【FGO】冥界のメリークリスマス「第4節 再会は毒と知る」
クリスマスを前にカルデアには夏が到来していた。
42℃の猛暑。熱病によって倒れるスタッフ。
さらにはサーヴァントすらも謎の熱病にかかり寝込んでしまう……。
ただひとり『元気だ!』と強がる、あるサーヴァント(金ピカ)は、
この異常気象と原因不明の熱病を解決できる者は
マスターただひとりと語るが―――。
カルデア崩壊まであと半日と迫る中、この窮地を乗り越え
無事にクリスマスを迎えることができるのだろうか?
それはとてもとても遠い昔の話。
神代に最も近い、ヒトが生きたある時代。
誰もいない闇の中で、誰かが自分に囁いた。
妙に態度の大きな女性は、慌てて近くの燭台に火を灯す。
ふと見せたその顔はとても穏やかで、見ていると安心する。
これは、いつか見たある少女の。
おはよう、アルテラ。
そういえば、アンリの話によれば、確か次の門番はククル姉さんのハズ。
ケツ姉さんなら話が通りそうだし、穏便にいけないかな。
あれ、門が空いてる?
あれ、エレシュキガル?
何か様子がおかしい。。
どうしてここに!あと、なんか禍々しいオーラが出てる!
あれ?自分が誰だかわからない?
冥界だと強いものほど弱くなる。だから、その冥界を治めるエレシュキガルは無敵だもんね。
あの時以来だよ、エレシュキガル。
うわ!!!危ない!!!赤い、雷?!
あ、ありがとアルテラサンタ。。
(サンタだから神性はない、と言いたいんだな。)
(しかし間違いない、あの力はエレシュキガル本人だ!)
できればというか、いますぐやめて欲しいんだ。
エレシュキガルには、これまでのサーヴァントと違って自分に関する記憶がないようだ。
そして、こちらの意志とは裏腹に戦闘が始まってしまった。
冥界に座す権能を持つエレシュキガルには、強力な攻撃耐性を持つ。それこそ、あのティアマトを彷彿させる鉄壁の防御性能。
こちらの攻撃は本来の10の1も届いていない。。。
でも、上昇負荷が・・・・・・。
仕方がない。。
おなえの秘密、くしゃみで変わるモノだ。
説明しよう。
ちょうど1年前、7つ目の人理修復のため、魔獣戦線バビロニアにレイシフトした我々は、そこで、豊穣と戦の神イシュタルと出会う。
敵対する女神に対抗すべくイシュタルと旅をした折、くしゃみをすると彼女の二律背面を持つエレシュキガルが表に出てくるというアクシデントがあったのだ。
しかも彼女はその事に気づかずにイシュタルとして(ちょっと甘々な感じで)こちらにコンタクトをとっていたのだ。
やっぱり記憶が、ないのか。
と、そこに黒い霧を纏った薄気味悪い亡霊が突然現れた。
一瞬だけ口を噤んで、エレシュキガルはアルテラの問いかけに答える。
だから?
「ごめんなさい。」
申し訳なさそうに消えた彼女を見て確信した。
悪に染まったとか、誤解しているわけじゃない。
ただ、あの時の記憶がないだけで、エレシュキガルはいつものエレシュキガルだった。
よしわかった。じゃあまとめよう。
状況は余計複雑になったけど、目的は変わらない。
彼女にあって、話すこと。
そして、彼女がそれを止めるというのなら、次はーーーーーーーー。