第122話「信じる力!最強の巨人ズシンVSシューティング・スター・ドラゴン」
『不動遊星、早くも切り札の《スターダスト・ドラゴン》を召喚したぁ!』
沸きあがる歓声の中、幾度となくこの街を救ってきたシグナーの竜は、眠れる巨人の前にはその翼を畳んでしまった。
「お、OK、OK。スターダストを呼んでも守備表示だ・・・。」
「あぁ、慌てる事はない。ズシンの攻撃力は常にバトルする相手モンスターの攻撃力+1000ポイントになる。遊星だろうと迂闊に攻撃はできないさ」
興奮冷めやらぬ会場。みんなが《眠れる巨人ズシン》を持っているのはどういう事だ?さっきまで誰もが忘れていたカードを持ち歩いていたとでも?
「この圧倒的不利な状況、どうやって乗り切るの?」
「確かに《眠れる巨人ズシン》は最強だ。魔法・罠の対象にはならないし、さらにバトルするモンスターの効果を無効にする。」
「だが遊星にも、何か策があるハズだ。」
「あぁ、頼むぜ。遊星。」
ピットにいるジャックたちも、巨人攻略には答えが出ず、ラスト・ホイーラーの遊星を信じる事しかできなかった。
「遊星行くぞ!俺のターン!!」
太郎LP3500・SPC4
遊星LP4000・SPC3
○「《スピード・ワールド2》の効果発動!!」
「スピード・カウンターを4つ取り除く事で、手札の「Sp」1枚につき、相手プレイヤーに800ポイントのダメージを与える!」
以前変わらぬバーン戦法。ただパワーカードを用いるのではなく、小まめに相手のライフを削る事も欠かさない太郎。
遊星LP4000→3200
○「さらに、《眠れる巨人ズシン》で《スターダスト・ドラゴン》を攻撃!《スターダスト・ドラゴン》の攻撃力は2500。それに1000ポイントプラスして、ズシンの攻撃力は3500!」
《眠れる巨人ズシン》
ATK
?→3500
「受けてみろ!眠れる巨人の力を!“ズシンパンチ”!!」
せまる巨大な拳。立ちはだかるいかなる者も粉砕する無敵の一手。
●「罠発動!《パワー・シフト》!」
「罠か、だがズシンは罠カードの対象にはならない!」
「このカードはズシンを対象にしたものではない。」
「何!?」
《パワー・シフト》
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。このターン終了時まで、選択したモンスターの攻撃力は0になる。選択したモンスターがこのターン破壊された場合、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
「《パワー・シフト》は自分の場のモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズまで0にする!」
《スターダスト・ドラゴン》
ATK
2500→0
「《スターダスト・ドラゴン》の攻撃力を下げるだと!?」
「―――て事は、ズシンの攻撃力は・・・。」
「1000!?」
《眠れる巨人ズシン》
ATK
3500→1000
「そして《スターダスト・ドラゴン》の守備力は2000!」
《スターダスト・ドラゴン》
○DEF2000
↓
×ATK1000
《眠れる巨人ズシン》
太郎LP3500→2500
「くっ、さすがだ遊星・・・。」
「(本当の勝負は―――ここからだ!!)」