【FGO】「深海電脳楽土 SE.RA.PH」【―終幕―刻を裂くパラディオン (1/2)】
舞台は海洋油田基地セラフィックスへ。それは月の聖杯戦争を模した地獄。
最後のひとりになるまで脱出できない快楽の檻。
崩壊までのタイムリミットはあとわずか。
乱舞する欲望(エゴ)の最奥に潜むものは、果たして―――
・前回まで
ビーストIII、快楽の人類悪、殺生院キアラ。
彼女は人類を救うと言いつつ、自分の欲望のために、SE.RA.PH.を自身と一体化させ、地球の核に衝突させようとしていた。
立ち向かう一行は、しかし、キアラのビーストの権能の前に、一瞬で消されてしまった。
キアラを止めるべく、ムーンセルから派遣されたBBによって、一行は時間を逆行してなんとか復活。
BBは、このために用意していたという打倒ビーストアイテムを(カクヤスで)提供、キアラを倒す準備がようやく整った。
再び、虚無の楽園に足を踏み出す。わかっていたかのように、キアラは待ち構えていた。
まだ、諦めない。さっきとは状況が違うんだ。
こっちにはメルトリリスもいる――――。
いやいや、年上お断りですよ!
(とでも言っておきなさい、とさっきメルトリリスから言われた。)
あの、最終決戦なんでもう少し緊張感を・・・。
(↑言い出しっぺ)
いやもうそれ全然理解できないんですけど、でも、そんな理由で地球はぶっ壊れなきゃいけないんですか・・・。
キアラは笑って言った。
「あれは人間ではない。ただのケモノです。」と。
無銘の英雄・・・それは――――――。
くすくす笑う彼女に怒りを覚えた。
あの女は、あの男の生涯を自分の快楽のために狂わせたのだ。
キアラが仕掛ける。魅了の何百倍も高められた彼女のスキルに当てられればその場で昇天(消滅)してしまう。
いや、そうはいかない!
絶妙なタイミングでBBからの妨害電波が入った。
あぁ、KPってそういう。。
しかし、予想外の事態のハズなのにキアラはその状況ですら楽しんでいるように見える。
「魔性菩薩封じ」
BBの用意したKPは、キアラの数々の性能をダウンさせた。
しかし、成りかけとは言え、キアラは魔神柱の性能とビーストの性能を併せ持っている。
その全ての攻撃は、即死クラス、一度動けなくなれば一瞬で消滅してしまう。
一度目の戦闘で、彼女の動きはだいたい見切っている。
戦闘に対しては彼女は才能があるわけではない。有り余る力をただ直線的にふるっているだけだ。
相手の攻撃が当たらなければ良い。その上で、こちらの攻撃は確実に通す。
全員に神経を集中させて、一瞬一瞬の動きで次の指示を出す。
幸い、リップを除く全員は敏腕に特化したサーヴァントばかり、攻撃を的確に躱しながら、着実に相手にダメージを与えていった。
それに、キアラ自身は戦闘経験に乏しいからか、徐々にスタミナが切れていき、動きが鈍くなっていった。
戦闘開始から20分。
ワンパターンながらもダメージによってガードが遅れたキアラの正面に、全員で宝具を叩き込んだ。