不思議に思って、真月が小鳥に理由を聞いていました。


小鳥「朝からあんな調子なのよねぇ…。アストラルの姿も見えないし」


 それは小鳥にもわからない事でした。




【九十九邸】




明里「やっぱりおばあちゃんの肉じゃが最高!」


 その夜、九十九家の食卓では、遊馬の大好物のデュエル肉じゃががおかずでした。


春「そーかい?たーんとお食べ」

遊馬「ごちそうさま……。」

春「おやもういいのかい?」


 茶碗一杯だけ食べて箸を置いた遊馬を不思議がって、春おばあちゃんは声をかけました。


遊馬「ちょっと食欲なくて……」

春「そうかい……」







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「「ええええええええええええええ!!!」」










・・・・・・


【自室】



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遊馬「( 次々と襲いかかってくるバリアン。あいつらの使うカオスエクシーズは、バリアンズ・フォースを使って特殊召喚された時、こっちのモンスターエクシーズのオーバーレイユニットを吸収しやがる。おまけに、こっちは吸収されたオーバーレイユニットひとつにつき、300ポイントも攻撃力がダウン……。それだけでこっちは圧倒的に不利なんだ……。なんか、なんかアレに対向する手を考えねぇと……。オレは……オレは…… )」



 アストラルを守れない。




・・・・・・・












小鳥「遊馬ぁ!早く早くーー!」


遊馬「ちょ、ちょっと待ってくれよおいーーーー!!」


 山門に続く長い石段をひたすら登る。先を先行する小鳥はピクニック気分で浮かれているが、遊馬は春おばあちゃんから持たされた大量の食料を背負っているので、思うように登れずにいた。


遊馬「なんでオレがデュエル庵におつかいに……」







 それは数日前のこと……。


・・・・・・


【観月邸】



小鳥「え?今度の連休、遊馬とデュエル庵におつかいに?」

春『遊馬のやつ、どうもここの所元気が無くてのう…。なんか悩んでるようじゃが、山の空気を吸えば少しは気晴らしになるかと思うての』


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小鳥「わかりました、そういう事なら。あ、けどどうして私なんですか?」

春『どうしてってそりゃ…のう……うふふふふふ。』

小鳥「やだぁ〜〜〜!!」





・・・・・・


小鳥「も〜!春おばあちゃんったら〜!」


 小鳥は体をもじもじさせて満更でもない様子です。


遊馬「へっ…………。へ…………。」


 そんな事情を露ほども知らない主人公は、せっせと大量の食料を頂上まで運んで行きました。



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【決闘庵】




小鳥「ごめんくださーい!」


 ハートランドが遠くに見えるほどの山の頂上に決闘庵はあった。そこは決闘を極めんとする猛者が通う登竜門のような場所である。《アルカナ・ナイト・ジョーカー》を使う師範代六十郎は、かつて遊馬のデュエルの道を改めさせ、更なる道を示したその人である。しかし、遊馬自身は苦手な人でもあった。


小鳥「どなたかいませんかー!」


 ざっと正面の障子が割れたように左右に開いた。その真ん中に、かつて遊馬とナンバーズを賭けて争った男、闇川が立っていた。


遊馬「あぁー!闇川さん!!」


闇川「久しぶりだな、遊馬」





・・・・・・



闇川「そうか、春さんのおつかいか……。」

遊馬「なぁんだよー!せっかく偉い目して運んで来たってのに、六十郎じいちゃん居ねぇのかよー!」

闇川「すまんな、師匠は先日ふらりと旅に出てそれからまだ戻っておらん。だがまぁ、ゆっくりしていくがいい。」



 好意に甘えて遊馬は、かつて六十郎とデュエルをした大広間を見せて貰った。


 ここには今まで歴戦の中活躍したデュエルモンスターズの石像が飾ってある。《青眼の白龍》から《E・HERO ネオス》、《ブラック・マジシャン》や《真紅眼の黒竜》など。


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遊馬「( オレ、このままでいいのかな……。こんなんで……、こいつを守っていけるのかよ……。 )」


 何かに訴えるように、遊馬は鍵を握り締めた。ふと視線の先には《真紅眼の黒竜》がこちらを向いていた。なんとなく、あの時夢で見たドラゴンを思い出した―――――。


 アストラルが消えてしまう夢。


遊馬「―――――――――――。」


 扉の隙間から遊馬を見ていた小鳥は、何か言おうとして口を閉じた。


闇川「遊馬、何か悩んでいるようだな。悩み、迷うのを恥じる事はない。かつては私もそうだった。」

遊馬「闇川さん……?」


 遊馬の前に立ち、闇川は遠くに目を向けた。


闇川「お前にこれを渡しておこう。」


 そう言って闇川は遊馬に2枚のカードを差し出した。


遊馬「―――! これは……。」


闇川「もし師匠の留守中にお前が来て、何か思い悩んでいるようなら、このカードを渡してやってくれと。」

遊馬「六十郎じいちゃんが……?」


闇川「師匠は、オレたち弟子の事はなんでもお見通しのようだな。」


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 そう言って闇川は遊馬に微笑みかけた。不思議と熱が伝わるようなその2枚をのカードを遊馬は大事そうにしまい、その様子を見て安心した小鳥は、部屋を静かに出て行った。





・・・・・・



 一泊して翌日。



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小鳥「ふふふ。」


 都会育ちの小鳥たちには、大自然に触れる機会は少ない。小学校以来の川遊びに童心に返った小鳥は、泳ぐ魚を見つめながらひんやりと冷たい水の流れを感じていた。


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遊馬「( じいちゃんがくれたのは、攻めのカードと守りのカード…。この2枚を上手く使えば、相手がカオスエクシーズを出してきても……。 )」



「ぶは!!」


 アストラルがいつもうるさい位に言う戦術構想。真剣に考え込む遊馬は、突然冷たい水をかけられて我に返った。


遊馬「な、何すんだよ!!」

小鳥「だぁってー、ずっと難しい顔してんだもん!」

遊馬「どんな顔してたって良いじゃんかよっ!」


 柄にもなくはしゃぐ小鳥に水を浴びせられ、困った様子で遊馬は訴える。


小鳥「だぁめ!似合わないもん!」


遊馬「く――!ちっきしょー!!今度はオレのターンだ!!」


 それで小鳥が何を言いたいのかわかったのか、遊馬もムキになって小鳥に水かけ返します。


小鳥「きゃあー!もう!」




・・・・・・




ハートランドシティ:大型ショッピングモール】





 停車したバイクに寄りかかって、不満そうな顔付きでシャークは雑貨屋の前でかれこれ30分以上、人を待っていました。



璃緒「お待たせー。」

凌牙「おい遅いぞ、どれだけ待たせれば気が済むんだ?」

璃緒「何よー、その言い方――――――。 ……!?」


凌牙「リオ?」


 パサっと両手に持っていた紙袋を落とすリオ。その表情は何かに気づいたように目を見開き、強ばらせていました。


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璃緒『くる……。大事なものを壊すため、全てを破壊するために、忌まわしいドラゴンが…。』


凌牙「何言ってるんだ……?――――――まさか!バリアン!?」


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・・・・・・



【決闘庵と川のに抜ける道】








遊馬「まったくもう!びっちゃびちゃじゃねぇかよ!」

小鳥「でも、少しは元気になったじゃない?」


 それからはお互い服がずぶ濡れになるまでずっと川遊びをしていた二人。一旦決闘庵へ戻る途中でした。


遊馬「あ―――――、小鳥!もしかしてオレの事心配して……」

小鳥「別に心配なんか……」

遊馬「?」




小鳥「そんな事より、早く戻りましょ。このままじゃ風邪ひいちゃ――――きゃああ!!!」

遊馬「小鳥!?」



 突如、茂みの中から飛び出した謎の球体。それは小鳥を弾き飛ばして消えていきました。



遊馬「小鳥!!!」


ミザエル「お前か。」


遊馬「―――――!!!?」


 倒れた小鳥を助けようとした時、遊馬は後ろから聞こえた声に呼び止められました。


遊馬「て、てめぇ!!」


 ミザエルは左手を正面に向けていました。まず間違いなく、あの左手から打ち出された光弾が小鳥を襲ったと容易に想像ができます。


遊馬「小鳥に何しやがる!!」

ミザエル「バリアンズ・スフィア・フィールド、展開」


 ミザエルは遊馬の問いには答えずに、ドルベから渡されたキューブを空に放り投げました。



遊馬「な、なんだ!?」



すると、キューブを中心にカード状の反物質が展開。二人を包み込むように球体となって空に浮かびます。中の二人も地球の引力を無視して浮かび上がり、かつてトロンとの戦いでフィールドだった「スフィアフィールド」が二人を囲んで完成しました。


遊馬「これは――――――。」

アストラル『なんだ……何が起こったと云うんだ!?』

小鳥「あ――」






 スフィアフィールドの中で対峙する二人。


遊馬「お前は一体……」

ミザエル「我が名はミザエル。九十九遊馬、お前のデュエルの最後の相手となる者だ」


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・・・・・・





同時刻。

ハートランドシティ中央:ハートランド中央コントロールルーム】




オービタル『緊急事態発生!ポイント753デ異常エネルギーヲ感知!』


カイト「異常エネルギーだと!?」


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 Dr.フェイカーが作り上げた、異次元世界の探索に特化したコンピュータは、早速ハートランド郊外で起こった異常現象を感知しました。


オービタル『ハイ、スフィアフィールドニ酷似シタエネルギー場ガ形成サレテイル可能性ガアリマス!』


カイト「なんだと!まさか―――――!?」






・・・・・・・





【山奥:森上空】



遊馬「こんな妙な仕掛けを使ってくるって事は……こいつはバリアン!?」


 遊馬は改めて目の前に突如現れたミザエルという男に視線を戻します。


遊馬「( バリアン……。つまり、こいつをぶっ倒さなきゃアストラルは守れねぇ! )」


ミザエル「どうした?怖気づいたか?」

遊馬「バカ言え!んなわけねぇだろ!」


小鳥「遊馬―――――。」





ミザエル「ではこのデュエル、受けるのだな?」

遊馬「当たり前だ! いくぜ、勝負だ!!」



デュエルディスク、セット!!!」


「Dゲイザー、セット!!!」


「デュエルターゲット、ロックオン!!!」


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「「デュエル!!!」」



遊馬「先攻は貰ったぜ!オレのターン、ドロー!!」


 その時、デュエルに反応してアストラルが鍵の中から現れました。


アストラル『遊馬、一体何が―――――!』

ミザエル「ふふふ、ついに現れたな、アストラル。」

アストラル『!? ワタシの事が見えるのか――――。』


遊馬「アストラル!あいつはバリアンだ!」

アストラル『何!?』

遊馬「心配すんな!オレは絶対に負けねぇ!」

アストラル『遊馬―――――!』


●「オレは《ゴブリンドバーグ》を召喚!!」


《ゴブリンドバーグ
☆4/地属性/戦士族/攻1400/守 0
このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する事ができる。この効果を使用した場合、このカードは守備表示になる。


●「このモンスターの召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる!!オレは手札からコイツを召喚だ、現れろ《ガンバラナイト》!!!」


《ガンバラナイト》
☆4/光属性/戦士族/ATK 0/DEF1800
フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、このカードの表示形式を守備表示にする事ができる。


遊馬「いくぜバリアン!!」


「オレはレベル4の《ガンバラナイト》と《ゴブリンドバーグ》でオーバーレイ!!」


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「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」


「現れろ!!《No.39希望皇ホープ》!!!」


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《No.39 希望皇ホープ
ランク4/光属性/戦士族・エクシーズ/ATK2500/DEF2000
レベル4モンスター×2
このカードは「No.」と名のつくモンスター以外との戦闘では破壊されない。自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。そのモンスターの攻撃を無効にする。
(※アニメ効果)


遊馬「( よし、そしてオレには六十郎じいちゃんの入れた2枚のカード…。このデュエル、オレは絶対負けられねぇ!敵はカオス・エクシーズを使ってくるハズ。それでもし、もしオレが負けちまったら……アストラルは―――――。 )」


●「じいちゃん、いや、師匠に貰ったカードを使わせてもらうぜ!!オレは装備魔法《オーバーレイ・チェーン》をホープに装備!!このカードの効果により、ホープのオーバーレイユニットは、お前の発動するカードの効果を受けないぜ!」


《オーバーレイ・チェーン》
装備魔法
自分フィールド上のモンスターエクシーズにのみ装備可能。装備モンスターのエクシーズ素材は相手のカードの効果の対象にならない。装備モンスターのエクシーズ素材が全て無くなった時、このカードを破壊して自分のデッキからカードを1枚ドローする。


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アストラル『なるほど、これなら相手が《RUM−バリアンズ・フォース》を使い、カオス・エクシーズを呼び出そうと、オーバーレイユニットを奪われずに済む。しかし、意外だな。君が守備重視の《オーバーレイ・チェーン》を使うとは。もう一枚のカード、《オーバーレイ・バレット》は、自分のモンスターエクシーズのオーバーレイユニットを全て墓地に送り、その和ひとつにつき500ポイントのダメージを相手に与える攻撃重視のカード。』


《オーバーレイ・バレット》
装備魔法
自分フィールドのエクシーズモンスター1体を選択して発動する選択したモンスターのエクシーズ素材を全て墓地へ送り、墓地に送った数×500ポイントのダメージを相手に与える。


アストラル『君のことだから、てっきり《オーバーレイ・バレット》を選ぶと思っていた…。』

遊馬「このデュエルは身長にいくんだよ」


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アストラル『なるほど…。悪くないタクティクスだ』

●「オレはこれでターンエンドだ!!」



ミザエル「っはっはっはっは。お誂え向きに1ターン目からホープを出してくるとはな。」

遊馬「―――――!?」


ミザエル「いくぞ、私のターンドロー。」


○「私はこのモンスターを特殊召喚する。出てよ《半月竜ラディウス》!!こいつは相手フィールドにモンスターエクシーズがいる時、特殊召喚できる。さらに、特殊召喚に成功した事でそのレベルは倍となる!!」


《半月竜ラディウス》
☆4/光属性/ドラゴン族/ATK1400/DEF1200
相手フィールドにエクシーズモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できるこの効果で特殊召喚たこのカードのレベルは倍になる。


《半月竜ラディウス》
☆4→☆8


○「続いて《星間竜パーセク》を召喚!!このモンスターは自分のフィールドにレベル8のモンスターがいる時、リリース無しで召喚する事ができる!!」


《星間竜パーセク
☆8/光属性/ATK 800/DEF 800
自分フィールド上にレベル8のモンスターが存在する場合、このカードをリリースなしで召喚する事ができる。


アストラル『最上級モンスターが2体!?』

遊馬「って事は―――――!!」


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「私は、レベル8の《半月竜ラディウス》と《星間竜パーセク》でオーバーレイ!!」

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」


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「宇宙を貫く雄叫びよ、遥かなる時を遡り、銀河の源より甦れ!!顕現せよ!!そして我を勝利へと導け!!《No.107 銀河眼の時空竜(ギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)》!!!!」



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《No.107 銀河目の時空竜》
ランク8/光属性/ドラゴン族・エクシーズ/ATK3000/DEF2500
レベル8モンスター×2
「」


 圧倒的迫力。圧倒的プレッシャー。



 そいつは全てを創造し、破滅させる雄叫びを上げて降臨した。




アストラル『107番目のナンバーズだと……!?』


遊馬「ま、まさか――――――まさか、あの夢が――――――。」




 蘇る遊馬の悪夢。二人の目の前で、規格外のカードが咆哮する―――――――。



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100越えナンバーズ(オーバー・ハンドレット・ナンバーズ)を繰り出すミザエルとの攻防!


次回、「超弩級次元竜!!銀河眼の時空竜」

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過去最高画数やねw









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