【FGO】堕天の檻【深海電脳楽土 SE.RA.PH】
そこは、本来意図せぬ禁則自体。
故に、封じられた禁忌がそこにはあった。
十層連ねる煉獄にて、檻。
光の中を憧れた天使が堕ちた場所。
気づくと深海の中にいた。
というより、宇宙のようだ。
少し離れたところにブラックホールのような黒い渦が漂っている。
きみは・・・?
え、何?H・・・・?
イベント・・・?
ハズレ?
厄ネタ・・・。誰の・・・?
あの孔っぽいのはそういうこと?
角・・・?
誰のこと?
・・・つまり、どうすれば・・・?
・・・わかった。ところで、なんでここにいるの?
そうして、、、、、、
1つ、
1つ、、、
真っ黒な回廊を下へ下へ目指した。
そこにいたナニカは、名前も姿もわからない、サーヴァントなのかすらわからない。
悪意。
違う。
憎悪。
違う。
あれは残骸だ。
動くものがあれば、そに反応するだけの劣化した防衛機能。
攻撃は強力だが、魂を込めた英雄たちの太刀筋に比べれば、単調に過ぎない。
機械のようなニンゲンを殺していく。
そういえば、
消える寸前、決まって彼ら彼女らは笑うのだ。
オレは、その意味を知らない。
気づけば十層目に来ていた。深海の中、更に下へ向かって落ちたはずなのに、周りは明るかった。
サクラファイブ・・・。
そんな危険なものには見えないけど・・・。
キューブが動き出した。まるで、眼の前にいる餌に反応する肉食獣のごとく。
ゆっくりと、その姿を顕にした。
耐えろ・・・ってどうすれば・・・・!!??!?
声が聞こえた。
穏やかな女性の声だった。
声が聞こえた。
寂しそうな少女の声だった。
声が聞こえる。
冷たい、女の子の声だ。
声が響く。
渇いた淑女の声だ。
少女がこちらを見た。
その体は、ヘラクレスより大きい。
女の子が笑った。
その笑顔はスカディの氷より冷たい。
彼女(サクラ)が手を伸ばす。
渇愛の、名の元に。
・・・。
そのサーヴァントは規格外だった。
こちらの攻撃を上回る規格外の霊基。
ダメージを与えた先から、最大HPが増加していく。
彼女には際限が無い。
そして、その攻撃は、破滅的だった。
とっさに、ジャンヌの「我が神はここにありて」で、パーティ全員に無敵を付与。
そのまま、「神明裁決」とガンドで動きを封じつつ、二人のスカディの「死溢るる魔境への門」でひたすら回避を繰り返す。
H・C・Aは耐えろと言った。
彼女の壊滅クラスの攻撃が20ターンほど続いた。
そこにスキができた。
キャッシュクリア。
彼女は、一時的に「ヒュージスケール EX」を停止。その瞬間だけ、攻撃に対するあらゆる耐性が失われた。
気を逃すまいとオーダーチェンジでジャンヌとスカサハを交代させる。
彼女の耐性が消えている間に、原初のルーンを重ねてスカサハのクイックを上げる。
黒い聖杯の効果によって宝具威力を上げ、スカサハの「貫き穿つ死翔の槍」が彼女に放たれた。
「うむ。これほどとは。」
「私は、疲れた。。。」
スキルが停止したからか、キングプロテアは、人間の少女と同じサイズになっていた。
その時、確かに彼女の瞳には、光が映った。
そうか、彼女を救う方法はあるんだね。
頑張ってくるよ、ありがとう。ところで、電子の妖精は手伝ってくれないのかい?
彼女が笑える世界が、いつか、どこかにありますように。