【FGO】Epic of Remnant 亜種特異点II 伝承地底世界アガルタ「アガルタの女」【第13節 エルドラドの死闘】
「空想からの征服」「地下大空洞」「女戦士たちの雄叫び」
「桃の芳香」「暴虐と狂乱の英雄」「煌々たる城塞」
「幻想都市」「歪みなき願いの歪み」「無空の天」
「黄金の密林」
時代 A.D.2000年代
場所 中央アジア
人理定礎値 ??
氾濫する幻想都市、悪辣なる理想郷
その地を支配するは、百花乱れる『女』たち──
・前回までのあらすじ
アストルフォとデオンと共に、第二の亜種特異点地底世界「アガルタ」にレイシフトしたマスター。
そこで、はぐれサーヴァントになっていた若き日のフェルグス・マック・ロイと出会う。
エルドラドでの敗戦から、一行は停止したメガロスと共に竜宮城に流れ着く。そこで潜んでいたダユーと再会し、彼女と再び戦うことになる。
ダユー消滅後、竜宮城にあった玉手箱(高純度の魔力の塊)を使って、シェヘラザードはコロンブスにメガロスの簡易契約の令呪を授けた。
残った戦力をかき集め、一行は竜宮城からエルドラドへ最期の侵攻を開始した。
水中から水面へ船を浮かせる。
竜宮城から水中を辿って、一行はエルドラドの眼前に浮上した。
水中でずっと途絶えていたカルデアからの通信が復活した。
おぉ、マシュの声の安心感は異常
あれ?ホームズさんまで・・・!?
そっか(ほんわか)
実は・・・・・・
とりあえず竜宮城で起こったことをそのまま説明する。
そのままメガロスを引き連れて、一行は、黄金郷の中心部を目指した。
奇襲をついたからか、エルドラドは予想以上にアマゾネスがいなかった。
油断はできない。いつまたアキレウス絶対殺すウーマンになるか・・・。
あの時と同様、ペンテシレイアはアマゾネス達に雄叫びを上げさせた。
それは大きな空洞になっている神殿の内部に響き渡り、まるでそこに何千人もの戦士がいるような錯覚さえするほどだ。
やられる前にやる、今はそれだけだ!
・・・・・・・。また後で!
そう言って二人は作戦通り、祭壇を駆け上って神殿の反対側に飛び出していった。そこは、神殿の裏側通路、侵入者撃退用の戦士の専用通路だと、カルデアからの解析結果で判明している。
アストルフォとデオンは外に出た。
神殿に通じる道。ここに「全てのアマゾネス達が向かっている」。
アストルフォは照れくさそうに笑った。あまり褒められるのは慣れていないようだ。
アストルフォは玉手箱を取り出し、中身を開けた。
アストルフォはサーヴァントとしてのランクは正直いって高くはない。
だが、彼には、他のサーヴァントよりも数多くの逸話を持つ宝具を有している。
問題はそれを使うには、彼自身の魔力リソースでは足りず、マスターに多大な魔力負担を強いる必要がある。
だが、ここにある玉手箱は高純度の魔力が詰まっている。
それを解放することで、今、この瞬間だけ、発動できる宝具がある。
この世のものとは思えない音色。
それはアマゾネスの雄叫びをかき消し、その音色だけでアマゾネスの集団を吹き飛ばした。
エルドラド全体を包む白百合の花園。
それに魅入られた者は、戦う闘志を忘れる。
狂戦士が咆哮する。それに合わせるように、ペンテシレイアの狂化が上がる。
周囲も自身も顧みず、ただひたすらに暴れる。
彼女自身気付いているのか、いないのか。
その身は攻撃を繰り返す度に傷つき、少しずつダメージを蓄積していく。
さらに、メガロスもペンテシレイアの攻撃を意に介さずひたすらに暴力的に攻撃を続ける。
彼女が少女の姿である理由。
それは、二度と女として「美しい」と見られたくないからである。
それは戦士として全てを捧げた彼女にとって、何よりも代えがたい屈辱だった。
だから彼女は、少女の姿でひたすらにギリシャの英雄を憎んだ。
肉体は、限界に来ていた。
良く、前を見たほうが良い。ペンテシレイア。
その時、彼女の焦点が初めて合った。
疲れたような、諦めるような、そんな複雑な顔を浮かべた。
それでもなお戦おうとする。
だが、既にその体は崩壊しつつあった。
無念の言葉を最期に、ペンテシレイアは消滅した。
そして、、、、、、、
突然放たれた弾丸。それは、まっすぐ自分の頭を狙ってきた。
それをフェルグスが一瞬で見切って叩き落とした。
・・・。
以前、銃口はこちらを向いている。確実な殺意をそこに宿していた。
ハハハ、とコロンブスはそれがさも可笑しそうに大声で笑った。
これまで何度も見てきた、頼もしかったその笑顔が、悪魔のような歪んだものに見えた。