【FGO】期間限定Fate/EXTRA CCCxFate/Grand Order スペシャルイベント「深海電脳楽土 SE.RA.PH」【第三幕 ナッツ・クラッカーをもう一度(1/3)】
舞台は海洋油田基地セラフィックスへ。それは月の聖杯戦争を模した地獄。
最後のひとりになるまで脱出できない快楽の檻。
崩壊までのタイムリミットはあとわずか。
乱舞する欲望(エゴ)の最奥に潜むものは、果たして―――
・前回まで
突然カルデアのシステムを乗っ取った上級AI「BB」。
彼女は、カルデアの資源調達基地である海洋油田セラフィックスが、2030年のマリアナ海溝に沈んでいることを告げる。
特異点の反応を辿って、「BB」の案内する2030年にレイシフトした藤丸立香だが、BBのジャミングによって一緒に同行したネロ、エミヤ、玉藻の前と逸れてしまう。
SE.RA.PH.となった迷宮を彷徨うカルデアマスター藤丸立香。
そこでアルターエゴのはぐれサーヴァント・メルトリリスと出会い、BBに対抗するために共闘を結ぶ。
その後、ガウェイン、トリスタン、エミヤ・オルタ、タマモキャットを味方に加え、目的地である管制室のある胸部エリアを目指すため、裏側のフィールドに移動する手段を画策する。
しかし、いざ移動を試みた時、メルトリリスと同じアルターエゴのパッションリップが現れる。彼女は本来の意志を封じられ、暴走していた。パッションリップを止めるべく、ガウェインは囮役を買い、移動までの時間を稼ぐ。
ガウェインの足止めが功を奏し、エリアの裏側へジャンプするも、ガウェインを置き去りにしてしまう。
エミヤは淡々と言うが、そこにガウェインの姿は無かった。
うん、言いたいことは正しい。けど、ちょっと黙っていてくれ。
ガウェインだって無事なはずだ。
メルトリリスの指す視線の先には、見覚えのあるサーヴァントが立っていた。
えっと、、、、マスタードです。
よく言われます。
ちゃんと動ける?
獣フレンズはキャットだけで充分よ。
そう言ってスズカはキャットを睨みつけた。なるほど、そういえば狐?キャラが被ってるなー。
(しっ、メルト。そこ突っ込んじゃダメだよ)
出身中学を聞く子ギャル的なノリで尋ねるスズカ。
え、そうなの?
そっか、JKキャラは作ってたのかー。
画して良妻系狐耳巫女キャットとJK系狐耳巫女スズカの因縁?の対決の火蓋が切って落とされた。
JK風ではあるが、鈴鹿御前の権能は本物だ。日本の歴史にその名を残す女丈夫であり、数多くの逸話を持っている。
霊力MAXで放たれる特大の宝具は、「文殊智剣大通連 恋愛発破 天鬼雨」。
展開された無数の「大通連」が雨のように降り注ぐ。
これをエミヤが展開した盾の宝具で足止めし、キャットがその雨を掻い潜って攻撃を仕掛ける。
しかし、スズカに施されたセンチネルの能力によって、ダメージが極限まで軽減されていた。
結果、こちら側の攻撃がほとんど通らないまま、ただただ時間だけが過ぎていった。
意気込むスズカ。しかし、それを遮るように突然電子音が鳴り響く。
(渋谷駅でよく見かける光景)
ピ、とスズカはデコデコしい携帯をしまった。今時ストラップじゃらじゃらのガラケーなのがスズカらしい。
そう言ってスズカは姿を消した。結局彼女に勝てる手段は未だに見いだせないままだ。
しかし、タマモの提案をエミヤは真っ向から反対した。
それでいいかな。メルトリリス。
アーチャーの言い分は正しい。彼はいつも最短で最も効率の良い選択をする。
だが、しかし。
それが最善かどうかと言われると、それは違うと思った。
かつて、正義の味方であった彼は、その傷だらけの背中で何を思うのか。
ガウェインの安否が気がかりだが、今は先に進むことにした。