【FGO】空の境界/the Garden of Order -Revival-【101号室 変質無断 - 武蔵坊弁慶】
特異点Fが確認されている島国に現れた小さな揺らぎ。
そこではサーヴァントを招き入れ、帰さないという奇妙な現象が発生していた。
レイシフトした先で出会った「直死の魔眼」を持つ少女。
少女の力を借りて調査に乗り出したマスターたちは果たして真相にたどり着く事ができるのだろうか…?
マンションは、入り口からして魔境だった。
警官と住民の死体がゾンビとなり襲い掛かってくる。
1体1体の戦闘能力は低いが、それでも湧くように出現するから、ずっと相手にしていられない。
そんな異常な場所でも、式は慣れた手つきで次々と死体をバラバラに分解していった。
ここだ、と式に言われて1階のとある扉を開く。
中からは震えるほどの寒気と、異様な魔力の淀みを感じた。
だがどこか様子がおかしい。顔はこちらに向いているのに、視線はこっちを見ていなかった。
背中を武器を構える弁慶。その言葉は恨みと怒りに満ちていた。
迎撃しよう!頼む!
すっと腰を落とす式。
ひと呼吸。
ふた呼吸。
みっつ、空気を吐き出して、その刃で弁慶を払った。
霊格を突かれたサーヴァントはその身体を維持できずに消滅する。これほど効率の良い「殺人」を目の前で見せつけられて、正直ぞっとする。
そりゃあ・・・相手はカルデアのサーヴァントだし。
躊躇いなく「殺人」をする少女。
その姿はまさしく非日常で、ただ、その姿はどうしようもなく芸術品のような気品を思わせた。
一行は次の部屋に向かった。