【毎日更新】line walker ゲームプレイ日記

毎日欠かさず更新して約11年目・・・・・。FGOとホロライブ・ホロスターズ中心のブログです。

【FGO】期間限定Fate/EXTRA CCCxFate/Grand Order スペシャルイベント「深海電脳楽土 SE.RA.PH」【―終幕―刻を裂くパラディオン (2/2)】

舞台は海洋油田基地セラフィックスへ。それは月の聖杯戦争を模した地獄。
最後のひとりになるまで脱出できない快楽の檻。
崩壊までのタイムリミットはあとわずか。
乱舞する欲望(エゴ)の最奥に潜むものは、果たして―――


・前回まで
SE.RA.PH.と一体化したビーストIII、快楽の人類悪、殺生院キアラ。
彼女を止めるべくBBの協力によって、生き残ったサーヴァント全員が最期の戦いに望む。


メルトリリス、パッションリップ、トリスタン、タマモキャット、鈴鹿御前、ロビンフッド


人類を救う、最期の戦い。


その決着が間もなく着こうとしている。
















もはや奇跡としか言いようがない。


いや、それとも、呪いか。


ともかく、まだ僅かに体は動いた。


頼みの投影はあと出来て2〜3回。


でも、動いただけで残った魔力も全て消えるかもしれない。


気づけば泡の中。黄金の景色が、どこかの理想郷に見えた。


まだこの体は動く。


投影開始(トレース・オン)。













キアラに蓄積されたダメージは、ついに限界を超えた。



体制を崩し、彼女は地面に手を付いた。







トリスタンがそう言った瞬間。回りの床が泡となって消滅した。

回りは文字通り海中。電脳体になっているから息はできるが、流体の中では体の自由が思うようにきかない。





SE.RA.PH.が下に、下に、遠ざかっていく。どうやら外に弾き出されたようだ。




ま、魔神柱!?ここで?!




SE.RA.PH.となったキアラが笑う。彼女はそのまま深く地球の中心に向かっていく。


しかし、これでキアラの目的は達成される。


回りは魔神柱。もう止める力は残っていない。。。












―――――――・・・。






彼女の目を見て覚悟を決めた。恐らく、「そうである」ことを彼女はずっと待っていたのだ。この、絶好の瞬間を。


でも、それは、彼女にとっては――――――。






・・・。もちろん、最期まで信じるよ。




口には出さずに願いを込めた。


「必ず戻ってきてくれ」。


それが叶うように祈った。












しかし、事態はBBの予想を超えていた。増幅する魔神柱は、今までSE.RA.PH.が蓄えていた魔力をリソースに、無限に増殖していた。











そ、それは絶望的な数値だね(なぜか目を逸らす)










BB「なんですとー!!!!」














エゴとは何か。



恋とは何か。



彼女は知らない。知る由もない。



だって彼女は人間じゃない。



ヒトに恋しても、彼女は幸せにはなれない。



そんなこと、わかっている。知っている。理解している。



だから、諦めれば良い。距離をおけば良い。嫌いだと一言言えば良い。








あんたなんか、全然、これっぽっちも好きじゃないんだから。








だけど、それを言ってしまったら、何かが変わりそうで、怖かった。



今まで築きあげてきた全てを失いそうで怖かった。



彼に、嫌われるのではないかと怯えた。



だから、彼女は何も言わない。



この隠し事は、最期まで、彼女(メルトリリス)を支え続ける眩しい記憶。


















彼女は、メルトリリスは既にキアラに敗北していた。


その時、目の前でマスター、藤丸立香を殺された。


メルトリリスにとって、それは命を投げ打ってでも耐え難い仕打ちだった。














カルデアからやってきたマスター、フジマルリツカ。


メルトリリスは、キアラに逆らい、両腕を壊され、廃棄された。


それをカルデアから来たマスターが救って、契約してくれた。


彼は人間の温かさを教えてくれた。


既にキアラに敗れて、壊れかけていたメルトリリスを救い、共にSE.RA.PH.を駆け抜けていった。


恋するメルトリリスにとっては、それで充分だった。


自分にとって、初めて守りたいものができた。この人だけはなんとしても救ってみせよう。










そうして、目の前でマスターを殺された。体が、心が引き裂かれそうになった。













そして、メルトリリスは崩壊覚悟で時間逆行の手段を取った。


BB曰く、90秒程度なら可能な時間逆行を、その肉体が崩壊するギリギリまで続けて、メルトリリスは過去に向かった。















カルデアから来たマスターの元へ。


過去を目指して、彼女は自分の体を犠牲にして飛び続けた。













そうして、現実時間で2時間半前、まだカルデアからマスターが来る前の時間まで、彼女は到達する。


しかし、既にその霊基はボロボロで、徐々に崩壊に向かっていた。


メルトリリスはそこで、2時間半前の自分と出会い、今まで自分が起こったことを過去の自分に話した。













二人のメルトリリスが会話したのはその瞬間だけだった。過去のメルトリリスは、事態を理解し、そして・・・。







その消えたメルトリリスの存在を彼は感じてくれた。


出会うことの無かった、正しい時間のメルトリリスを彼は確かに感じ取ってくれた。












一度は目の前で殺されたマスター。

その未来を変えるため、メルトリリスは過去に戻ってもう一度やり直す。

既に体は限界を超えている。



だからこれは、本当に、本当の、最期の瞬間。










目標は、潜行中のSE.RA.PH.キアラ。残った令呪の魔力リソースを全てこの一撃に注ぎ込む。






音速を超えた急降下。パッションリップから撃ち出されたメルトリリスは文字通り、全てを打ち砕く槍と化した。



















一瞬、海上を見上げた。もちろん、この速度では見えないが、そこにいる恋したマスターを最期にもう一度だけ思い返した。

彼は知らない。この恋を。本当に恋したのは2時間先の未来のマスター。

でも、彼は目の前で喪ってしまった。

だから、今度は彼を救う。

彼は私を知らないけれど、この想いは、本物だから。








メルトリリスが宝具となった、その一撃がキアラに撃ち込まれた。










キアラの髪が魔神柱に変化して、メルトリリスの体に巻き付く。














その時、予想外のことが起こった。






メルトリリスの体に巻き付いた魔神柱が「撃たれた」。



姿は見えない。探す暇もない。だけど、この銃声、そして、この捻くれた声は・・・。






その男はフっと笑ってそう言った。その声の主をキアラが睨みつける。








「投影開始―――――体は剣で出来ている。」


最期の投影は、特製エミヤ式カーボンワイヤー。

それをメルトリリスに括り付け、遥か上、マスターのいるところまでそのワイヤーを伸ばした。


最期にワイヤーのスイッチを押す、彼女の顔を一瞬見て、名も無き英霊は笑った。



「あんた、でも・・・・・・――――――!」



ぎゅるるるるるるるるるるるる















男は見上げた。


頭上に上がっていくその姿はまるで・・・・・・。


































そう言った自分の言葉を聞いて、エミヤは笑った。





「赤い私に比べれば、オレはやっぱり趣味が悪いな」







































































































溺れた夢を見た。もう、何が夢で、何が現実なのかもわからないが・・・。


ここは、、、BB病院?



そこにはいつもの調子で叫ぶBBと、みんながいた。













あれ、メルトリリスとトリスタンは?


































































事情はわからない、わからないけど、でもBBもリップも精一杯気遣ってくれているのだけは伝わった。





そして、自分の体も透けてきていることに気がついた。













ロビンが消えた瞬間、頬に温かい感触が触れた。それが何なのかに気づいて、体が石化してしまった。








「ありがとうございます、マスター」

そう、パッションリップは笑って消えた。













あぁ、もう正直二度とごめんだけど―――――でも、

















・・・あれ?




ん、あれ?ダ・ヴィンチちゃん?


出発前とは違う、明らかに状況がおかしい。


ともかく、今までのことを色々と伝えた。







そんな・・・夢だったのかな・・・?





急にさっきまでの現実感が無くなってきた。

今までレイシフトは出発地点と帰還時点の時間軸は繋がっていた。

今回は出発前に戻ったとしても、そもそも前提が変わっている。

それこそ、未来を変えて、現在が変わってしまったのか。




その答えは、通路を歩いていたサーヴァントを見て、納得した。







あの・・・・・・えっと、その、お帰りください。








まさか、カルデアに!?ていうか、そんなに人間が好き・・・なの?








これが元祖ヤンデレAI・・・・・・!








画して事件は幕を閉じた。




色々な英雄に出会い、助けられ、そして別れた。


もう二度と会うことは無いかもしれないけど、それでもこの一連の事件はオレの中だけにずっとしまっておこう。









そして、この後、BBの手によって英霊の座についたメルトとリップ(ついでにアルターエゴになった殺生院キアラ)と再会することになる。