【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

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【Fate映画感想】誰かの味方から桜だけの味方へ。劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅱ lost butterfly【2章ネタバレ注意】

 

うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!111111111111111111111111

※映画を観て舞台挨拶を観て、作品本編と監督キャストの皆さんの想いで胸いっぱいになったところに、東京で初雪が観測されて、なんや、今ここが冬木市やったんか。。。。。。。。。。。。。。。。。と感無量で書いてる映画感想。

 

 

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本記事には、劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」 Ⅱ lost butterflyのネタバレ情報が掲載されています。本編を楽しみにされている方はご注意ください。

また、本サイトに掲載されている関連作品への言及は、あくまで個人の主観によるものであり、読み手に一方的に意見やイメージを与えるものではありません。

 

 

おすすめしないけど絶対観て下さい。

 

どうも、新宿の舞台挨拶が取れなく、なくなく地元のライブビューイングに突撃した管理人です。

本記事では、公開初日の本編と舞台挨拶を鑑賞した管理人が、バーサーカーばりの狂気的な感情の昂ぶりのまま、一方的な想いを書き殴っていきます。

 

 まずは、劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」 Ⅱ lost butterfly公開おめでとうございます。舞台挨拶で桜役の下屋さんが仰っていましたが、9時の上映時間中になんと東京で初雪が観測されたそうです。

 

 

 

本編の雪景色と奇跡のリンクを果たして公開された劇場3部作の第2章を早速観てきました。

 

2章は恐らくここまでやるだろう、という物語のターニングポイントがあるのですが、見事にそこまで映像化されていて、終始震えが止まりませんでした。

 

本編中に5回ぐらい泣いて、6回ぐらい「ひぇぇ」と縮みこんで、7回ぐらい虚無になりました。

 

そういう作品です。決して人にはおすすめできない。「面白いから絶対観て!」とか言えない。あぁ、年末FGOラジオで植田佳奈さんが言ってたことがわかりました。

 

 

 

映像美がやばい。これはやばい(語彙力DOWN)

 

 

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第一章と比べて物語は一気に加速します。第一章では、士郎から見た穏やかな日常の崩壊。起承転結の「起承」が描かれています。そこから今作では、「転」に当たる物語の真相と須藤監督が語っていた「選択」が描かれています。

 

特に一番の「選択」は、士郎が「万人を救う正義の味方」から「目の前にいる一人の少女の味方」になるという部分。

 

 

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セイバールートとなる「Fate」では、かつて英雄だったアーサー王と一緒に目指した願い、ボーイミーツガール的な王道ストーリーが描かれ、凛ルートである「Unlimited Blade Wroks」では、自分自身の理想と最強の敵に立ち向かうエンターテイメント的なストーリーが描かれています。

 

しかし、原作のラストを飾るのは、冬木の聖杯戦争の真相が語られるこの桜ルート「Heaven's Feel」。

 

映像化が困難とされた本作では、聖杯戦争の核心に迫る「伝奇モノ」としての要素が色濃く描写されています。

 

わかりやすいのが、この桜ルートで、士郎が選ぶ「正義の味方」という理想がセイバールート・凛ルートと大きく違うということです。

理想じゃなくて現実。「桜」という少女を幸せにするために生きることを選ぶわけです。

 

はい、もうしんどい。

 

セイバーや凛は、どちらかというと強い女性です。現実ではなかなかいないタイプですが、そんな二人と比べて「桜」は、守ってあげたい「か弱いヒロイン」としての側面が見えるキャラクターです。

男心をくすぐるというか、自然と守ってあげたくなるような・・・。士郎がセイバーや凛に憧れる話とは対象的に、桜に逆に憧れられていることから、このHFルートができています。

 

そして、原作ノベルゲームでは、このHFルートはセイバールート、凛ルートよりボリュームが1.5倍あります。それだけのボリュームをこの劇場作品として昇華してくれたスタッフの方々には本当に感謝するばかりです。

 

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さて、HFルートで他のルートと決定的に違うところは、間桐臓硯が本格的に聖杯戦争に参入するところから。FGOでも、とあるストーリーで聖杯に固執する敵として登場しましたね。「間桐」→「マキリ」→「魔霧」・・・。この爺さんが出てくると画面が引き締まります。不気味さが虫の羽音と合わさってなんとも言えない恐怖を演出してきますよね。

 

 

 

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そして、そんな臓硯に操られるままの(もしくは駒にすらされていない)慎二。しかし、2章では彼がこの聖杯戦争固執する理由が所々で描かれていました。

これは、舞台挨拶で神谷さんも仰っていましたが、今までに描かれたかった慎二の感情がうまく描かれていたと思います。妹への嫉妬、誇り、慢心、そして何より後に引けない一方通行な生き方しかできない彼の不器用さが、孤独という形でむき出しの感情になっていたのが見どころでした。見事、ラストシーンではやらかしてくれました。

そして、パンフレットの豪華版ではなんと慎二のドラマCDが収録されています。それだけ、この第2章にとって慎二の存在意義は大きかったわけですね。

神谷さんが舞台で「10年以上(慎二役を)やっていますが、Fateの話しは他の方より詳しく知らないです。けど、慎二は物語の本質部分に関わっていないから知らないぐらいで良い(※色々省略して書いてます)」と言っていたのが印象的でした。確かに、ちょっとネジが外れてる士郎より、慎二の方が感情移入はしやすいんですよね。まぁ、その感情がわかり易すぎてこどもっぽく感じることもありますが、それが彼の魅力なんでしょう。

 

 

 

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士郎が桜を選ぶ、ということは凛との一定の距離を置くことになります。彼女自身は強く、そして強くありたいと思っている立派な女性ですが、ヒロインではなく、桜の姉としての面がこのSN軸で描かれています。

今まで、ギャグ時空、ほのぼの時空の映像作品では、凛と桜、という姉妹の描写はいくつもありましたが、本作ではこれが初めての演出。

 

しかし、冬木の管理者としての、魔術師としての覚悟を持った上での関係ですから、UBWファンには、なんとも言えないもどかしさがあったでしょう。

士郎が桜を抱きしめて、一緒に手を繋いで家に帰る途中で、凛・アーチャーとすれ違うところが、最高にハラハラしました。これは凛ルートじゃないよって。アーチャーの忠告もさもありなん。映像化での名シーンの1つですね。

衛宮邸では、第一章で桜が話していた「校庭で棒高跳びをずっとやっていた男の子」の話を凛が士郎に話すシーンがあります。凛はその光景を校門から眺めていて、桜は校舎からそれを見ていたと判明するのですが、ここのシーンは凛が少女のように話す姿と、それに焦る桜の葛藤?嫉妬?が印象的でした。さすが姉妹、好きになるタイミングまで一緒なんですよ。

 

 

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そんな凛も、桜にとってはヒーローだったのでしょう。インタビューにもありましたが、桜にとって士郎と同じぐらい憧れていたのは他ならぬ凛でした。「姉さん」と初々しそうに呼ぶシーンもそうでしたが、かっこよく窓ガラスを割って図書室に突っ込んでくるシーンは、まさしくヒーローでした。そういう意味では、凛はどの話でもブレないですね。常に凛々しく、優雅たれ。

衛宮邸で朝食作るとき、家から香辛料を持ち込んでいたのは笑いました。(綺礼仕込みの中華料理)

終盤のアーチャーのシーンは、涙なしには観られません。まさか、ここでに会えるとは思わなかった。あんなんずるい。。。。。

 

 

 

 

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魅力的だと思ったのはライダーも同じです。今までのバトルシーンとは打って変わって、「ライダーさんつええ」が映画にたくさんありました。これには某経験値先生もニッコリ。第一章で真アサシンをボコボコにしていた所も印象的ですが、パチ、とアイマスク(※宝具です)を外して魔眼を開放するシーンは、妖美な魅せ方でドキドキしました。ていうか、石化ってやっぱりやばいよね。

そして、衛宮邸の居間で、朝食を出されて戸惑う姿が最高に可愛かったです。

 

 

 

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作画お化けが出てきたのは、セイバーオルタのバトルシーン。登場時、FGOの第三臨のドレス姿で現れ、そこから第一臨に武装、そして、士郎の目の前で第二臨になるというFGOファンに嬉しい演出でした。

ただ、バーサーカー戦は本当にすごい。近年観たバトルシーンで、あれに匹敵するアニメーションは観たことがない。あのスピード感と、二人の重量感はufoさんにしか描けない。三浦さん(バトルパート制作)ありがとう。

 

 

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ちなみにセイバーが発した言葉はたったひとことでしたね。それがとても事務的、というか、どこか獅子王を連想としました。セイバーオルタといえば、FGO冬木市のボスとして登場するわけですが、FGOアニメのFIRST ORDERで見る限り、だいぶ加減してくれたんだろうなと思いました、魔力のバックアップ付きで本気のセイバーはこんなに強い!やばい!どうやって勝つのこれ!?

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こんなバトルシーンを見せられて、3章のハードルがより高くなりましたが、これはもう期待するしかないですね。

 

 

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HFルートは桜ルートであり、そして同時にイリヤルートでもあります。

今までのイリヤは、アインツベルンのバーサーカーのマスター、という立ち位置でしたが、今作では衛宮切嗣という存在を通じて、士郎に物語のピースを与えていく重要な役割があります。

stay night軸では、イリヤが衛宮邸にいるのはこのHFルートだけなのに、他作品でイリヤが衛宮邸にいることが当たり前になっていたせいで新鮮でした。突然現れた藤姉に対して「誰・・・?」と言うセリフも新鮮ですね。

 

そして、セイバーオルタVSバーサーカーでは、窮地の彼を信じ続ける幼いながらも戦いに身を投じる少女としての姿がきらめいていました。後は、公園のシーンですね!え、あのセリフカットされたの!?(衝撃)

 

3章のあのイリヤを映像で見るために俺は生きるんだ!!!!!!!(決意)

 

 

 

 

 

 

 

 

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桜。

2章は物語のターニングポイントで、桜の拒絶と葛藤が大きく描かれています。

大好きな先輩に縋りたい、寄り添いたい、ずっとそばにいたい。

だけど、汚したくない、壊してしまう、近づけない。

そんな想いが言葉、仕草のあちこちに見受けられました。

 

また、凛々しいセイバーや凛と違い、桜はとにかく色っぽいので、もう、、、、、、なんていうか、、、、、、、、、、その、、、、、、、、、、下品なんですが、、、、、、、、、、、、、フフ、、、、、、、、、、(略)

 

そう、桜のシーンについては、全年齢版に移植されたPS2版の「レアルタ ヌア」ではなく、PC版のアダルト向けな要素がいくつか使われていました。

桜ルートでは、そういう濡れ場が欠かせなく(魔力供給的な意味で)、これが映像化に今までストップをかけていた要因だと思いますが、須藤監督は見事やってくれました!!!!!!!!!やったーーーーー!!!!!!!!!でも、これ知り合いと見ると気まずさMAX!!!!!!!!!さぁみんなも劇場で気まずくなろう!!!!!!!!

しかも、PS2版の「指から魔力供給(意味深)」とPC版の「夜の魔力供給(意味深)」の両方が網羅されているというコンプリートボックスな内容でした。いやぁ、これは2019年の年末(21時には)は絶対に地上波で放送できないな!!!!!

何が言いたいかというと、あんまり言いたくないのですがとてもエロかったです(素直)。

 

いや、正直なところ、いかに「桜を可愛くエロく蠱惑的に魅せるか」という点が徹底されていて、須藤監督の変態っぷりが伝わってきました。

 

 

 

「くうくうおなかがなりました」

  

そしてベストチョイスはやはり、桜の悪夢のシーン。

 

最初観た直後「あれ?こんなシーンあったっけ?」

10秒後「ちょっと待って、これって・・・・・・・・」

30秒後「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(全身に鳥肌が立って何も言えない)」

 

という原作ファンなら誰しもが知っているあのシーン。テキストで見る恐怖を映像でどう表現するのかと思ったらそう来たか、と思いました。

あまりに怖くて、あの演出を思いついた監督はやはり変態だと思いました。

ギル逃げて!!!!!!今すぐそこから逃げて!!!!!!

 

 

 

 

 舞台挨拶では、第一章と同じ様にAimerさんの主題歌の生ライブがありました。

 

歌詞は大人の事情で載せられないのですが、まさに2章の物語を象徴する歌になっていました。何度聞いても鳥肌が立ちます。

歌詞出せないので詳しくは語れませんが、、、、、やばいです。

 

 

 

 

さて、とりあえず想うままに書いてしまいましたが、今まで藤ねえの語られなかった過去とか、言峰がチラつかせる狂気とか、凛と桜の思い出とか、見どころがとにかくたくさんあったので、続きは2回目の上映鑑賞後にまた書きたいと思います。

 

 

これも舞台で神谷さんが言っていましたが、「上質で陰湿な話をぶつけられた」という表現はまさに的を得ていると思います。

第二章はあくまで物語の中間点。だから、本質の黒い部分がメインになってくるので、キャラクターの葛藤、絶望、困惑、拒絶、覚悟が描かれています。これは、この話だけ観ればとても気持ちの良いものではなく。そもそもこのHFルートは、幸せハッピーエンドとは言いづらい、でも、Fateを語る上では欠かせない本質の話を持っています。

 

この「上質で陰湿な話」をこの短期間で映像化し、そして多くの期待を遥かに超える作品として世に送り出してくれたことが本当に素晴らしいです。

 

今、この同じ時をリアルタイムで生きていて良かったと本当に思います。

 

原作を知った上でこれだけ裏切られるんですから、きっと皆さんも裏切られます士郎も裏切りました(誤解を与える表現)。

 

 

もう一度言います。

 

 

絶対おすすめしないけど絶対観て下さい。

 

矛盾してるけど、この歪さがこの作品です。

 

Fate、その聖杯戦争の真相、士郎が最後に選んだ「正義」のカタチ。ぜひ堪能してください。

みんなで5回泣いて、6回縮みこんで、7回虚無になりましょう。

 

 [追記]

 

FGOから入ったファンは、炎上汚染都市冬木で立ちはだかったセイバーオルタの絶望的なまでの戦闘力に圧倒され(しかも霊基が三臨 → 一臨 → 二臨と全部コンプ)、
UBWから入ったファンは、「達者でな、遠坂」で涙腺崩壊し、
・zeroから入ったファンは、切嗣とは違う選択をした士郎を応援するイリヤの姿と、パスポートまで用意して切嗣に寄り添っていた大河の想いに胸を打たれ、
・コンシューマ版から入ったファンは、ゆびさし以上の濃蜜で、でもそれ以上に儚い桜に衝撃を与え、
・原作PCから入ったファンには、原作PCでしか使われなかった演出、台詞回し、そしてテキストで追いかけてたあの世界が完璧に再現され、昇華された「背景」「バトル」「キャストの演技」に全員無事成仏した。

マジで全方位にスキの無い、Fateにハマった全てのファンの期待にきちんと答えた素晴らしいコンテンツだった。

ありがとう監督、スタッフ、ありがとうキャスト。そして、慎二の10年分の想いが全部ドラマCDに詰まってました。悲しいけど、でも、キャスト欄3番目にいたことからも、本当にみんなに愛されてるなって思いました。

明日もう一回観に行きます。