【FGO】二代目はオルタちゃん 〜2016クリスマス〜 第六夜 「素晴らしき哉、サンタ!」
今年もクリスマスがやってきた。
昨年に引き続き、サーヴァントたちに夢を届ける役目トナカイを任されたマスター。
ところが、現れた今年の相棒サンタは、まさかまさかの“オルタちゃん”で……
マスターたちは無事にプレゼントを配り終え、
聖夜を迎えることが出来るのでしょうか。
夜。
雪原のレオニダァス王によって、空飛ぶソリ、ラムレイ2号を撃墜されてしまったジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ。
ジャックとナーサリーの「海を見たい」という願いを叶えるため、一行は陸路で海へと向かった。
うっそうとした木が茂る森の中、焚き木を集めて火を入れ、今夜はそこで寝取り寝泊まりすることになった。
お泊まり会。in野宿。
ありがと、ドクター。
ロマンに転送してもらったのは、迷宮でエミヤが作っていたクリスマスパーティ用のごちそうだった。
ご馳走に飛びつくジャック達から一歩引いて、ジャンヌは見えをはる。
あぁ、そんなストレートに。
ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィちゃん!
とりあえず油断している彼女の口にチキンを突っ込んだ。
不意を突かれ動揺しつつも、空腹に耐えていた彼女は、もぐもぐとチキンを食べて飲み込んだ。
決して自分からいこうとしなかったので、その後も(言葉では嫌がる彼女に)チキンを突っこんだ。
ご馳走を食べた後、歩き疲れたのか、ジャックとナーサリーはそのまま眠ってしまった。
きっと、そういうことじゃないんだと思う。
きっと、そういうことじゃないハズだ。そこには確信がある。
なんとなく、背伸びした彼女の頬をつまむ。
冷えた指が少しだけ温かくなった。
翌日。
うん、今日もマシュは可愛いね。
慣れない笑い方で堂々と暗殺者が登場した。この一面の銀世界に黒い格好は大変目立つね。
も、もしかして、他にもサンタがいるというのか!?(迫真)
(とりあえず黙っていよう。)
よくわからんが、妙に好戦的なサンタム氏が現れた。薔薇の黒鍵の人とカラーリングが似ているが気にしてはいけない。
サンタム氏は言う。
サンタとは何か、プレゼントを配るだけの配達員か。
サンタムとは何か、いや、それは深く追求しないでおいてくれ。
サンタクロースとは、世界中の人々に願いを叶える存在。
一朝一夕でなれるものでは決して無い。
それなのに、サンタを名乗るのであれば、君は一体何のためにサンタをやっている。
その答えは・・・
とても敗者とは思えない満足そうな笑みを浮かべるエミ・・・サンタム氏。
しかし、サンタムの言葉を聞いてからジャンヌの顔が暗くなったのは明らかだ。
サンタとは、何なのか。
ジャンヌはなぜサンタになったのか。
(ノリノリである)
波の音が聞こえる。
もうすぐ、誰かの夢が叶う。