【FGO】「ぐだぐだ明治維新」【第七節 さらば愛しきぐだぐだ世界】
ぐだぐだ is BACK!
またも検知された「ぐだぐだ粒子」反応を追いたどり着いたのは、
風雲急を告げる幕末乱世、京の街。謎のちびノブ集団が蔓延る京都市中に
今、ぐだぐだ維新の嵐が吹きすさぶ!
そんなわけでみんな仲良く一致団結して戦いに挑むはずなのだが……!?
・前回まで
金色魔太閤として顕現した、魔神柱の残骸。
それこそが信勝を操り、この明治の騒乱を暗躍していた張本人(人?)だった。
信勝の願いは、信長の永遠。
彼女に嫉妬しつつも憧れていた、だからここで新たな世界を築くこと、それが信勝の目的だった。
茶々の様子がおかしい。洗脳・・・?ではないが、出会った頃のような明るく自信家な部分は消え、自分自身を責め続けている。
捨と拾は、茶々が秀吉の間にできた二人の子供・・・である。
それはそのとおり。
こんな目玉ギョロギョロしててぬるぬるでぬらぬらでぐねぐねしてる生命体が、豊臣秀吉なわけがない。
ダ・ヴィンチちゃん!マシュもありがとう!
もう少し我慢しててね!
よっしゃ!これが織新同盟だ!(安易)
金色に輝く体。
神々しいが毒々しい。
亡骸になったその意思は狂ったように辺り構わず攻撃を仕掛けてくる。
誠の旗の元にあるその信念は決して折れることなく、不滅の誓いを受け、戦場を駆け続ける。
その剣先と銃口は常に敵を狙う。
例え一人になっても諦めない。
それこそが、彼が掲げる「新撰組」の生き様だ。
どんなに魔神柱が攻撃を畳み掛けようが、土方さんは止まることなく攻撃を続けた。
そんな土方の猛攻の合間を縫うようにその剣を振るうのは、「一番隊隊長」沖田総司。
瞬速の縮地を使った音の無い無明の剣は、魔神柱ですらその実体を捉えられない。
敵の攻撃を無理やり弾き飛ばした土方が作ったその隙きに、「無明三段突き(むみょうさんだんづき)」と「不滅の誠(しんせんぐみ)」が魔神柱に炸裂する。
そして、最後は美味しいところを持っていくように、織田信長の宝具「三千世界(さんだんうち)」による三千丁の火縄銃が、魔神柱を撃ち抜いた。
それは、終局特異点から逃げ出した直後。
その魔神柱は、この明治の時代に流れ着いた。
そこには、一人の少女が倒れていた。少女も、カルデアのサーヴァントと同じく、歴史上に名を馳せた英霊の一人だった。
そうして彼女の体を使い、この時代に顕現した。
だがそれも限界。
所詮は亡骸。自分の存在が消滅していくのがわかる。
怖い。死にたくない。
最後まで、生への渇望を残したまま、魔神柱アンドロスはその姿を光と共に霧散させた。
魔神柱の消滅と同時に解放された茶々がこちらに駆けてくる。
薄く、消えかかったその体で、信勝は笑っていた。
自分の消滅を嘆いているというより、このまま姉と別れるのを惜しんでいるように見えた。
それは、ノッブにとっては生涯二度目の言葉だった。
・・・。ほんとだ。
意味深にノッブが土方の名を呼んだ。
ノッブの問いかけの意味は土方も察していたようだ。
ニヤリ、と土方歳三は笑った。
元凶だと思われていた魔神柱が消えた。信勝もいない今、この世界を支えている存在はもういない・・・ハズだ。
ハズだったが・・・。